

「こんなに親和性あったんだ…」「残虐バトルを堪能」初のアニメ版“プレデター”に称賛の声相次ぐ…劇場版最新作への期待も

高度な科学技術を駆使した武器を持つ、宇宙で最も危険な戦士・プレデターと人類の攻防を描く「プレデター」シリーズ。「プレデター:ザ・プレイ」から数えて3年、新作の「プレデター:最凶頂上決戦」が6月6日に配信された。シリーズ初のアニメ化作品ということで配信前から注目度は高かったが、配信後には視聴者から「プレデターとアニメってこんなに親和性あったんだ」「アニメか〜と思ってたけど好みなやつだった!」などと、称賛の声が寄せられている。そこで、今回は幅広いエンタメに精通するフリージャーナリスト・原田和典氏が同作を視聴し、独自の視点のレビューを送る。(以下、ネタバレを含みます)
時代と国をまたぐプレデターと人類の戦いを描く
1987年公開の第1作から今作までの間に、クロスオーバー作品も含め7作品が製作された「プレデター」シリーズ。今作では、これまで明かされることのなかった、時代と国をまたぐプレデターと人類の戦いが描かれている。しかも今回はアニメーション作品。猛烈に新鮮だなと感じるのと同時に、果たしてあの世界観をアニメで表現することができるのかと心配の方もいらっしゃるのではないかと思う。が、案ずるより見る(産む)が易しというのが正しいのは世の常というもの。
ちなみに原題は「Killer of Killers」ということで、“殺し屋たちの中の殺し屋”ということか。邦題も踏まえると何の頂上を極めるための戦いであったのかが分かってくる。見終えた筆者が心の中で真っ先に発したフレーズは「とにかくスケールが大きい! 展開の幅が広い!」ということ。時代も国も超越しながらプレデターと人類はファイトする。
プレデターは自由に消えることもできるし、どうあっても単純な力比べでは分が悪い人間だが、三者三様のやり方でヤツらを退治していく。
しかし、こんなに長い間プレデターと人間がギスギスした関係だったとは。原作者や製作スタッフから、とっておきの秘密を明かされたような気分になる。「プレデター:ザ・プレイ」の舞台は300年前のアメリカだったが、今回は「西暦840年」のシーンも描かれる。
さて、「高度な科学技術を駆使した武器を持つ危険な地球外生命体」であるプレデターと戦い、いわゆる“最凶頂上決戦”に駒を進める3人の人間たちをあらためて紹介する。1人は息子を連れて血みどろの復讐(ふくしゅう)の旅をするヴァイキング。この場合のヴァイキングとはもちろん「食べ放題」ではなく、西ヨーロッパ各地の海岸地帯を侵略していった海賊のほうだ。
もう1人は、後継者争いの残酷な戦いの末に武士の弟と敵対する日本の戦国時代の忍者。一つしかない後継者の座を狙う限り、兄弟であろうと差し違える覚悟がなければならない。そういう時代の話である。日本におけるシーンでは、当然ながら日本語で会話するシーンも登場する。
そしてもう1人の職業は戦闘機のパイロット。第二次世界大戦での連合軍の脅威を調査するのが任務。彼が活躍する背後で流れる音楽は、ニューディール政策開始の頃から第二次世界大戦終了にかけてのアメリカで大いに流行した“スウィング・ジャズ”である。パイロットたちの絆を感じる描写もあり、泣ける。
実写だとグロ過ぎになってしまう描写も…
人間は赤い血を流し、プレデターは緑の血を流す。色は違っても同じ血だ。だが両者に「お互いに血を流さないようにしようではないか」という歩み寄りはない。むしろ徹底的に血を流しに流して周りを赤と緑に染めてしまおう的な思い切りの良さも感じられる激闘だ。実写だとグロ過ぎになってしまう描写も切れ味良く、大迫力の音響効果とともに描かれ、プレデターVS人間のバトルは陸海空すべてに及ぶ。
監督は「プレデター:ザ・プレイ」の監督・脚本でエミー賞にノミネートされたダン・トラクデンバーグ、プロデュース陣には「プレデター」シリーズを手掛けてきたジョン・デイヴィス、マーク・トベロフ、ローレンス・ゴードン(製作総指揮)が集まった。
だからこそ徹底的に良いものを作ろうという姿勢が感じられ、高いクオリティー、「プレデター」への解像度の高さになったのは言うまでもない。視聴者から「めちゃくちゃ作り込んでて、音楽も良かった」「プレデター社会をがっつり描いたのはええな」「色々なタイプのプレデターが見られて幸せだった」「ダイナミックで血湧き肉躍る残虐バトルを堪能」などと、続々と好反応が寄せられているのもうなずける。
さらに「バッドランドのハードル爆上がりでは…」という声もあったが、そう「プレデター」劇場版最新作も決まっている。同じトラクデンバーグ監督がメガホンをとる「プレデター:バッドランド」で、2025年11月7日(金)に全国公開予定。シリーズで初めてプレデターが主人公として描かれるということで、どう描くのか楽しみだし、「プレデター」ファンはこの半年間ワクワクして過ごすことだろう。
「プレデター:最凶頂上決戦」はディズニープラスのスターで独占配信中。
◆文=原田和典
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