大学日本一を目指す!アメフトの名門・関西学院大学「FIGHTERS」で同じ“攻撃の司令塔”として高め合う兄弟アスリート!

2025.12.10 21:30
提供:anna

大学アメフトの名門・関西学院大学「FIGHTERS」で、同じ“攻撃の司令塔”として高め合う兄弟アスリート。その鉄壁のメンタルはどのように育まれるのでしょうか。

大学アメフトの名門・関西学院大学「FIGHTERS」で、“攻撃の司令塔”クォーターバックとして活躍する兄・星野秀太さんと弟・太吾さん。幼い頃から同じフィールドに立ち続けてきたふたりは、関西学生リーグ1位となった「FIGHTERS」で大学日本一を決める「甲子園ボウル」へ挑みます。

フットボールとともに歩んできた兄弟が、「FIGHTERS」で過ごす濃密な日々や、お互いを高め合う関係性について語ってくれました。

( Index )

関西学院大学「FIGHTERS」の泥臭く諦めないプレースタイルに憧れて 冷静さを求められるクォーターバックで平常心を保つには? 仲良し兄弟もさすがにオフは別行動!? 兄はサウナ、弟はダーツへ アメフトの応援の楽しさや活気のある会場の雰囲気を楽しんでもらいたい!

星野秀太(ほしのしゅうた)

関西学院大学商学部4回生。千葉県出身。小学1年生時にフラッグフットボールのクラブチームに所属。中学ではタッチフットボールを経験し、足立学園アメリカンフットボール部で活躍。関西学院大学「FIGHTERS」では1回生から甲子園ボウルでクォーターバック(QB)として先発出場。2回生のときに甲子園ボウルで優勝、最優秀選手に選ばれる。趣味はサウナ。

星野太吾(ほしのだいご)

関西学院大学社会学部2回生。千葉県出身。5歳からフラッグフットボールのクラブチームに所属。中学ではタッチフットボールを経験し、兄・秀太さんと同じ足立学園アメリカンフットボール部に在籍。現在は関西学院大学「FIGHTERS」のクォーターバック(QB)として活躍し、自身の悲願でもある「日本一」を目指す。オフの日に友人とダーツで遊ぶのがリフレッシュ法。

関西学院大学「FIGHTERS」の泥臭く諦めないプレースタイルに憧れて

星野家は父もアメフト経験者というフットボール一家。千葉県・敬愛学園高校でアメフト部監督を務めていた父の影響で、兄弟にとってアメフトは“生活の一部”。気づけばボールを持っていた幼少期から、ふたりの時間は常にフットボールと並走していました。

星野秀太さん(左)、太吾さん(右)

幼い頃からアメフトを続けてこられた理由や、原動力は何ですか?

秀太:

僕はずっと防具をつけてプレーするアメリカンフットボールに憧れていました。でも小学生の6年間は、2028年ロサンゼルスオリンピックでも正式種目になった「フラッグフットボール」(※タックルの代わりに腰のフラッグを取るスポーツ)のクラブチームに所属していました。
その後、中学では“タックルの代わりにタッチする”「タッチフットボール」を3年間。「高校生になったら本格的にアメリカンフットボールをやる」という思いがずっとモチベーションになっていました。

関西学院大学に進学したのは、子どもの頃から「FIGHTERS」のフットボールに憧れていて「最後の4年間をFIGHTERSで戦いたい」という強い気持ちがあったからです。

フットボールにも、いろんな種類があるんですね。太吾さんは?

太吾:

僕は5歳から始めたんですが、兄が小1で「フラッグフットボール」を始めたとき、一緒について行ってそのままチームに入ったのが始まりです。兄は小学生の間にフラッグフットボール全国大会で三度日本一になっていて、僕自身は小6の全国大会決勝で敗れてしまい、全国2位で終わった悔しさがずっと残っています。

その後も兄と同じ中学・高校でフットボールを続けましたが、なかなか結果に結びつかず……。大学では「絶対に日本一になりたい」という気持ちが強く、環境もレベルもそろっている関西学院大学の「FIGHTERS」で挑戦しようと決めました。

おふたりが思い焦がれた、関西学院大学の「FIGHTERS」の魅力とは?

秀太:

小学生の頃、社会人リーグ王者と学生リーグ王者が戦う「ライスボウル」を観戦したことがあります。社会人には外国人選手もいて“絶対に強いだろう”と思ったんですが、学生チームが真正面からぶつかっていき、社会人を脅かすほどの強さを見せていて。それが「FIGHTERS」でした。どんなときも貪欲で、泥臭く諦めないプレーが本当にかっこよかった。僕の目指すスタイルそのものです。

太吾:

各大学の試合前の雰囲気を見ていたのですが、「FIGHTERS」は静かに集中するタイプ。僕は落ち着いて目の前のプレーに集中したいタイプなので、その空気が自分に合っていると思いました。
もちろん兄もいますし、当時は鎌田陽大さん(現・富士通フロンティアーズ)をはじめ、とにかく迫力がすごくて「こんなすごい先輩たちと一緒に練習ができるんや」と衝撃を受けたのを覚えています。

冷静さを求められるクォーターバックで平常心を保つには?

