映画「太陽は動かない」で輝く存在感 注目度上昇中の新星・日向亘「信頼される俳優になりたい」
公開中の映画「太陽は動かない」で、藤原竜也が演じる主人公・鷹野一彦の高校時代役に抜擢された、新人俳優に注目が集まっている。彼の名前は日向亘。2019年1月、「HORIPRO MEN’S STAR AUDITION (ホリプロメンズスターオーディション)~未来のスターはキミ? それとも隣のカレ?~ 」で、応募総数6468人からグランプリに選ばれ、その副賞として鷹野役を手に入れた。3月5日の映画公開前に、「姉ちゃんの恋人」(フジテレビ系)で連続ドラマへのレギュラー出演も果たした彼に、デビューの経緯、作品や俳優業への今の思い、そして将来の目標などを聞いた。
映画やドラマが大好きなただのテレビっ子でした
ーーオーディションに応募したのは自分の意思ですか?
姉と母親が応募しました。書類が通ったので、オーディションを受けたら、そのまま進んでいって、グランプリをいただいて…という流れでした。
ーーご自身は、芸能界への憧れはありましたか?
ほとんどなかったです。田舎育ちだったので、芸能界はまったくの別世界だと思っていて。どこに行って何をしたら芸能人になれるのか分からないし、幼い頃から、自分が芸能界に入れると思ったことはなかったです。映画やドラマが大好きなただのテレビっ子でした。
ーーでは、子供の頃はどんな職業を夢見ていましたか?
最初に憧れた職業は理学療法士でした。そこから、薬剤師、眼鏡屋、不動産業と変わっていって、中3で商社マンに落ち着きました。どんどん現実的になりました(笑)。
ーーそれなのに日向さんにとっては最も非現実的だった芸能界に挑戦することになるなんて面白いですね。どのタイミングで自分にとって現実的な目標になりましたか?
オーディションを勝ち抜いていくうちに現実味がだんだん増していって、「もうちょっと頑張れば芸能界に入れるかも」という気持ちが強くなっていきました。
ーーオーディションを受ける前は、どんな毎日を送っていましたか?
中3で受験期だったので、塾に毎日のように通って、真剣に勉強に取り組んでいました。そのとき「オーディションの日だけは休んでいいよ」と親に言われて、「よっしゃ、行くしかない!」と思ったことが、本気になったきっかけでした。
「どうやって作られているんだろう?」という好奇心の方が強かった
ーー映画「太陽は動かない」の撮影は、高校1年の春から夏にかけてだったそうですね。プレッシャーはありましたか?
初めての現場だったので、「自分が見ていた世界がどうやって作られているんだろう?」という好奇心やワクワク感、楽しみの方が大きくて、緊張という感情がなかったです。今思うとすごい度胸だな、無知って凄いなと思います(笑)。
ーー本作では、ハードなアクションシーンにも挑戦しています。
クランクインの2カ月くらい前から、ときどき東京に来て、レッスンを受けました。撮影当日は覚悟を決めていったので、多少接触があっても痛みを感じなかったんですけど、1日中撮影して、ホテルに戻って、ベッドに「はぁ〜」と倒れた瞬間にスイッチが切れました。体が急に重くなって、ベッドに沈んでいく感覚で。体を見たら、アクションシーンでの傷もできていました。疲れや痛みに気づかないくらい、気持ちが高ぶっていたんだと思います。
ーー完成した作品を見た感想は?
自分がスクリーンの中にいることにびっくりしましたし、撮影がとにかく楽しかったな、懐かしいな、という気持ちになりました。特に楽しかったのは、三重県の答志島での、3泊4日のロケですね。島で撮った、滝のシーンがすごく好きなんです。僕が演じる少年期の鷹野は青春している普通の高校生に見えて、実は闇を抱えている、これから先の人生もどうなるか分からないという孤独な子。唯一の救いとなる詩織(南沙良)に本音をぶつけるシーンだったので、気合いが入りました。
ーー滝のシーンは映像も美しかったです。高校時代の描写があるから、大人のシーンが分厚くなりました。詩織を乗せて走るバイクのシーンも印象に残っています。
開放感があって、気持ちよかったです! 僕は免許がないので運転する予定はなかったんですが、撮影場所が私有地で撮れることになったので、急遽自分で運転することになりました。貴重な経験ができました。
ーー鷹野はとても重くて苦しい過去を背負っています。経験したことがない人生を歩んだ人物をどう理解し、どんな準備をし、表現しましたか?
