「プロ野球 レジェン堂」

“スピードガンの申し子”の異名をもつ小松辰雄 王貞治との初対決エピソードに徳光和夫も興奮<プロ野球 レジェン堂>

2025.06.09 12:00
「プロ野球 レジェン堂」

5月27日に放送された「プロ野球 レジェン堂」(毎週火曜夜10:00-10:55、BSフジ)。今回のゲストは、150km/h以上の速球を武器に数々の打者へ真っ向勝負を挑み、スピードガンの申し子ともよばれた小松辰雄が登場した。MCの徳光和夫、遠藤玲子とともに、プロ入りまでの知らざる秘話や往年のスター選手との貴重なエピソードを深掘りしていく。

小学6年生でソフトボール投げ70m…高校では“北陸の速球王”として注目

小松は石川県の強豪、星稜高校出身者としては初のプロ野球選手。しかし小学校の頃から野球に触れてはいたものの、当時の地元には少年野球のチームはなかったためあくまで“遊びの一環”として楽しむ程度だったという。それでも小学6年生時点のソフトボール投げ種目で70mを記録していたというから驚きだ。当時から抜群の身体能力と野球センスを持ち合わせていたことがうかがえる。

中学に入学すると本格的に野球を始めると、当時からその球速に注目が集まる存在だったそうだ。小松自身は自覚していなかったものの、ある大会で完全試合を達成すると星稜高校の監督から「ぜひうちに来てくれ」と誘いを受け進学を決めた。

高校1年生から主力投手として活躍していた小松は、入学して間もない夏の北陸大会決勝で急きょ先発に抜擢。勝てば甲子園出場という重要な試合であったが、小松は心の整理がつかないまま登板したため頭が真っ白に。実力が出せずに4点を失ってしまい、試合にも敗れてしまった。小松は当時のことを「プロに入って優勝がかかった試合で登板したこともあるが、高校1年の夏の大会ほど緊張したことはない」と振り返っている。

高校2年では小松の速球にさらに磨きがかかり、“北陸の速球王”として全国から注目されるように。夏の甲子園にも出場を果たし、日体荏原高校や天理高校などの強豪を次々と撃破。惜しくも準決勝で桜美林高校に敗れるものの、石川県勢初のベスト4へと導いた。

屈辱のドラフト2位指名から奮起したプロ時代

甲子園出場を果たした小松がプロ入りを意識するようになる頃、ほとんどの球団がスカウトに訪れたという。ドラフト前に球団側と会話をした際の感触から、小松は「絶対1位で指名される」と感じていたと振り返る。しかしドラフト会議当日…小松が1位指名を受けることはなく、かろうじて中日が2位指名。この結果に小松は納得がいかず、一旦はプロ入りを断って駒沢大学への進学を考えたそうだ。それでも中日側の必死の説得により、最終的にはプロ入りを決断したのだという。

小松が入団した当時、中日の投手コーチを務めていたのは稲尾和久と権藤博。ルーキーの小松に対して、権藤は「俺が権藤だ」「お前、俺のこと知っとるか?」と偉そうな態度に感じたそう。そこで小松は権藤のことを知ってはいたものの、つい「知りません」と言い放ったと驚きのエピソードを明かす。大胆で物怖じしないルーキー・小松のエピソードに、MCの徳光と遠藤は驚きの声を上げる。

2年目から本格的に1軍での登板が増えた小松は、少年時代から憧れていた王貞治との対戦も経験。初打席で“王シフト”が組まれる中、王には流し打ちのサインが出ていた。王はサインに従ってレフト前へヒットを放ったが、これは王にとっても野球哲学や美学に反する打球だったようす。のちに「小松に悪いことをした」と悔やんでいたそうだ。王の人柄を象徴するエピソードに、徳光も大きな関心を寄せていた。

小松が“スピードガンの申し子”とよばれる所以と剛速球の秘密

小松がプロ入り2年目を迎えた1979年はスピードガンが導入され、球速表示がテレビ中継で開始された年でもあった。1球ごとに表示される球速にプロ野球ファンは注目し、特に小松が150km/h台の剛速球を投げたときには球場全体が沸き立ったという。小松自身も投球直後にバックスクリーンを振り返るほどスピードガンは意識していたそうだ。

また翌1980年には中日の本拠地であるナゴヤ球場でも電光掲示板の球速表示がスタート。これは“小松のために導入した”という逸話もあるほどで、当時の小松に対する期待や注目ぶりがうかがえるエピソードでもある。番組後半では150km/hの剛速球を放った当時のボールの握りを実際に披露するシーンもあった。

現役時代の活躍はもちろんのこと、昭和に活躍したさまざまなスター選手の人柄や人間模様がうかがえる小松のトークは、どれも興味をそそりプロ野球ファン以外にとっても楽しめる内容だ。第一線で活躍した名選手が自らプロ野球の裏側を赤裸々に語る貴重な番組として、「プロ野球 レジェン堂」には今後も大いに注目していきたい。

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