上田悠斗(C)Deview

映画『秒速5センチメートル』で松村北斗の幼少期を演じる11歳・上田悠斗、俳優デビュー作に感動「映像の質感が温かみを帯びて、すごく綺麗な作品」

2025.10.09 18:00
提供:Deview

 新海誠監督の劇場アニメーションを原作に実写映画した『秒速5センチメートル』が10月10日に全国公開となる。松村北斗演じる主人公・遠野貴樹の幼少期を演じるのが、この作品が俳優デビューとなる新人、上田悠斗。EBiDAN NEXT NAGOYAのメンバーとしても活躍し、大きな可能性を秘める11歳に、俳優デビューについてや、撮影エピソード、そして今後の目標についてインタビューした。

■上田悠斗インタビュー

――『秒速5センチメートル』は映像も物語もとても美しい作品でした。この映画をご覧になった率直な感想は?

【上田】「言葉にできないぐらいすごく素敵な作品だなと思いました。自分は主人公の回想のシーンに登場するのですが、映像の質感が温かみを帯びている感じで、すごく綺麗だなと思いました」

――本作への出演はオーディションで決まったそうですね。

【上田】「事務所に所属してから初めてのオーディションだったんです。自分らしさはちょっとは…あまり出せなかったかもしれません。オーディション用の台本を演じるので、台詞は覚えていきましたが、演技についてはまだ何も考えられない感じでした」

――出演が決まりましたと聞いた時はどう思いました?

【上田】「嘘だと思いました。すぐに信じられませんでした」

――映画を見て、松村北斗さん演じる貴樹の子どもの頃はこうだったんだろうなって思えました。

【上田】「あんなにすごい方の幼少期を、僕なんかがやって大丈夫かなという不安がすごくありました。でも出来上がった作品を観たら、ちゃんと素敵な作品の中に僕がいて、浮いていなくてホッとしました」

――浮くなんてとんでもないですよ。今回演じた貴樹は、どんな子だと思いましたか?

【上田】「物知りで元気なところはあるんですけど、他の人に言いたいことを言えない、人と話すことやコミュニケーションを取るのは苦手な子だなと思いました。自分は友達もたくさん作れるし、人とコミュニケーションを取ることも得意なほうだと思います。一方で、宇宙が好きなところは僕と似ているなと思います。だから天文に関する専門的な台詞を覚えたりするのは楽しかったです」

――撮影に入る前に監督がワークショップを開いてくださったそうですね。

【上田】「ワークショップでは最初に演技の勉強から入って、途中、スタッフのみなさんと野球やフリスビー、写真大会など、いろいろと遊んで、だんだんと慣れさせてくださいました。みんなで遊ぶことで、距離も近くなっていきましたし、演技をしやすい環境を整えていただきました」

――演技についてはどんなことを教えていただいたんですか?

【上田】「ワークショップは毎週のように開いてくださって、毎回課題を持ち帰っていました。例えば、自分たちの会話を録画して、それを台詞に起こして読んで覚えて、次のワークショップでそれを演じるということなどをやりました。それを経験してみて、セリフとして意識する言葉と、自分から自然に出た言葉の違いが分かりました。貴重な経験でした」

――実際の撮影現場はどんな雰囲気でしたか?

【上田】「撮影に入る前、現場ってピリピリした怖い雰囲気だと思っていました。実際は優しそうな雰囲気だったので、安心して撮影ができました」

――主に美しい思い出のシーンに登場するわけですが、監督の撮影にも特徴がありましたか?

【上田】「画面の作り方にすごくこだわっているのを感じました。自分が普段観ている映画やドラマのような雰囲気もありますが、監督のオリジナルなものが感じられました」

――白山乃愛さんと一緒のシーンが多かったと思うんですけど、二人の関係性はいかがでしたか?

【上田】「ワークショップの最初のころはすごく人見知り全開で…それはもしかしたら僕だけかもしれないですけど…。何度も会っていくうちに距離感が近くなって緊張が解けてきて、リラックして撮影に臨めるようになったかなと思ってます」

――栃木・岩舟での大雪の日のシーンが印象的なのですが、撮影現場はいかがでしたか?

【上田】「実際にたくさん雪が積もっている中に、本当に桜の木が立っている場所で撮影しました。周りに足跡が一つもない場所に行って撮ったのですが、すごく雪が降っていましたし、寒さに慣れていなかったので大変でした」

――約束の場所まで電車で一人きりで向かうシーンも丁寧に描かれていました。

【上田】「すごく古い型の車両に乗るのが初めてだったので新鮮でした。一つの車両に僕一人しかいないシーンの撮影だったんですが、機材がすごくたくさんあって、全部の車両を使っていたのは意外でした」

――登場する場面の時代設定は1991年で、ご両親の年齢のほうが近いぐらいの設定ではないですか?

【上田】「自分が生きたことがない時代だったので、学校の中、本やドリンクなどの小道具も新鮮なものばかりでした。ランドセルが男の子は黒、女の子は赤しかないというのも珍しくて。今、自分は黒の下に金色のラインが入っているものを使っています」

――ご自身が好きなシーンは?

