杉谷拳士、中田翔の才能に衝撃「自分が野球やってるのがバカバカしく思えた」
「ABEMA NEWSチャンネル」にて放送されているニュース番組『ABEMAエンタメ』。今回、番組内の独自企画『Re:MAKE~拝啓、あの頃の君へ~』に、元北海道日本ハムファイターズの杉谷拳士が出演した。
『Re:MAKE~拝啓、あの頃の君へ~』は出演者が人生のターニングポイントとなった過去の写真と向き合い、"あの頃の自分"へ言葉を贈るセルフドキュメント企画。今回は元北海道日本ハムファイターズの杉谷拳士が出演。自身の人生を「全力空回り」と表現する杉谷が、プロ入りをつかんだ意外な理由や、元プロ野球選手・中田翔との出会い、そして持ち前の明るさを否定され、自分らしさを見失った現役時代の葛藤について赤裸々に語った。
高校野球の名門・帝京高校で1年生からショートのレギュラーを掴み、夏の甲子園に出場した杉谷。高校3年生の最後の夏は東京都大会で敗退し、社会人野球への道を考えていたが、北海道日本ハムファイターズから届いた一本の電話をきっかけに、プロテストを受験することに。しかし、プロテストは「6打数5三振」という結果で終了。スカウト陣から「3年後、社会人に行ってからもう一度挑戦をした方がいい」と伝えられ、社会人野球へ進む準備をしていたという杉谷。
ところが、迎えたドラフト当日、ファイターズから6位でまさかの指名。「『えっ?』と思った自分がいましたね」と驚きを振り返った杉谷は、入団後、球団関係者から「技術もない、体力もない、しかし元気と根性がある」「こんな選手がファイターズでプレーして、どこまでいけるか挑戦してみたくなった」と評価されていたことを聞いたと明かした。杉谷は「明るく元気に楽しくやっている姿をファイターズの編成の方が見てくれていた」と語り、「その思いを胸にファイターズのユニフォームを着て14年間何とか気合と根性で、そして元気に頑張りました」と、プロ野球人生の原点を振り返った。
その後、2008年にファイターズへ入団し、14年間にわたるプロ野球人生をスタートさせた杉谷。そこで出会ったのが、1学年上の中田翔だった。「1歳上に中田翔という名前で震え上がってしまうような怪物の先輩がいて」と切り出した杉谷は、「中田さんの間近で見たスイング、打球音、打球の飛距離。1スイング目で『持ってるものが違うな』と感じました」と、初めて目の当たりにした中田の才能を回顧。
「『世の中には才能を持った選手っているんだな』と思って、自分が野球をやっているのがバカバカしく思えた」と衝撃を明かした。その後、中田との才能の差を実感した杉谷は、「じゃあプロの世界でどう生きていくんだ」と自身の生き残る道を模索。「全部のポジション守れたら1軍でプレーするチャンス増えるな」「走れなきゃいけないな」と考え、さらに「ファイターズには元気があってとってもらっているから『野球を愛しながらプレーしよう』」と決意したと語った。
杉谷は「中田さんに1年目に会えていなかったら、もしかしたら同じ土俵に立って勝負して、結局その勝負に敗れて、3~4年でクビになっていた可能性もあった」と振り返り、「1年目で中田さんのプレーを見られたのは、自分を変えるきっかけにもなった」と、"怪物"との出会いが自身のプロ野球人生を変えたことを明かした。また、"大将"中田の逸話や、兄弟分として過ごした現役時代のエピソードなども語った。
入団3年目には1軍に定着し、試合に出場できない日もベンチから明るく仲間を鼓舞し続けた杉谷。しかし、プロ4年目頃になると、持ち前の"明るさ"を揺るがす出来事が起きたという。「同僚だったり目上の方たちから『あいつうるさいぞ』と言われるようになった」と回顧した杉谷は、さらに「お前一人でやってるわけじゃないんだよ」「そんな声出してプレーするんだったらそれはアマチュア」などと言われたことで、「チームに迷惑をかけている」と考えるように。
「誰にも存在を知られないようにそっとプレーしていた」と、自分らしさを失っていた当時を振り返った。そんな姿を見て声をかけたのが、当時監督を務めていた栗山英樹氏だった。監督室に呼ばれ、「けん制はアウトになる。守備はトンネル。バントは失敗する。お前何が残ってんだよ」と厳しい言葉を投げかけられた杉谷は、「心の中では『めちゃくちゃ監督言うな』と思った」と回顧。
しかし、続けて栗山氏から「お前元気しかないだろ」「いいんだよ、人のことは。お前野球好きなんだろ」と問いかけられ、「大好きです」と答えると、「じゃあいいじゃないか。グラウンドで自分が野球好きだったら100%プレーしなさい」「杉谷拳士は杉谷拳士でしょ。拳士らしく前に進みなさい」と背中を押されたと語った。この言葉を受け、「人は人、自分は自分」と吹っ切れたという杉谷。「あの時あのタイミングで栗山監督に言葉をもらってなかったら、今の僕は本当にいない」と、自身を救った恩師への感謝を口にした。
番組ではほかにも、帝京高校時代の試合体験や、引退を迷っていた際に栗山氏からかけられた言葉や、引退試合で新庄剛志監督から贈られた言葉についても明かしている。プロテストでの挫折、"怪物"中田翔との出会い、自分らしさを見失った苦悩、そして14年間のプロ野球人生に別れを告げるまで。「全力空回り」だったと自身の人生を振り返る杉谷拳士が、"あの頃の自分"へ贈った言葉のすべては、現在もABEMAにて配信中だ。
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