

“点描”も“カケアミ”も全て手描き…昭和の幽霊とアナログで漫画を描く様子に「懐かしすぎます」の声【漫画】

コミックの映像化や、小説のコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、くらげバンチに掲載された、オゴシさんが描く読切作品『昭和の少女漫画家とオレの二週間』をピックアップ。
くらげバンチの公式Xが6月6日に本作を投稿したところ、6万件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、オゴシさんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
昭和の漫画家だった幽霊が現代の漫画家に頼んだこと
主人公の田中優斗(たなかゆうと)はデビュー2年目の売れない漫画家。ネームを6回も直したあげくお蔵入りになってしまい、短期のバイトでも探そうかと考えながら帰宅すると、見知らぬ女性が明るく「おかえり~」と優斗を迎えた。
空き巣だと思い警察に連絡しようとしたが、彼女・おユミは自分は幽霊だと言い、話を聞いてくれないかと頼む。話を聞くと、おユミは50年前の漫画家・おおひらユミで、もう一度漫画を描きたくて天国から降りてきたが、幽霊であるためペンが持てないのだと言う。さらに話を聞くと、高校のクラスメイトだったという千明ちゃんを元気づけるために、どうしても読んでもらいたい漫画があるのだと言う。
彼女の頼みを聞き、徹底的に昭和スタイルで漫画を描くことになった優斗。アナログ画材を一式揃え、昭和の漫画の特徴を捉えながらおユミと共同作業で漫画を完成させていく。マンガを描きながら優斗は自分がなぜ漫画家を目指したのか、小さいころに抱いていた想いを思い出す。
漫画「はつこいはレモンのキッス♥」が完成すると、おユミは感謝の気持ちを伝えて消えてしまう。残された優斗は、完成した漫画を千明ちゃんの家に届けに行くことに。届けた先はなんと国民的大御所漫画家・スティーブ三山の家であった。
そして優斗は、元漫画家の幽霊・おユミとそのクラスメイト・千明ちゃんの正体を知るのだった…。
作品を読んだ読者からは、「凄すぎる昔の漫画家様」「昭和の香りと優しさの香りがすごく好き」「最高に良き!」など、反響の声が多く寄せられている。
作者・オゴシさん「古い新しいは関係なく漫画を描くのはいつの時代も楽しいね、という気持ちで描きました」
――『昭和の少女漫画家とオレの二週間』は、どのようにして生まれた作品ですか?きっかけや理由などをお教えください。
少女漫画を経て、40代以上の女性が読者層の昭和テイストな漫画誌で15年くらい描かせてもらっていたのですが、その雑誌の編集方針が変更となり突然仕事が無くなって、営業に出たもののどこの編集部でも「絵が古い、ベテランは使い難い」と門前払いでした。
そんな中ご縁があってくらげバンチさんに拾ってもらいました。感謝です!
でも青年誌は初めてだったので、最初の打ち合わせの時に担当さんに「どんな作品をご所望ですか?」と聞いたら「作者の強みを活かした、個性的で面白い作品を描いて下さい」と言われて。
「私の強みってなんだろう⋯」と考えて「散々古い古いって言われたけど、ここまで古いって言われたら、もうそれって強みだし個性じゃないか?」と逆転の発想となって昭和の少女漫画が出てくる作品を思いつきました。
――今作を描くうえで、特に心がけているところ、大切にしていることなどをお教えください。
コメディなのでとにかくテンポよく読みやすくといった事を心がけました。
スマホでも読めるようにコマ数とセリフもできるだけ減らして、昭和40年代の少女漫画誌を取り寄せて色々研究もしました。
当時は本当に手描きオンリーでスクリーントーンを殆ど使っていないのに画面が黒く埋まっていて改めて凄いなと思いました。
それを出来るだけ再現出来るようアナログの手描きシーンは全て手描き(ラストの見開きの花はデジタル)にしました。
――今回の作品のなかで、特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
幽霊となって登場した元少女漫画家のおユミと、令和の新人漫画家の田中が共同作業でアナログ漫画を描くシーンです。
どれもこれも全部手描きで驚愕する令和の漫画家とウッキウキな昭和の漫画家。
このシーンが描きたくて今作を手掛けました。
古い新しいは関係なく漫画を描くのはいつの時代も楽しいね、という気持ちで描きました。
――くらげバンチの公式X(旧Twitter)の投稿には、6万件を越える“いいね”や多くのコメントが寄せられました。今回の反響について感想をお聞かせください。
私のアカウントでも4500超えのいいねをいただいて結構頑張ったな~と思っていたのですが、公式アカウントは桁が違いました。初の万バズでびっくりしています。コメント欄にも温かい感想をいただいて嬉しいです。
一番嬉しかったのは「絵が古い」とコメントしてきた人が2、3人で、ほとんどの人が内容に触れていた事。
「小学生の頃読んでました」と言う昔の読者さんたちからも感想コメントがもらえてひたすら感謝です。
――オゴシさんご自身や作品について、今後の展望・目標をお教えください。
来年で丁度デビュー40年です。あっという間ですね。
「もう描きたくない」と思ったらやめるつもりですが、まだそんな気持ちにはなっていないのでこれからも体力の続く限り頑張りたいです。
日常のちょっとした事を、笑いを散りばめて漫画にできたらいいなと思っています。
展望も目標も「読者の皆さんから面白いと思ってもらえる作品を描く事」です。
――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
私も含め全ての漫画家は読者の皆さんの「面白かった」のコメントが何よりの励みです。
これからもよろしくお願いします。
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