

韓流ブームの先駆けとなった映画「私の頭の中の消しゴム」 今こそ振り返っておきたい魅力と知られざる撮影秘話<サンデーシネマ>

映画好きで知られるタレント・加藤浩次と映画ライター・よしひろまさみちが毎週おすすめ作品を語り合う「加藤浩次とよしひろのサンデーシネマ」(毎週日曜朝10:30-昼1:25、BS10)。7月6日(日)の放送回では、2004年公開の韓国映画「私の頭の中の消しゴム」を特集する。若年性アルツハイマーをテーマに、記憶を失っていく女性と彼女を支える男性の切ない愛を描いた本作。その時代背景から演出、役者の熱量に至るまで、作品の魅力を深掘りしていく。
日本映画にはない韓国作品の魅力を熱く語る加藤とよしひろ
本作は韓国のみならず、日本でも多くの注目を集めた作品として知られている。その理由についてよしひろは「アルツハイマーや認知症を扱ったテーマは鉄板中の鉄板。特に2000年代以降高齢化が進み、介護が社会問題化したこともあり、多くの人からの共感を得やすかったのではないか」と分析。加藤も「事故や病気などさまざまなテーマがあるが、本作は若年性アルツハイマーという、時間をかけて徐々に忘れていくという辛さ。その時間経過がグッとくるポイントだと思う」と語り、テーマの重みと演出の妙に注目した。
主演のチェ・チョルス役を演じたチョン・ウソンの存在感も大きい。ぶっきらぼうで恋愛に興味もない無骨な男が、スジンと出会ったことで180度変わっていく。そんなギャップをウソンは繊細に、かつ力強く演じきった。加藤は「彼女を作る気もない、ぶっきらぼうな性格なのに、スジンだけはどうしても引っかかってしまう。そこに彼の優しさがあり、グッとくるポイントでもある」と、見る者の心を揺さぶるチョン・ウソンのキャラクター性にも触れる。
また物語の構成も大きな魅力の1つ。加藤は、物語が進むにつれて少しずつ人物の背景が明かされていく点に注目。たとえばチョルスがスジンの姿を木彫りの人形で表現するシーンや、彼自身の家庭環境についても説明過多にならず描かれている点が、映画としての“語りすぎない美学”を感じさせる。よしひろはその言葉に大きく共感したのか、「映像があるなら映像で表現しましょうよ、ということを思い出させてくれる作品だ」と同作の演出面を称賛した。
最後に加藤は、「今振り返ってみると、韓国作品の強さはこの頃から始まっていたんだなと感じる。作品の作り方から変えてシステム化していった点は、日本も見習うべきだと思う」と総括。台本や構成、演出、俳優、制作陣、すべてが噛み合ったからこそ、今なお色あせない名作となったことを再確認した形だ。
韓国映画ブームの礎ともいえる「私の頭の中の消しゴム」。その繊細な感情の描写と、俳優たちの真摯な演技には、あらためて心を揺さぶられる。次回の「とよしひろのサンデーシネマ」でもまた、知られざる名作との出会いに期待したい。
「私の頭の中の消しゴム」あらすじ
社長令嬢のスジンは、妻ある男性と不倫の関係にあったが破局。その夜、彼女は彷徨っていた街角でひとりの男に出会う。それは単なる一瞬の出会いだったが、偶然にもその男チョルスがスジンの父親の会社で現場監督として働く大工だったことから、ふたりは運命的に再会し、恋に落ちる。やがて結婚したふたりは新婚生活を満喫し幸福の絶頂に。しかし、スジンは次第に物忘れがひどくなっていく自分に気づき、ある日医者を訪れる…。
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