【PR】DPP対応を競争力へ~セントリックが目指すデータの構造化の新境地~

セントリックソフトウェアは26年9月10日、繊研新聞社主催のセミナーで「DPP(デジタル製品パスポート)対応を競争力に変える商品データ基盤」をテーマに講演した。セールスマネジャーの福島裕太氏が、欧州で導入が進むDPPへの備えを商品データ管理の観点から解説した。「DPPは新しい情報を1から作る話ではない。今ある情報を漏れなく、一貫した形で出せるかが問われている」と述べ、企画・開発段階からのデータ整備に早期に着手することの必要性を訴えた。
同社は、商品の企画・開発情報を一元管理するPLM(製品ライフサイクル管理)を手掛け、世界で2万以上のブランドが採用している。セントリックソフトウェアのDPPソリューション「Centric DPP」は、PLMをはじめERP(全社的業務統合管理)やトレーサビリティー、LCA(ライフサイクルアセスメント)など既存システムの情報をつなぎ、集約から公開までを担う。

全企業共通で求められるスタートライン

福島氏はまず、「DPP規制において、EU(欧州連合)向け販売で直接影響を受ける企業もあれば、小売パートナーやマーケットプレイス、グローバルなサプライチェーン要件を通じて間接的に影響を受ける企業もある」と指摘。「素材は何か、調達先はどこか、サステナビリティー表示に裏付けはあるか。こうした問い合わせは、規制を待たずに既に現場へ寄せられている」との見方を示した。その状況のなかで、情報が分散していれば回答に膨大な時間がかかるため、商品データの整備は「すべての企業にとって今すぐ始めるべきスタートライン」と強調した。
同社は、DPPに載せる情報を①製品識別(固有ID)②素材の構成③原産国・製造拠点④サプライヤー情報⑤認証・試験結果⑥含有化学物質⑦取扱・修理・リサイクルの8つに整理する。最終的な項目はESPR(持続可能な製品のためのエコデザイン規則)に基づく製品カテゴリーごとの委任法で確定する見通しだが、多くは既に社内のどこかにある情報だ。福島氏は「情報は社内にある。問われるのは、製品ごとに正確かつ最新の状態で出せる商品データの持ち方だ」と指摘した。
「データは遡れない」

DPPの施行スケジュールは、欧州委員会の公表資料に基づくと、25年にデータの棚卸しやサプライヤーの準備、システム基盤の検討を進め、26年にDPPレジストリー(登録簿)が稼働開始、27年以降に製品ごとの詳細ルールが順次決まる見通しだ。ルール発効択後は最低18カ月の移行期間があり、繊維・アパレルの詳細ルールはこれから決まる(スケジュールや要件は変更される可能性がある)。福島氏は「ルールが決まってから動けばよいわけではない」と強調する。28年に市場で販売する製品の素材は27年に調達が始まっており、ルールが決まってから記録を始めても履歴は残らない。「データは遡って作れない」ことが、最も伝えたい点だという。同社は、データの棚卸しやサプライヤーとの準備、システム基盤の検討に今から着手するよう勧めている。
必要とする情報は社内のどこにあるのか――。基幹システムやPLM(製品ライフサイクル管理)に品番はあっても固有IDはなく、素材の構成は取引先からのメールやスプレッドシート、原産国・工場は購買システムに、認証試験結果は検査機関の書類に残っている。そして、修理・リサイクルに関する情報は「まだ多くの企業が持っていない領域だ」と言う。業界では「うちは基幹システムがあるから大丈夫」という声も多いが、それらが扱うのは販売や在庫のための完成品の情報。DPPが求めるのは「企画・開発の段階で生まれる『作る過程』の情報であり、両者は別物だ」と福島氏は指摘した。
粒度・更新・根拠

情報を集めれば済む話でもない。1つ目の壁は、求められる粒度が業種や製品で違うことだ。同社の想定ではモデル・SKU(在庫最小管理単位)、生産ロットごとのバッチ単位、個体ごとの一点単位に分かれ、同じアパレルでも量販はバッチ、ラグジュアリーは一点単位になり得る。2つ目は、一度作って終わりにならないこと。仕様変更、サプライヤーや素材の切り替え、工場の変更などのたびに中身が変わるため、公開後も更新し続ける前提で持つ必要がある。3つ目は、根拠のない数字は載せられないこと。「たぶん綿100%」といった担当者の記憶や過去の仕様書ではなく、試験結果や証明書に紐づき、第三者が検証できる製品単位の情報が求められる。
これらに対する打ち手は、“集める”と“つなぐ”と“出す・保つ”の3つに分けられる。先ず、“集める”は、仕様書や素材構成(BOM)、品質記録、購買情報といった社内情報と、取引先が持つ、素材の組成、原産地・工場、試験成績書、認証書類を1カ所に集約する。同社のPLMではブランドとサプライヤーが同じ画面で入力・参照でき、メールやエクセルの往復を減らせる。“つなぐ”では、製品(品番)から素材構成を介して素材、取引先、試験結果・認証まで辿れるようにする。同じ生地が部署ごとに別コードでは辿れないため、素材マスタの持ち方を先に決めることが要点になる。“出す・保つ”では、製品ごとにパスポートを生成し、識別子をレジストリーに登録。製品のQRコードから消費者や取引先が閲覧できるようにし、製品や要件の変化に応じて更新し続ける。
一元管理の効用

福島氏は、開発情報の一元管理はDPP対応のためだけではないと強調する。企画から生産までの情報を一元化すれば探す時間や二重登録が減り、仕様と試験結果の紐づけで表示・組成の確認も速くなる。ECやカタログ、小売り向けの商品情報を同じデータから配信でき、見積もりや証憑のやり取りも取引先と同じ画面で行える。「同じ情報が複数の場所にあり、どちらが最新情報か分からない状態を作らないことが大切」と話し、構造化したデータを出せること自体が、今後の取引の条件になると強調した。
お問い合わせ先はこちら
セントリックソフトウェア株式会社
https://www.centricsoftware.com/ja
企画・制作=繊研新聞社営業局
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