加藤シゲアキ「映画は一人で作るものではない」改めて感じたことを明かす＜SSFF ＆ ASIA 2025＞

2025.05.28 20:18

米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル＆アジア 2025」のレッドカーペット＆オープニングセレモニーが5月28日に都内にて開催。特別賞を受賞したMIRRORLIAR FILMS Season7では、本プロジェクトの監督を代表して、加藤シゲアキと本プロジェクトのテーマソングを制作したスキマスイッチが登場した。

加藤シゲアキ、「MIRRORLIAR FILMS Season7」特別賞は「大変光栄」

27回目を迎えた映画祭の今年のテーマは、「creative active generative」。世界中のフィルムメイカーたちの”creative”が集結する映画祭は、作品とオーディエンス、クリエイターと企業が出会い、新たな化学反応が生まれる場を、”active”に創出していきたい、また、「生成AI」にも通じる新たなテクノロジーで新時代のクリエイティブを生み出していきたい(”generative”)というSSFF ＆ ASIAの現在地と未来図をテーマに映画祭を展開。2025年は、世界108の国と地域から4,592点の応募の中から選りすぐりの約250作品をリアル会場＆オンライングランドシアターで上映する。

加藤は首元のリボンが特徴的な個性的なブラックのスーツで登場。加藤は「この度は『MIRRORLIAR FILMS Season7』が特別賞をいただいたということで、大変光栄に思っております」と感謝し「しかしながら、このプロジェクトは地方創生というテーマと、新人クリエイターの発掘という部分もあるので、僕がこの場に立たせてもらうのは少しおこがましいといいますか」と気持ちを口にした。

加藤は、あくまでSeason7のひとつの作品を撮っただけだと言い、その上で「『MIRRORLIAR FILMS』がSeson7まで続けてきたこの道のりが評価されたということは大変うれしく思っております」とコメント。「実際に監督をしてみて思いましたが、映画というのはたった一人では作れず、本当に多くの方の善意の上で成り立っています。そして、長く遠い道のりをかけて作り上げていくものです。今日はこの場に来られなかった監督、キャスト、スタッフ、関わってくださった全員の思いの結晶がこのトロフィーなのではないかなと思って受け取らせていただきました」と周りに感謝した。

加藤シゲアキ、映画は「一人で作るものではない」

また、加藤は「僕は映画監督をやらせてもらったのが今回で2度目なんですけど、それ以上に小説家として10年以上活動をさせていただいておりまして」と切り出し「小説っていうのはすべて自分の中で作り上げていくんです。脳内で一人で作り上げていくんですけど、今回映画に携わらせてもらって、『映画っていうのは本当に一人で作るものではないんだな』っていうのを改めて実感しました」としみじみ。

多くの人のチームプレイだと感じたと打ち明け「楽しかった一方で、このチームでなかったらきっと難しいんだろうなというぐらい、いいチームに恵まれました。チーム次第で本当に映画の良し悪しが決まるんだなと思いました」と振り返っていた。

◆取材・文＝山田果奈映