監督からは、「準備してきたものもあると思うから、ああしろこうしろとは言わない。とりあえずやってみよう」と言われていました。僕は準備として、原作の小説『森は知っている』を読みました。小説には、台本には書かれていない、詳細な心情やバックグラウンドが書かれているので、それを台本に書き込んで、演じるたびに台本を開いて心情を確認しました。
ーー藤原竜也さんのお芝居を現場で見学されたこともあるそうですね。参考にしましたか?
はい。大人になった鷹野がこうだったら18歳のときはこうだったのかな、と自分なりに想像して演じました。
ーー鷹野は「ここじゃない場所」に希望を見出している人物です。日向さんはどんな場所に行って、そこで何を見たいですか?
僕が見たい世界……。今、芸能界の最前線に立たれてお仕事をされている方は、どの年代にもいますが、僕もいずれそこからの景色を見てみたいです。
ーーちょっと照れ笑いされていますが、野心を感じます。有言実行タイプですか?
どうなんでしょう。まあ、言うだけ言っとこうみたいな(照)。
僕、めちゃくちゃミーハーなんです(笑)
ーーこうして取材を受けることは、どのような経験になっていますか?
自分が何を考えているのかを明確にすることがあまりなかったので、取材で聞かれた質問にとっさに出てくる答えで「あ、こういうこと考えてるんだ」と、自分を知る感覚があります。掲載された記事を読んで、「言ったからにはそうしないとな」と思ったりもします。
ーー対話をしていても、質問への反応が早いなと思います。お芝居も瞬発力を大事にしていますか?
とっさにやったお芝居は、見ている人に伝わらないことが多いので、まずは自分が感じるものを出してから、冷静に考えて、本番に向かっていく感じです。
ーーこの世界に入ってから嬉しかったことは?
芸能人にいっぱい会えることです(笑)。僕、めちゃめちゃミーハーなんです。藤原竜也さん、竹内涼真さん、有村架純さん、林遣都さん、髙橋海人くん、奈緒さんなど他にもたくさんの方と共演させていただきました。『太陽は動かない』のドラマ(2020年、WOWOWプライム)で共演した安藤政信さんとは、お食事をしたり、カメラのことを教えてもらったりと、仲良くさせてもらっています。
ーー自分から話しかけるタイプですか?
怖いものなしでグイグイいっちゃいます。「◯◯見てました!」と作品名を言うと、皆さん「ありがとう」と言ってくださるので、「あのシーンってどこで撮ったんですか?」「時間かかったんですか?」と質問すると、丁寧に返してくださって。そうやってコミュニケーションを取って、仲良くさせてもらっています。作品を見たことがない方とお仕事が一緒になるときは、インターネットで過去の出演作品を調べるんですが、そういうリサーチもすごく好きです。
大きな目標は、この仕事を続けていくことです
ーー4月から高校3年生ですが、高校時代にやっておきたいことなどは?
卒業後は上京して俳優の仕事に専念したいと思っているので、悔いなく高校を卒業したいです。芸能界の方って、「学生時代をもっと楽しんでおけばよかったな」とおっしゃっているイメージがあるので、できるだけ学生っぽいことができたらいいなと思います。学校帰りにご飯を食べたり、カラオケをしたり、映画を見たり。コロナ禍で体育祭が中止になったりして、高校生らしいことがそんなにできていないので、何か思い出を作りたいです。
ーー自分の未来に対して、今はどんな心境ですか?
いつ仕事が決まるのかも、どういう仕事をするのかもわからない、先の見えない感じが楽しいです。急にお仕事が決まって、「姉ちゃんの恋人」のように知ってくださる方が増えることもあると思うので。
ーー「姉ちゃんの恋人」が放送されたときの、身近な人たちの反応は?
まず、情報解禁されたときの、友達の「えー!有村架純さん!?」という反応はすごかったです。僕も早く言いたかったんですけど、解禁まで我慢していました(笑)。うちの家族はミーハー一家で、撮影から帰ってくるたびに「今日はどうだった?」と聞かれるので、自慢気に話していました(笑)。
ーー大きな目標と、近々の目標を教えてください。
大きな目標は、この仕事を続けていくことです。身近な目標は、学園モノに出たいです。それから、シリアスな作品で、役に没頭し過ぎて病んじゃうくらいの経験もしてみたいです。
ーーお仕事をしてみたい監督はいますか?
大森立嗣監督です。全作品観ています。社会に対して風刺的で、観ている人に訴えかけるものがあって、芸術的でもある。僕もいずれはそんな作品に出てみたいです。
ーー今後、どんな俳優になっていきたいですか?
「この人が出ているなら面白い」と思われるような、安心感があって、信頼される俳優になりたいです。出ている作品は外さないと言われている(藤原)竜也さんはまさにそうですよね。実力と信頼と、カリスマ性を兼ね備えている。僕もそんな人になりたいです。
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