【上田】「“自分を見るのが嫌い人間”なので、自分が出ているところはしっかり観れてないんですけど…(苦笑)。プラネタリウムのシーンで、大人になった貴樹が、自分のことを人に相談できるようになった場面が好きです。ロケ地になったプラネタリウムには、ワークショップのときにも行かせていただいて、いろんな場所を見せていただきました」

――この作品をどんなところを見て、何を感じてほしいと思いますか?

【上田】「人生の大変さを感じても、上手くいかなくても大丈夫だよ、ということを感じてほしいです」

――現在、EBiDAN NEXT NAGOYAに所属していますが、今作で俳優デビューなんですね。

【上田】「映画とEBiDAN NEXT NAGOYAの活動はほぼ同時に始まりました。昨年の5月にスターダストプロモーションに所属して、6月に映画のオーディションを受けて7月に出演が決まりました」

――俳優の活動とEBiDAN NEXT NAGOYAの活動を経験して、それぞれどんな楽しさを感じましたか?

【上田】「俳優業では作品を見て“良かったね”と言ってくれる人がいますし、EBiDAN NEXT NAGOYAのパフォーマンスを見て笑顔になってくれる人もいます。自分がやったことに対して、何かを感じてくれる人がいるというのが、どちらも楽しいです」

――スターダストプロモーションには、自らオーディションに応募して所属したそうですが、応募したきっかけは?

【上田】「お母さんがアイドルも俳優さんも好きで、僕も一緒に応援していたので、以前から芸能界に入りたいと思っていました。大河ドラマ『どうする家康』に出演している板垣李光人さんを観てお芝居がすごいなと思って応援していたので、同じ事務所のオーディション受けてみようと思ったのがきっかけです」

――板垣さんにはあったんですか?

【上田】「一度お会いしました」

【マネージャー】「ワークショップを受けた後に事務所に行ったら、板垣(李光人)が事務所へ打ち合わせに来ていたんです。挨拶に行こうとしたら、びっくりして緊張しすぎて目に涙を溜めてました。“一緒に写真撮りましょうか”って言ってもらったのに“嫌だ”って(笑)。最終的には一緒にピースしている写真を撮ってもらっていました(笑)」

――これから活躍を重ねていけば、板垣さんと共演する機会もあると思うので、一つの目標になりますね。今後やってみたいお仕事はありますか?

【上田】「今回は映画に出演したのですが、今度はドラマに出てみたいです。EBiDAN NEXTとしては『星男祭2025』でZepp DiverCityに出演したので、今度はEBiDAN NEXT NAGOYAのメンバーだけで大きいステージに立てるように頑張りたいです」

――趣味や特技で、ずっと続けていることはありますか?

【上田】「小学1年生からダンスを続けています。地元のスタジオで、ヒップホップとロックダンスを習っていました。歌番組でアイドルの方々がダンスしているのをみて、かっこいいな、自分もやりたいと言いました」

――現在『EBiDAN AUDITION 2026』の募集が行われていて、この記事を読んで応募する人もいるかもしれません。ご自身の経験を踏まえて、エールをいただけますか?

【上田】「この世界は大変なこともたくさんあるのですが、その分、ファンの方の笑顔を見るとすごく嬉しい気持ちになります。頑張った分、ご褒美はそれよりも大きいので、頑張ってほしいです」

■Profile
2013年11月13日生まれ、静岡県出身。趣味:ゲーム、ダンス、カラオケ。特技:ダンス。EBiDAN NEXT NAGOYAのメンバー。オーディションにて抜擢され、本作が俳優デビュー作。EBiDAN NEXT NAGOYAとして、配信シングル「Dynamic!!」を9月24日にリリース、『EBiDAN NAGOYA ONE MAN LIVE 「Dynamic!!」』が2025年10月12日、名古屋HeartLandで開催される。

■『秒速5センチメートル』ストーリー
1991年、春。東京の小学校で出会った貴樹(上田悠斗)と明里(白山乃愛)は、互いの孤独にそっと手を差し伸べるようにして、少しずつ心を通わせていった。しかし、卒業と同時に、明里は引っ越してしまう。離れてからも、文通を重ねる二人。相手の言葉に触れるたび、たしかにつながっていると感じられた。

中学一年の冬。吹雪の夜、栃木・岩舟で再会を果たした二人は、雪の中に立つ一本の桜の木の下で、最後の約束を交わす。「2009年3月26日、またここで会おう」

時は流れ、2008年。東京で働く貴樹(松村北斗)は、人と深く関わらず、閉じた日々を送っていた。30歳を前にして、自分の一部が、遠い時間に取り残されたままだと気づきはじめる。そんな時にふと胸に浮かぶのは、色褪せない風景と、約束の日の予感。明里(高畑充希)もまた、あの頃の想い出と共に、静かに日常を生きていた。

18年という時を、異なる速さで歩んだ二人が、ひとつの記憶の場所へと向かっていく。交わらなかった運命の先に、二人を隔てる距離と時間に、今も静かに漂うあの時の言葉。――いつか、どこかで、あの人に届くことを願うように。大切な人との巡り合わせを描いた、淡く、静かな、約束の物語。

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