北川景子“莉子”が恋心を自覚する瞬間にキュン「好きじゃない、好きじゃない…好き。」＜ブザー・ビート＞

2025.05.28 06:30

山下智久が主演を務める「ブザー・ビート～崖っぷちのヒーロー～」(2009年、フジテレビ系)が、現在FOD・TVerで無料配信中である。学生生活が終わり依然として夢を追いかけている最中の若い男女が出会い、恋に落ちていく群像劇。今から16年前のフジ系“月9”ドラマでヒロインの北川景子が見せたのは、これまで友達だと思っていた相手に自分の恋心が芽生えた瞬間だった。このかわいらしい表情だけでも見る価値がある。(以下、ネタバレが含まれます)

直輝の恋人・菜月が廉に心を奪われ始める

ドラマ「ブザー・ビート―」は、プロバスケットチームに所属する気弱だが真っ直ぐな上矢直樹(山下)と、気は強いが素直になれない白河莉子(北川)が出会い、仲間同士のあつれき、四角関係など愛と友情に悩み、引き裂かれながらも、降り掛かる困難を明るく乗り越えようと奮闘して成長してゆく姿を描く、爽やかな青春ラブストーリー。

第3話。直輝たちJCアークスの面々は、シーズン開幕に向けてトレーニングを続けていた。練習試合の最中に、莉子からげきを飛ばされた直輝は必死に練習に打ち込んだ。練習を終えた秦野秀治(溝端淳平)は、莉子と海老名麻衣(貫地谷しほり)がアルバイトをしている書店を訪れる。秀治を呼び出したのは麻衣だった。宇都宮(永井大)を好きな麻衣は、秀治に彼のことを調べさせようとしていた。

一方、直輝の恋人・菜月(相武紗季)は、新たにアークスに加入した代々木廉(金子ノブアキ)のことが気になっていた。廉が、菜月のことを無視するかのような態度をとり始めたからだ。ある日、菜月と食事の約束をした直輝は、スーパーマーケットまで買い出しに行く。そこで莉子に出会った直樹は、帰り道にいつもの公園に立ち寄り、一緒にビールを飲んだ。その際、莉子は直樹に彼女がいることを知る。

莉子は男友達と思っていた直輝が気になってくる

続く第4話。直輝は、ヘッドコーチの川崎智哉(伊藤英明)に誘われて海に遊びに行く。莉子や麻衣、秀治、宇都宮らも一緒だった。だが、直輝は、前夜、菜月から、いつになったら自分に自信が持てるようになるのか、と不満をぶつけられたこともあって元気がない。

一方、莉子は、バスの中で拾った携帯電話が実は直輝のものだったことを知る。麻衣は、運命的に同じバスに乗っていた、などと言う莉子の言葉が引っかかり、本当は川崎ではなく直輝を好きなのか、と彼女に問いかけた。莉子は、慌ててそれを否定すると、直輝とは友達だと返す。

夕方、一行が帰り支度を始めようとしていると、直輝の携帯電話に菜月からのメールが入る。メールには「私も会いたい」と書かれていた。それを見た直輝は、電車で帰ると言って川崎と別れ、駅へと急いだ。その晩、直輝は、菜月のマンションを訪れる。菜月と仲直りした直輝は、バスケで輝いてる直輝が好きだという彼女の言葉に励まされる。が、その際、直輝は菜月のベッドの下にアームバンドが落ちていることに気付く。

第4話あたりから急速に、恋の矢印が動き始めた。元々恋人同士の直輝と菜月は、直輝の煮え切らない態度にイラつく菜月がワル男風のオラオラ系・廉のことを気になりだしてから暗雲が立ち込めている。直輝の前ではおしとやかを装う菜月だが、廉にだけ見せる勝ち気でスレた性格が本物だろう。菜月の本心が爆発する日も近い。

一方、莉子は大人の雰囲気漂う川崎からのアプローチで心が揺れていたが、自分が一緒にいて自然でいられる友達・直輝のことで頭がいっぱいになってしまう。偶然、会ったあと道をトボトボと歩きながら「好きじゃない、好きじゃない、好きじゃないよね」とひとり言をつぶやいたあとで、ハッとしたように「…好き。」と自分の気持ちに気付いてしまうのである。このシーンの北川景子が本当になんともいえないかわいらしさだ。数々の恋模様を切り取ってきた“月9”ドラマならではの、人が恋に落ちる瞬間を描いている。