今話題の「シェア畑」とは。実際に体験して起きた変化とは
2024.04.06 17:05
自分自身で野菜を育てたい!など、一度は思った経験があるのではないでしょうか。ですが、畑を持つとなると場所探し、管理、手入れ、お金がかかるなどかなりハードルが高いもの。そこで便利なのが、誰でも簡単に畑での野菜作りが始められる「シェア畑」。全くの初心者でも気軽に農に触れて楽しめる「シェア畑」について詳しくご紹介します。
「シェア畑」って何?
シェア畑とは、畑を借りて野菜作りが楽しめる畑のレンタルサービスです。苗も道具も全て完備されていて、手ぶらで通うことができるので、初心者にはとっても始めやすいです。さらに菜園アドバイザーによるサポート付きで、好きなペースで通うことできます(週1回推奨)。シェア畑は無農薬栽培なので、収穫した野菜はその場で丸かじりする楽しさもあります。月額5,000円~10,000円(土地によって変動)で借りられて、気軽に農に触れることができます。「シェア畑」を始めて感じたいい変化
野菜中心の食生活をする中で、いつかは自分の畑を持ちたいという興味から始めた野菜作り。私が契約したのは、住宅街から少し離れた森林公園内で無農薬栽培ができるシェア畑。ここからは「シェア畑」を始めてから9ヶ月ほど経った今、感じるいい変化をご紹介します。四季の移り変わりを感じられる いざ畑を始めると、以前にも増して四季の変化にも気づくようになりました。例えば春が旬のソラマメですが、10月中旬に種まきをし、最近白い花をつけました。それまでは、ナス、菜の花などが花をつけるという程度の知識だったので新しい発見でした。私が契約しているところは無農薬栽培のため、夏は虫の多さに驚きますが、暑さがおさまると虫の音が聞こえてきたりと、四季をダイレクトに感じることができます。
作った料理がもっとおいしく感じられる 自分で作って収穫した野菜はよりおいしく感じられるもの。収穫した野菜を調理して驚いたことは、野菜本来の甘みや旨みを感じられたこと。軽くソテーしただけのカブが今までに味わったことのない甘みが詰まっていて、収穫したばかりのレタスをかじった時は以前には感じたことのなかったうま味も感じられました。 夏はナス、オクラ、甘長トウガラシ、空芯菜を収穫。 なすをたくさん収穫したときに作り置きした「なすのオランダ煮」。箸が止まらずにその日のうちに食べきってしまうこともありました。紅大根やカブを使った、ぬか漬け、サラダ、ソテーなども調味料に頼らないシンプルな調理法でもおいしく味わえました。 収穫した野菜は無農薬で育てた野菜なので葉っぱや皮までも安心して食べられます。大根の葉っぱは煮びたしやふりかけにしてまるごといただきました。
リフレッシュできる
都心部にいるとどうしても仕事モードが抜けず、気分もリフレッシュしにくいですよね。さらにスマホなどの電子機器が身近にあると、どうしても情報に触れる生活中心になってしまいます。「シェア畑」は土に触れることで、スマホからも必然的に離れられるリフレッシュできる環境です。 自然が広がった環境でお弁当を食べるのも楽しみのひとつ。午前中に野菜のお世話をしたあとのこの時間は、日頃の疲れも癒されます。 また、素足で土に触れるアーシングも最高に気持ちがいいです。農家さんの苦労を知る
「シェア畑」を始めてから気づいたのは、野菜作りはとても手間ひまがかかるということ。野菜は種を植えてから収穫できるまでに、定期的な観察やお手入れをし、野菜の成長を見守る必要があります。野菜が成長していく姿をみると、私でも育てられるのかと自信がつき、特に芽が出たときの感動は大きいです。こうして手間ひまかけて育った野菜が実ると嬉しい半面、スーパーで陳列されている100円の野菜に対して、安すぎると感じるようになりました(もちろん、100円で売られている旬の野菜も、皮や葉っぱまでありがたくいただきます)。
無農薬だと害虫が寄ってくるリスクも高まり、不作の場合もありえます。自分の畑では、条件が悪かったためかキャベツが収穫できませんでした。特に、人の手間がかかっている有機栽培の農家さんには頭が下がる思いです。なるべくマルシェなどで顔の見える農家さんから直接野菜を購入し、応援したいと思っています。
大人も子どもにとっても貴重な食体験の場になる
地方にすむ祖父母の家には畑があり、どちらかというと農は身近な存在でしたが、野菜の生産過程に触れる機会はありませんでした。いざ畑をはじめると、肥料をあげすぎたり、野菜にとってよい土ではないと、野菜が健全に育たないことを身をもって体感しました。自然の摂理を少しずつ理解できると、野菜本来の味をより楽しめるようになり、野菜をもっと好きになれると思います。
残さず食べる、食卓に感謝する。
畑を始めてから食べることの大切さを改めて感じることができました。
子どもや友達とも気軽にはじめられる「シェア畑」。全国各地で展開しているので、近所のシェア畑へ一度見学に行くだけでもおすすめですよ。
writer / arisa photo / arisa
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