アニメ「転生したらスライムだった件 第3期」第52話が放送

<転スラ>会議は続くよどこまでも?「鉄板の鬼ジョーク炸裂」から「名探偵ラファエル」まで盛りだくさん

2024.05.01 12:27
アニメ「転生したらスライムだった件 第3期」第52話が放送

サラリーマン・三上悟がスライムのリムル=テンペスト(CV:岡咲美保)として異世界に転生、さまざまな種族が共に暮らせる理想の国作りに奮闘する「転生したらスライムだった件」(毎週金曜夜11:00-11:30ほか、日本テレビ系ほか/ABEMA・ディズニープラス・FOD・TVerほかで配信)。2021年以来となるTVアニメシリーズ第3期では、「魔王達の宴(ワルプルギス)」を経て正式に魔王となったリムルの元へ、魔物を敵視する神聖法皇国ルベリオスの聖騎士団長・ヒナタ(CV:沼倉愛美)が訪れる「聖魔対立編」が描かれる。第52話(第3期4話目)は、先週から続く幹部会を通じ、リムルたちが黒幕の正体へと迫っていく様子を描いた「それぞれの役割」。(以下、ネタバレを含みます)

悩めるゲルドを救うリムルの秘策とは?

テンペストでは先週から引き続き、幹部による会議が行われていた。ソウエイ(CV:江口拓也)は、ジュラの大森林における魔物の生態系変化について、大きな変化はないと報告。とは言え魔物発生に備えた対策は必要だと考えるリムルに、ベスター(CV:津田健次郎)が街道に「対魔結界」を施してはどうかと提案。ベスターとカイジン(CV:斧アツシ)は新たに「全自動魔法発動機」を開発しており、一同は街道に出て試作機を体験する。「全自動魔法発動機」とは、大気中の魔素を利用して自動的に「対魔結界」を張り続ける機械で、街道の安全を守りつつ魔物の発生も抑えるという優れもの。さらには、魔法盤を入れ替えることでいろいろな魔法を自動で発動させることもできるなど汎用性も高く、一気に夢が広がるリムルなのであった。

序盤からハクロウ(CV:大塚芳忠)の“鬼ジョーク”が炸裂。森林にソードグリズリーが出没したことを聞き動揺を見せるゴブタ(CV:泊明日菜)に対し、ソウエイが「修行を厳しくしてもらえばよかろう」と追い込むと、ゴブタは「この鬼!」と必死に訴えるのだが、ハクロウは満面の笑みを浮かべながら「鬼じゃよ」と即答。このやり取りにSNSでは「そういや鬼ばっかりだったw」「鉄板の鬼ジョーク!!」などの声があがっていた。ちなみにこのシーンではシオンだけが「妖鬼(オニ)」ではなく「悪鬼(オニ)」と表記されているが、それは彼女が一度死んで復活した経緯があるからで、同じ「オニ」ではあるものの、厳密には違う種族として蘇生されたことの証でもある。また、ソウエイが森林で遭遇したソードグリズリーの危険ランクはAマイナスで、これは「町に甚大な被害が及ぶレベル」と定義されている。ゴブタが新米の派遣を躊躇うのは至極当然で、これはむしろオニたちの感覚が異常であることは補足しておこう。その後もゴブタは終盤まで随所でイジられており、重くなりがちな会議の潤滑油として大活躍だった。

再び会議室へと戻ってきた一行。次にリムルは、ミリムたちの居城のイメージ図を取り出し、それをゲルド(CV:山口太郎)に渡す。それは都市ひとつほどもある巨大な建造物で、その建設をゲルドに任せるという。あまりの大仕事に困惑するゲルドだったが、リムルから「失敗してもまた稼げばいい」と言われ、覚悟を決めて引き受けることに。

