ブレイキングダウン、くも膜下出血の選手が加害選手に放った“本音” 「泣ける…」

頭部負傷のため格闘技イベント『BreakingDown（ブレイキングダウン）』18回大会を欠場していたファイター・やるべしたら竜（以下、竜）が16日、自身のXを更新。

「外傷性くも膜下出血」が発覚した経緯、さらには同団体への思いなどを動画で明かした。

【話題の動画】カメラに向かって言葉を選びながら話し始める“やるべしたら竜”

トラブルの経緯

14日に開催されたブレイキングダウン18回大会で、千葉喧嘩自慢の江口響と対戦予定だった北海道喧嘩自慢・竜。

大会前日である13日に行われた公開計量時、江口から不意打ちのビンタを顎に受けてダウン。後頭部を地面に強打したことで失神し、担架に乗せられて記者会見場を後にしていた。

その後、数時間経って意識が回復したものの、15日になって激しい頭痛に襲われ救急搬送。詳しく検査した結果、「外傷性くも膜下出血」だったと判明した。

投稿した動画では少しやつれたようにも見えるが、話しぶりは冷静で一つ一つ言葉を選びながら「脳の腫れを抑える薬を飲みながら、本当は1〜2週間入院の予定だったが、僕の強い意向と仕事やスポーツをしないという条件付きで自宅に戻ってきている」と現状を語った。

「責め立てるつもりない」

スマホを見たり、文字を打ったりといった作業はまだ厳しいようで、家族たちにサポートしてもらっていることを明かした竜。

その上で「本当にブレイキングダウンが好き」「相手の江口選手を責め立てるつもりもないですし、ブレイキングダウンに対して今までやってきたことが間違えとも思っていない。（悪い）タイミングが重なってこうなってしまった」と、心の広さを見せた。

引責の引退に納得いかず

江口からはその後、電話で謝罪の連絡があり「反省して、『格闘技を辞める』と言っていたんですが、僕はそうは思っていない。...自分で振り撒いた種くらい自分で拾えよ、って思うんです」「俺は復活したいし、強くなっている自負もある」と、まずは治療に専念しつつ、またリングに戻りたい、戦いたいという思いを口にする。

その江口だが、17日に自身のXで「大変申し訳なく思っています。すみませんでした。竜くんとも話し合って今後の責任は取ろうと思ってます」と、格闘家の引退を公表している。

「やるべしたら優しいな」と反響

団体や江口に中傷の声などが飛ばぬよう「（今回のトラブルは）重く感じながらも、俺は亡くなってない。今後皆さんに良い姿を見せていけると思っているので、事はそこまで大きくせず...」と、最後に訴えた竜。

そんな姿に、ネットでは「1日でも早い復活をお祈りしています」「本音伝わった！がんばれ」「やるべしたら優しいな」「ナマラ泣ける」とファンから称賛の声が相次いでいる。

【話題の動画】言葉を選びながら話し始める“やるべしたら竜”

過去参加したブレイキングダウンのオーディションでは、大阪勢などと激しい舌戦を展開してきた竜。

記者はすべての回を視聴しているが、彼が発した言葉には相手をしっかり認める真摯な心が見え隠れしているように感じていた。今回の動画は、まさに同選手の性格、そして格闘家としての「器の大きさ」が表れていたように思う。どうか治療が順調に進むことを願っている。

https://twitter.com/ryu_sato8814/status/2000935378279391252

https://twitter.com/ryu_sato8814/status/2000323041252012238

著者プロフィール

キモカメコ佐藤（@peyangtaneda）。1982年東京都生まれ、sirabee編集部記者。

政治・経済系出版社、『1UP情報局』『ねとらぼ』編集部などを経て現職。ブレイキングダウンをはじめとする各格闘技団体やプロレス、プロ野球のほか、コスプレ、メイド、秋葉原文化も取材してきたオタク記者。