

装いが語る今の政治 SNS時代の政治家のファッション《プラグマガジン編集長のローカルトライブ!》

近年、日本では新党の結成が相次ぎ、若い政治家も登場しています。SNSと政治が接続する中で、切り抜き動画や政治系配信が人気を集め、政治は身近なコンテンツとなりました。政治家のファッションは「メッセージ」「態度」「戦略」の延長線上にありますが、その装いはこれまで以上に〝語られる対象〟として社会の注目を集めるようになっています。今回は、こうした変化の中で感じていることを書きたいと思います。
国のムードを作る
岡山県では、ジーンズの産地として知られる倉敷市や井原市の市長が、デニムを身に着けて公務に当たる「地元PR」としての装いがあります。また、夏になればかりゆしウェアを着る議員が増えるといった風物詩もありますが、日本の政治家は装いに関して「整っていれば十分」と捉えている方がほとんどではないでしょうか。
しかし、服の選択は個人の自由という枠を越えて、政治家や国家の印象形成に直結しているのも事実です。石破茂首相のモーニング姿での閣僚集合写真では、「ズボンの裾がだぶついている」などと話題になり、専門家からも着こなしへの指摘がありました。さらに外遊先での夫人のワンピース姿についても、「品位に欠ける」といった声が相次ぐなど、整うことさえ果たせていない場面も見受けられます。
一方で、装いを通じて国家のムードを刷新してきた政治家や政治家夫人もいます。60年代のアメリカでは、ジャクリーン・ケネディ氏がAラインのドレスやピルボックスハット、パールのネックレスで全米の女性たちの心をつかみました。外交の場でもアメリカの洗練や品位を印象づけ、「装いが国家イメージを変える」先駆け的存在だったといえます。
カナダのピエール・トルドー元首相も、70年代に蝶ネクタイや明るいカラースーツなどをまとい、政治家らしからぬたたずまいが若者世代から支持を集めました。型にハマらないそのスタイルは、「政治家=無味無臭」という常識を打ち破ったといえます。英国のウィンストン・チャーチル氏もまた、ハット、ステッキ、ダブルのスーツという堅牢なスタイルを貫き、「国民に安心感を与える装い」を体現した代表例です。

日本では吉田茂元首相がそのまれな存在でした。葉巻をくわえ、シルクハットをかぶり、ダブルのスーツで歩くその姿には、帝国の残り香と英国仕込みの気品が漂い、戦後日本における「品格の政治」を視覚的に象徴する存在だったと言えるでしょう。現職の国会議員では、麻生太郎氏が数少ない例外として、装いに意志を込めている存在だと思います。

〝かっこよさ〟の不在
ファッションとは、テクノロジーや宇宙開発と同じか、それ以上に人間社会に深く関わる価値のある領域です。世界の長者番付でイーロン・マスク氏とLVMHのベルナール・アルノー氏が首位を争った事実は、それを象徴しているのではないでしょうか。
政治においてスタイルアイコンが必須とは思いません。それは時にポピュリズム的な装置ともなり得るからです。ただ、日本の政治家の装いがここまで凡庸で、語る意志のないものとして映る状況には課題を感じます。
政治にも〝かっこよさ〟は必要です。それは単なる見栄えの話ではなく、地域や社会に前向きな空気を作り、信頼や関心を引き出す手段の一つだからです。クールジャパン戦略にもファッションが含まれている以上、政治家のファッションに対する態度や関心も、今後は政策論争と同様に、政治評価の一部として組み込まれていくべきではないでしょうか。

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