『ブレイキング・バッド』なぜウォルターは歴史上もっとも醜いクルマに乗っていたのか!?>
8月6日(水)にはブルーレイ&DVDが発売される海外ドラマ『ブレイキング・バッド』。本作の世界観を構築する重要なアイコンの一つに"自動車"がある。広大な土地を移動するための手段にすぎない自動車だが、実は視聴者に対して、彼らの性格を現すヒントにもなっているのだ。
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たとえば、主人公ウォルター(ブライアン・クランストン)が乗るのは、2002年製のポンティアック・アズテックというファミリーカー。2001年にGMがSUVと乗用車のあいだを狙った「クロスオーバー」として発表したが、二階建てのようなごてごてとした作りと、プラスチックの安っぽいルックスをマスコミがこぞって批判。2005年に生産中止となったが、いまでも歴史上もっとも醜いクルマのひとつとしてワーストランキングに名前が挙がるほど悪名高いクルマだ。これを愛車にしているウォルターは、それだけで哀愁を誘う。家庭でも職場でも敬意を払ってもらえない憐れな中年男のシンボルのような存在ともいえよう。
登場人物と、彼らが乗りまわす自動車がマッチしているのは偶然ではない。というのも本作は、トランスポーテーション・コーディネーターとしてデニス・ミリケンというベテランを起用しており、クリエイターのヴィンス・ギリガンと相談しながら、それぞれのキャラクターに合った車を手配しているという。たとえば、番組開始時のジェシー(アーロン・ポール)はシボレーのモンテカルロでいきがっていたが、落ち着いてくるとトヨタのターセルに変更。他にもスカイラー(アンナ・ガン)が家庭的なジープ・グランドワゴニア、ハンク(ディーン・ノリス)はタフなジープ・コマンダー、お洒落好きのマリー(ベッツィ・ブラント)はフォルクスワーゲン・ビートル、弁護士のソウル・グッドマン(ボブ・オデンカーク)は白のキャデラック・ドゥビルと、それぞれの性格を反映した車が選ばれている。
なお、嘲笑の対象であるポンティアック・アズテックに長年乗っていたウォルターは、51才の誕生日を前にたった50ドルで車を売却、かわりに高級セダンのクライスラー300 SRT8を手に入れる。ウォルターの人生や性格がどう変貌していくのか、彼らを映し出すクルマにも注目してもらいたい。
『ブレイキング・バッド』ブルーレイ&DVDは、8月6日(水)にSEASON1~3、9月3日(水)にSEASON4、そして、10月3日(金)にSEASON5とファイナル・シーズンがソニー・ピクチャーズ エンタテインメントよりリリースされる。(海外ドラマNAVI)
Photo:皆さんはお気づきでしたか? 『ブレイキング・バッド』
(c)2008-2013 Sony Pictures Television Inc. All Rights Reserved.
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