入山杏奈、日本とメキシコを行き来して活動中“18歳からの夢”女優業への思いを語る

2025.06.07 12:00

入山杏奈が主演する読売テレビの「ドラマのシュララ」枠で放送されている縦型ショートドラマ「ドッペルマリッジ ―夫には妻が2人います―」(毎週水曜、土曜の深夜放送／DMMショートにて全話独占配信中)。同ドラマは同名の人気コミックを実写ドラマ化したラブサスペンス。夫の亨(見津賢)と幸せに暮らす森宮理香子(入山)は、亨に同じ名前のリカコ(川添野愛)という妻がいて、自分のほうが愛人だと知らされ、幸せな日々が崩壊していく。WEBザテレビジョンでは、理香子を演じる入山にインタビューを実施し、作品への思いや見どころから、理想のプロポーズや俳優の仕事への思いまで語ってもらった。

衝撃展開の作品、実写化に驚き

――出演の話を聞いた第一印象を教えてください。

主演のお話をいただいてとてもうれしかったのと同時に、実写になるんだとびっくりしました。実は原作コミックを以前に読んだことがあって内容に衝撃を受けたんですが、まさか自分がその世界の一人になるなんて思いもよりませんでした。原作を読んだときは、現実味はあまりないけど、起りえない話ではないので本当にこんなことが起こったらどうしようと怖くなりました。

――ショートドラマと一般的なドラマとの違いは感じますか？

1回にギュッと詰まっているので、表現の仕方もじっくり見せるというより、わかりやすくなるように意識しています。次から次へと展開していくお話なので、ショートドラマに合ってる題材だと思います。

徹底的に調べないと気が済まない理香子に共感

――理香子を演じるにあたって注意したポイントはありますか？

メインキャラクター3人のバランスを見た時に、理香子は感情にあまり左右され過ぎない論理的なキャラクターで、一番の常識人だと思ったので、視聴者の目線になるキャラクターだということは意識しました。亨の不倫に気づいたときに、すぐに反論せずに確たる証拠をつかむまでは下手な動きはしないところも私は共感できます。

――亨は「徹底的に調べないと気が済まないタイプだよね」と理香子に対して言いますが、ご自身も同じタイプですか？

同じ状況なら私も探偵を使ってきっちり調べて、相手を追い詰めると思います(笑)。

――理香子として見て欲しいシーンはありますか？

やっぱり理香子とリカコが対峙するシーンですね。それまで出さなかった大きな声を2人とも出して、自分でもびっくりしました(笑)。野愛さんはスイッチが入ると入り込んじゃうタイプで、本当にやられちゃうんじゃないかって思うぐらい迫力でした。バチバチのシーンですけど、演じていて楽しかったです。

夫役・見津賢は「ミステリアスな雰囲気がある」

――亨役の見津さんと共演された感想も教えてください。

見津さんはおとなしい方でミステリアスな雰囲気があるので、亨のつかみどころがない怖さが出ているように感じました。亨は理香子とリカコが一緒にいるところに現れても焦らず騒がずに普通で、ちょっと怖いですよね。

――亨の本心は見えにくいですね。リカコの存在がバレて、これからどうしたいかを理香子に決めさせるのはズルいと思いました。もし同じ立場ならどうしますか？

私はもう絶対ないですね、その場で見切ります。

――一緒になるときに亨は「僕だけの理香子になって」と言いますけど、自分のことを棚に上げてよく言えたなと思いますよね。

本当に。でも、私は「僕だけの杏奈になって」って言われたら嫌かもしれません。束縛を感じて苦しいって思っちゃいそうです。

理想のプロポーズ・夫婦像を告白

――理想のプロポーズの言葉やシチュエーションはありますか？

20代前半の頃はさりげなく、朝ごはんを2人で食べてて「はい、おみそ汁」とか言った瞬間に「結婚しちゃおうか」みたいに言われたらいいなって思ってました。でも、今はしっかり場を作って、ちゃんと覚悟を持って「結婚しましょう」って言って欲しいです。もう大人でお互い結婚っていう未来を意識して一緒にいると思うのに、さらっと「じゃあ結婚しようか」言われても、どこまで本気にしていいかわからない気がしてしまって。記念日や何かしら大事な日に、レストランなどでプロポーズされた方が思い出に残っていいなと思います。

――理想の夫婦像はありますか？

私はお酒が好きなので、毎晩一緒に晩酌したいです。住むのは理想を行ったら海外が良くて、スペインとか良いですね。景色の良いところで2人でワインを飲みたいです。

女優活動に専念、今後の目標を語る

――今はメキシコと日本と2箇所に拠点を置いて活動されていますが、日本の方が割合は多いですか？

日本が多いです。メキシコは仕事があれば行くというスタイルになってます。お仕事の現場は日本とは全然違います。予定通りに進まないし、順番もすごく変わるし、臨機応変に対応する感じです。年配のベテラン俳優の方に「毎日毎日撮影がスケジュール通りに行かなくて困っちゃう」と言ったら「しょうがないよ」って言われて。そんなベテランの方も「しょうがない」のひと言で片付けるなら、本当にしょうがないんだって思いました(笑)。

――2024年10月期ドラマ「潜入兄妹特殊詐欺特命捜査官」（日本テレビ系）でAKB卒業後初のドラマ出演をして、俳優活動に専念されていますが、これからの目標やビジョンを教えてください。

私自身、映画を見るのがすごく好きで、まず好きなことに携わる仕事ができている状況がとてもうれしいです。18歳の頃からアイドルを卒業したら女優さんになりたいと思っていましたし、同じ作品でもキャストが変われば雰囲気も変わると思うので、私らしい表現ができるようになればいいなと思います。テレビよりも自由度が高いと感じるので映画に出たいです。

――どんな映画がお好きなんですか？

結構じっとりした暗い作品が好きで、ネガティブなものだったりするのであまり言いたくないです(笑)。あ、一つ言える作品あります、杉咲花さん主演の「市子」(2023年公開)という映画です。非常にリアルで、役者さんの演技も圧倒されますし、作品としても圧倒されます。人間の闇の部分が渦みたいになって世の中のあちこちにあって、そのなかの1つの渦を深く覗き込むような、そんな作品でした。とても好きです。

――ご自身でもそういった作品に出演したいと思いますか？

はい、ぜひ。好きなので。でも、見るだけでも幸せです。

――最後に、クライマックスに向けて本作の見どころを教えてください。

亨がなぜ理香子と一緒にいるのか、その理由が明かされます。原因が分かって過去も見えてきますし、それを知った理香子とリカコはどうするのかというのも見どころだと思います。恐らく見る人それぞれの正義があると思うので、自分はどういうタイプだろうと考えながら見てもらえたらうれしいです。

◆取材・文＝入江奈々／スタイリスト＝林峻之／衣装協力＝Fumiku、a wear JW