吉高由里子「不安なところもいっぱいありました」<ユリゴコロ>
2017.09.03 13:51
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映画『ユリゴコロ』のレッドカーペットイベントが3日、都内にて開催され、主演の吉高由里子、出演の松坂桃李、清野菜名、清原果耶、松山ケンイチ、佐津川愛美、木村多江、熊澤尚人監督が豪華集結した。
美しき衝撃作
同作は、2012年大藪春彦賞受賞、本屋大賞ノミネートをはたした沼田まほかる氏のベストセラー小説が原作。『君に届け』(2010)、『近キョリ恋愛』(2014)などを手がけた熊澤尚人監督が、これまでの作品とは一線を画す美しき衝撃作に挑む。とある一家で見つかる、殺人者の告白文が綴られた一冊のノート。そこに記された悲しき殺人者の記憶。一家の過去に、いったい何があったのか。吉高演じる美紗子を中心に、過去と現在が交錯しながら登場人物たちは愛と宿命の渦に翻弄されていく。
吉高由里子のハイテンショントーク
吉高が今回演じるのは、人間誰もが持っている“心の拠り所”、それが生まれながらに“人間の死”であった女、美紗子。殺人という行為から逃れる術を持たずにこの世に生まれ、それゆえ強いられる悲しみの連鎖の中で、愛という感情を知り、自らに抗い、苦悩するという難役。イベントは天候に恵まれた海辺で行われた。吉高はマイクを持つと「すごく晴れて嬉しいです」とにっこり。「こういう日に晴れていただいたら嬉しいですね」と声を弾ませ、「アハハ!」と付け加えた。吉高の冒頭からのハイテンショントークに会場から歓声が上がった。
吉高由里子「不安なところもいっぱいありました」
撮影については「ずっと大変だったのです。不安なところもいっぱいありました」、「本当に皆さん摩耗した作品だと思います。観ていただけなければ報われないです、私たちは」と話し、過酷な日々となったことを述懐。美紗子の生き方に光をもたらす洋介を演じた松山が「『あの大変な撮影が水の泡になるような作品になっていたら、こういう取材の場でも、ご飯を食べに行った話とか、パチンコに行った話しかない』と言っていたのですよ、由里子さん」とエピソードを明かすと、吉高も「そうなのです」と振り返った。ストーリーでは過去と現在、現実と幻想が交錯するそう。印象的な場面の話題では、上映前のため具体的な説明はなかったが木村が特定のシーンを「よかった」と回顧。熊澤監督が「吉高さんがキンタロウだったところですよね」と補足すると、吉高は「ちょっと!そういうことを言うと、それだけが記事になっちゃうから!」と慌てていたが、吉高は「私たちも一番不安だったシーンがありまして」と告白。木村が「とても印象に残るシーンだった気がする」と感想を言葉にすると、吉高は「報われますね」と嬉しそうに声に出した。
イベントの最後、吉高は「今日は皆さま、本当に、こんな炎天下の中、お集まりいただきありがとうございます」と感謝。「引き続き、ここで、今から2時間弱、炎天下の中、観ていただくことになるのですが」と続けた。会場から「え?」と驚きの声が上がると、吉高はすかさず「冗談ですよ」とにんまり。「今、喜んだ方も、『え?』と思った方もその気持ちを映画館の中に運んでいただけたらと思います」と軽快なトークで会場を沸かせた。
松坂桃李「ずっと頭の中に残るくらい印象的な日々」
ノートを発見したことで、知られざる運命へと身を投じていく亮介役の松坂は「結構、ギリギリまで撮影していたので、形になってようやく皆さんにお届けできると思うと、本当に嬉しいです」と心境を言葉にした。チャレンジングな役柄だったそうで「濃厚な1日、1日を過ごさせてもらえたなといいますか、本当にあっという間でした。撮影自体はギュッとした感じでしたが、そのギュッとしたものがずっと頭の中に残るくらい印象的な日々でしたので、僕の中では参加できたことが本当によかったなと思います」と声を弾ませた。美紗子の中学生時代を演じた清原がマイクを持つと、会場の女性ファンから「かわいい!」のため息を漏れた。清原は「この映画は、自分的に、本当に体力や精神力を削りに削って撮影したものなので、皆さんにこれから観ていただけると思うとすごく嬉しいですし、達成感もあります」と目を輝かせた。
亮介の婚約者・千絵役の清野は「私は『ユリゴコロ』の原作が大好きでしたので、今ここに立てていることがすごく嬉しいです。早く皆さんに観ていただけたらいいなと思います」と笑顔を弾けさせた。(modelpress編集部)
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