秀太さんと太吾さんのポジションであるクォーターバック(QB)は、攻撃の司令塔。ボールを受け取り、味方選手にパスしたり、ランを指示してチームを前進させる役割です。そのため、いかなる状況に立たされてもつねに冷静に判断する能力も求められます。

心を整えるために大切にしている言葉や行動はありますか?

太吾:

僕はあまり感情を表に出さないタイプで、焦ったりテンパっているところはチームメイトに見せないようにしています。クォーターバックはチームの中心になるポジションなので、焦った顔を見せちゃうと味方も動揺してフワフワしてしまうので。

一番心がけているのは、試合前にグータッチをしたり、試合中も常に声をかけて「みんなで一緒にがんばろう」という気持ちを伝えること。いいプレーが出たら一旦集まって「ナイスやで!」とこまめに声をかけるし、味方がミスして落ち込む時間をなくすためにも積極的に声をかけます。声をかけることで、自分自身も落ち着くことができます。

声をかけ合うって大事なんですね。

太吾:

兄も、僕がミスしたときはすぐに「落ち着けよ」と声をかけてくれるので、すごく助かっています。最近になってマインドコントロールができるようになってきて、ミスしても一旦落ち着いて、深呼吸して気持ちをリセットできるようになりました。

頼りになる秀太さんですが、心に留めている言葉や意識している行動はありますか?

秀太:

僕が大切にしている言葉は、小学生のときのチームのスローガンだった「常に挑戦者であれ」です。心の中に「自分が一番強い」というおごりがあると、必ず失敗する。それは、これまで経験してきたことでもあるんです。だから、何かうまくいきすぎているなと感じたら、一旦その言葉を思い出すようにしています。すると「僕はなんで、フットボールを始めたんだったっけな?」と初心にかえることができる。本来の自分に立ち返ることができる大切な言葉です。

仲良し兄弟もさすがにオフは別行動!? 兄はサウナ、弟はダーツへ

プライベートでは2人で出かけたりするんですか?

秀太:

2人だけで遊びに行くことはないですが、チームにはQBが僕ら2人以外に3人いるので、QBパートの5人でごはんを食べに行ったり、ミーティングが終わった後に、誰からともなく「温泉、行きたいわ」となって、5人でスーパー銭湯へ行くことはあります。

太吾:

たしかに、オフの日はお互い違うことをしていることが多いです。兄はサウナが大好きで、よくおすすめを話してくれますが、僕はあんまり行動力がなくて(笑)。
あとは友だちとダーツしたり、オフはできるだけリラックスして過ごしています。

日頃から心がけているルーティンはありますか?

太吾:

朝起きたらまず布団を畳んで、ベッドメイキングだけはするように心がけてます。僕の部屋は、ドアを開けたらすぐにベッドが見えるので、なるべくきれいにしておこうと思って。これだけでも気持ちがちょっとすっきりするんで、習慣にしています。

試合前のルーティンだと、音楽を聴くこと。洋楽が好きで、マニー・ロングの『Made For Me』はよく聴きます。穏やかな曲調なので気持ちが落ち着きます。

秀太さんのルーティンは?

秀太:

朝起きたら、ビタミン系や筋肉系サプリを欠かさず飲むようにしています。あとはジブリが好きなので、朝からジブリ音楽のプレイリストからランダムに流している感じです。とくに手嶌葵さんの『さよならの夏~コクリコ坂から~』が大好きです。

アメフトの応援の楽しさや活気のある会場の雰囲気を楽しんでもらいたい!

ビギナーでも楽しく観戦できるポイントは?

太吾:

ルールは難しいですが、まずは会場の雰囲気を楽しんでほしいです。学生アメフトは観客の熱量がすごいので、得点シーンの盛り上がりも最高です。「FIGHTERS」は青がチームカラーなので、タオルやフェイスシールで応援する方も多いですよ。

そうした応援の雰囲気を楽しんでいるうちに、選手がボールをキャッチしたら「ナイスキャッチ!」と声援を送って盛り上がったり、「いまの展開、なんでこうなったんやろう?」ってどんどん興味が湧いてくるんじゃないでしょうか。アメフトはプレー中に盛り上がる場面が多いのもポイントです。

秀太:

学生チームはSNSで情報を発信しているところが多くて、「FIGHTERS」でも、インスタグラムで選手の紹介とか、試合前にスターティングメンバーを載せているので、ぜひ覗いてみてもらいたいです。「こういう選手がいるんだ」と知っていただけると楽しみ方の幅が広がると思います。

プレー中は僕らもスイッチが入っていて、勝負しているときの顔つきをしていると思うので、今とは雰囲気も全然違うと思いますよ。試合中はヘルメットをかぶっているから選手の顔があまり見えないんですけど、アメフトってけっこうかっこいい選手が多いんで、チェックしてみてください(笑)。

幼い頃からアメリカンフットボールに情熱を注いできた秀太さんと太吾さん。
取材中もお互いを尊重しながら笑顔で言葉を交わす姿が印象的で、フィールド上とはまた違う大学生らしい素顔を見せてくれました。

写真/星野秀太、星野太吾、anna 取材・文/中野純子

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