このシーンでは、リムルの優しさと有能さが光っている。かねてより人材育成について悩み、落ち込んでいたゲルドのことを案じ、「小さな悩み事は、より大きなやりがいで吹き飛ばす」作戦に出たのだ。もちろんゲルドの能力を信じてのことではあるが、かなり大胆なやり方で、そこにはリムルの優しさに溢れていた。ゲルドが覚悟を決めたのも、そんなリムルからのエールを感じ取ったからに違いない。SNSでも「リムル良い上司すぎる」「これに応えなきゃ漢じゃない」など、リムルへの称賛コメントで溢れていた。

シリアスで緊張感のある会議シーンが見どころ

さらに会議は続く。ディアブロ(CV:櫻井孝宏)からファルムス王国攻略の進捗報告があり、こちらは計画通りとのこと。ひとつだけ気がかりなのは、レイヒム(CV:藤井隼)が神聖法皇国ルベリオスから戻ってきていないこと。この話題をきっかけに、会議のテーマはテンペストを滅ぼそうとする一連の事件や戦争の首謀者、つまり黒幕探しへと移っていく。シュナ(CV:千本木彩花)は、ヒナタがリムルを襲ったのと同時にテンペストが襲撃を受けたことを関連付け、さらにはクレイマン(CV:子安武人)の行動も含め、それらすべての裏には「あの方」が関与しているのではないかと推測し、明確な敵であると主張する。リムルはその話に耳を傾けつつも、ヒナタが誰かの命令で動いていることは考えにくいとの疑問を抱くのだった。

前半までのほのぼのした雰囲気から一転、シリアスで緊張感のある会議シーンへと突入する。同じメンツでも話題によってここまで変化するものかと驚かされつつも、これが本作の醍醐味であることを実感する。ヒナタの危険度を知りながら「ここで雌雄を決しておきたい」と息巻くベニマルの勇猛さやシュナの「敵」発言、黒幕の動きを視野に入れた対策を取るべきと進言するハクロウなど、様々な意見が飛び交うなか、自分の直感にしたがって違和感を追求するリムルの姿が印象的だ。場の雰囲気に流されずに新たな問題提起をすることで議論が深まったことを思えば、密かなファインプレーだろう。我々がふだん行なっている会議の場でも見習うべき姿勢かもしれない。

ラファエルさん、黒幕の正体に迫る

会議もいよいよ終盤戦。ヒナタを軸としてさらに黒幕の真相へと迫っていくリムルたち。なかでも智慧之王(ラファエル)のサポートは手厚く、リムルの思考を先読みするかのように解説や推測を提供し続ける。ラファエルの見立てでは、すべての出来事がひとりの黒幕によるものとは考えにくく、事態はもっと流動的とのこと。その意見に賛同するリムルや一同は、断定は避けつつも、黒幕はひとりではないという結論に至る。こうして、長かった幹部会議はようやく幕を降ろすのだった。

終盤、テンペストを巡る一連の事件の黒幕を探っていくリムルたちは、ラファエルの見事な解析のおかげもあって、真相にかなり近いところへと着地する。これにはSNSでも「ラファエルさん無双!」「名探偵ラファエルやんw」などの声があがっていた。ちなみにこの「真相」については、第50話で各勢力の思惑が詳細に描かれているだけに、視聴者にとっては周知の事実。それだけにここでは、「リムルたちがどこまで真相に迫れるのか?」というのが興味の焦点となっており、さながら『刑事コロンボ』や『古畑任三郎』シリーズのような展開とも言える。ちなみに、あらかじめ視聴者に提示されている「答え」に対して、主人公側がどのようにしてそこにたどり着くのかを描いた作品のことを「倒叙もの」と呼ぶ。この一連のシーンはまさにそんな「倒叙もの」の魅力に溢れていて、推論を重ねたリムルたちが「真相」に迫った瞬間は、思わず拍手を送りたくなる。今回はさすがにユウキ・カグラザカ(CV:花江夏樹)の存在までには届かなかったが、彼にたどり着くのも時間の問題かもしれない。さて、こうして実りある幹部会を終えたテンペストだが、ラストシーンではヒナタが登場。どうやら来週はヒナタ側の視点で新たな会議が描かれそうだ。次回第53話「両翼会議」は5月3日(金)放送予定。期待して待とう!

■文/岡本大介

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