

【漫画】自分を見失った青年が謎の“案内人”と進む扉の旅…次々と変化する場面展開に「体験に近い」の声

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、おなやれおさんが京都精華大学の卒業制作として描き、2024年度の学長賞を受賞した『無題2024』をピックアップ。
2025年2月19日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、6.2万件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、おなやれおさんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
没入感のある物語にハマる読者続出!謎の案内人と青年の“扉の旅”
青年は新幹線に乗っていた。どこかへ帰りたいと思っていたが、それを思い出せない。帰りたいところ、自分の名前、今いる場所…全てのことが思い出せないと気づいた時、後ろから声を掛けられた。
“案内人(ナビゲーター)”と名乗るその小さな生き物は、目の前の扉を開けて迷子になった青年をどこかへ導いていく。次々と現れる扉の先には様々な空間が広がっていて、それはまるで全く異なる漫画のページをめくっているような感覚。道中、案内人の管轄外の扉を開いてしまい、巨大で恐ろしい怪物に追いかけられる悪夢のような空間もあり、一時は死ぬほどの思いもしながら、やがて二人は出口の扉に辿り着く。扉を開けると、そこには雪景色が広がっていた。少し離れた先に新幹線が走っている。
これまで共に進んできた空間は案内人にとって知見がある場所だったが、出口を抜けたこの世界のことは何も知らない。一方で、目の前の景色を眺めながらつらい現実を思い出し、泣き出した青年。絶望に押しつぶされそうになる青年を見て、案内人は言う。
「どこへでもいけるよ」
案内人と別れ、現実に戻った青年は小さな笑みを浮かべて新幹線に乗っていた。それを遠目から眺める案内人はとある心残りを抱えながら、また別の扉に入っていくのだった――。
扉を進んでいく描写に独特な世界観が漂う本作は、没入する読者が続出し「色んな世界を渡っていくワクワクがすごく好き」「体験に近いものを感じました」などの声が寄せられた。
作者・おなやれおさん「人によって違う物語になって欲しかった」
――『無題2024』は卒業制作で学長賞を受賞された作品とのこと、大変おめでとうございます!本作は卒業制作に向けて考えられた作品なのでしょうか?それとも以前から構想されていたのでしょうか?本作がどのように生まれたのか、きっかけや理由などをお聞かせください。
卒業制作に向けて考えた作品です。
大学内で漫画のゼミがあるのですが、その中で周りが商業に向けた漫画を作ることに集中していたので、大学生活もこれで最後、せっかくなら、と実験的表現の多い漫画あそびを基軸にし周りとの差別化を図った漫画を作りたいと考えたのがきっかけです。
――本作のタイトル『無題』に込められた思いをお聞かせいただけますでしょうか?
舞台が夢だったり、捉えどころのないストーリーだったり、人によって違う物語になって欲しかったので、タイトルをつけない漫画にしようと考えました。漫画としては異質なタイトルですが、芸術作品にはよくつけられるものでもあるので、少し異質にしたかったです。
2024をつけたのは、まだ描ききれていないシーンなど、色々と改良したいこともあったので、2024年バージョンという意味でつけました。
また新たに作るかもしれないです。
――X(旧Twitter)のご投稿には、多くの“いいね”やコメントが寄せられていました。本作は没入感のあるストーリーで読者の想像力をかき立てる内容となっており、コメントには様々な声が集まっていましたが、今回の反響への感想をお聞かせいただけますでしょうか?
オリジナル作品がこんなに多くの方々に読まれると思っていなかったので驚きました。いろんな部分で自分より深く考えて下さる方もいて、新たに気付いたことも多くあり楽しかったです。
正直人をかなり選ぶ作品だと思い、酷評に怯えながらXに投稿したのですが、想像よりもずっと肯定的なメッセージを多くいただけて大変嬉しかったです。作品内の風景と同じ景色を見ている方もいらっしゃって、それがとても印象に残りました。
――本作の中で特に思い入れがある、またはお気に入りのシーンを理由とあわせてお教えいただけますでしょうか?
一番のお気に入りは54pの二コマ目です。この作品はこのシーンから下書き、ペン入れを始めたので、一番印象に残ってます。
ここの案内人の表情が絶妙に恐ろしく、哀しく、それでいて何も考えてないような表情にも見えるのが、この作品を象徴するバストアップだと勝手に思ってます。
――本作を描く上で、特に心がけたところ、こだわったポイントなどをお教えください。
コマ割りは特にこだわりました。ただ同時に、特別なことをするけれど漫画としての読み味は無くさないように、視線誘導にはとても気を配りました。実験的表現とはいえ、何の実験をしているのかが読み手に伝わらないとダメだと思ったので、立体的なコマ割りの中に読みやすさも意識しました。
――今後の展望・目標をお教えください。
漫画、イラストで食べていけたらと思います。漫画の連載も挑戦してみたいです。見たり、読んだりしていただけた方の視点や目線がちょっとだけ変化して、何も変わらない日常の数々が少し豊かに感じるような、そういう物語を多くの人々に届けられたらいいなと思います。
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