夢の中でネジが外れて暴走する少女たち…妄想の世界でも愛を向け合う話に「愛情の剛速球が飛び交ってる」の声【漫画】

2025.05.28 08:40

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、フルカラー化された単行本第4巻が1月23日に発売された『高音さんと嵐ちゃん』(KADOKAWA刊)を紹介する。作者のなうちさんが、2月27日に「彼女の夢の中がとんでもないカオスだった」と添えてX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、5000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、なうちさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

身体が小さくなる混沌とした夢の中でも貫かれる愛情

ある日、嵐は“昨日見た夢が面白かった”と恋人の高音に伝える。夢の中では小さな姿になっており、高音が自分の頬を食べていたと笑う嵐。その話を聞き心の中で納得してしまう高音だったが、夢には他の人物も登場していたことを知る。

夢に現れたのは、嵐の姉である静玖と、嵐の友人であり静玖に恋をしているゆら。しかし夢の中の高音は2人を気にせず嵐にべったりしていたという。小さな嵐に悶える高音とシスコンの静玖、冷静にツッコミを入れるゆら、高音のそばで嬉しそうにする嵐というまさに混沌とした夢はつづく。

その後小さくなった嵐に手を出しそうになる高音。ゆらが止めるも、高音は“恋人なのだから手を出して良いだろう”と、小さな嵐を抱き締める。しかし小さな嵐が呻いたのを聞き、“嫌か？”と尋ねたところ「や」と返答され…。

この混沌とした夢を描いた漫画を読んだ人たちからは、「かわいいの集合体が見える」「ド直球すぎてテンポ良過ぎ」「みんなが狂うなかで残されるの不憫でかわいい」「愛情が剛速球で飛び交ってる」など、多くのコメントが寄せられている。

ネジが外れた少女たちが魅せるラブコメディ

――『高音さんと嵐ちゃん』のお話の発想の源はどこだったのでしょうか？

「自分の好きをとにかく詰め込んだ百合を描きたい！」と思い、昔からどんな女の子に魅力を感じていたか？を深堀りした結果、天才肌でかっこよくもかわいい女の子×等身大で芯のある女の子の組み合わせにたどり着きました。そこからストーリー・キャラデザなどを練ったものが最初の『高音さんと嵐ちゃん』の読切漫画になります。「こんな人にこんな風に接さられたらときめくだろうな」というところから話を広げています。

――本作では、小さくなってさらにかわいさが増した嵐の姿が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあればお教えください。

ありがとうございます。今回こだわった点は、夢の中の話なので、いつもよりぶっ飛んだ話にしようとキャラクター達のネジを外して話を進めたところでしょうか。ここに注目してほしい！というポイントは、印象的と言っていただいた小さくなった嵐と高音さんと、ゆらと静玖の恋の進展です。また、ゆらのツッコミも楽しんでいただけるポイントかと思います！

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

小さい嵐の「もきゃ」ですね。もともと小さい子を描く事が好きなので、全編楽しく描いたのですが、その中でも「もきゃ」のところはセリフにくわえ、ほっぺたのもちもち具合などかわいく表現できたかなと。

――ストーリーを考えるうえで気をつけていることや意識していることなどについてお教えください。

話全体のコンセプトとして「幸せのお裾分け」を意識しています。作品のアップ時間が18時頃と、お仕事や学校が終わる時間帯に設定しているので読者さんの癒しになるようなほっこり幸せを感じられるストーリーを常にお出しできればと考えています。

――今後の展望や目標をお教えください。

自身の作品にアニメーションや声がつく事が目標であり夢です。ですので、アニメ化・ボイスコミック・ボイスドラマ等のメディアミックスが叶えば嬉しいです！(もちろん更なるグッズ展開も是非…！)それによって現在応援いただいている読者さんにくわえ、新規の読者さんが増えて作品が盛り上がると本望かなと。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします！

いつも『高音さんと嵐ちゃん』をご愛読いただきありがとうございます！おかげ様で作品も4年目に突入しました。これからも百合イチャイチャ満載の「たかあらワールド」を楽しんでいただけますと幸いです！