美女役・小川真由美が天知茂さん“明智”と対決、「悪魔のような美女」をHDリマスター版で無料放送＜江戸川乱歩の美女シリーズ＞

天知茂さん主演で描かれる江戸川乱歩原作のサスペンスドラマ「江戸川乱歩の美女シリーズ」(ＢＳ松竹東急[全番組無料放送・260ch])。5月11日(日)昼3時からは、小川真由美が美女役として出演するシリーズ第8作目「悪魔のような美女」が、高画質で世界観により没入できる“HDリマスター版”で放送される。そこで今回は、本作のあらすじや見どころを紹介していく。

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美女たちの官能シーンや痛快アクションが満載の「江戸川乱歩の美女シリーズ」

天知さんらが演じる明智小五郎が、抜群の推理力と華麗な変装で複雑怪奇な難事件を解決していく本シリーズ。

美青年が餌食になる“人間標本製造機”や人間を襲う“時計台の歯車”など、創意工夫を凝らした奇抜なセットがたびたび登場し、その精巧なつくりに感心させられる。また、ド派手なカーアクションや、ヘリコプターを使った手に汗握る脱出劇など、サスペンスドラマとは思えないような迫力満点のアクションシーンも見どころだ。

そして“大人向けの作品”として、毎話登場する美女たちの妖艶なシーンにも注目。由美かおる、片平なぎさ、萬田久子ら名だたる女優ふんする“美女役”の入浴シーンや、明智を雰囲気たっぷりに誘惑するシーンなど、思わず目が釘付けになる描写が散りばめられている。

1979年に放送された「悪魔のような美女」で美女役・黒蜥蜴を演じるのは、女優の小川真由美。1961年に文学座附属演劇研究所に第1期生として入所すると、「光明皇后」で初舞台を飾った。また、「母」で映画初出演を果たし、1970年以降さまざまなドラマや映画で活躍。代表作に映画「八つ墓村」や「鬼畜」などがある。

大泥棒vs名探偵！黒蜥蜴と明智が名勝負を繰り広げる…「悪魔のような美女」あらすじ

今回の“美女”は、宝石に精通する美しき女性・緑川(小川)。しかし彼女の正体は、美しい人間を集めて剥製化し、その標本をコレクションしている女賊・黒蜥蜴だった――。

“戦後最大の宝石泥棒”とも呼ばれる黒蜥蜴から、“深夜12時にあなたの一番大切なものを頂戴します”という予告を受けたのは、宝石商の岩瀬(柳生博さん)。明智(天知さん)は、さっそく岩瀬と彼の娘の早苗(加山麗子)、そして知り合いの緑川(=黒蜥蜴)が滞在しているホテルへ浪越警部(荒井注さん)らと向かい、警備に当たることに。

岩瀬いわく、黒蜥蜴が狙っているのは“エジプトの星”と呼ばれる、時価20億もの大きなダイヤモンド。厳重な警備体制が敷かれたその夜、明智は緑川と談笑中にふと“黒蜥蜴か自分のどちらが勝つか賭けをしよう”と提案する。明智の賭けを面白がった緑川は、“もし黒蜥蜴が勝ったら探偵を辞めてもらう”と余裕の表情を浮かべる。

そして深夜12時を回ったものの、結局宝石は無事だった。一同が安堵の表情を浮かべていると、緑川が“黒蜥蜴の言う「一番大切なもの」は宝石ではないのでは…？”と疑問を呈する。明智が慌てて岩瀬の愛娘・早苗の様子を見に行くと、彼女は何者かによってマネキンにすり替えられていたのだった――。

強烈に意識し合う黒蜥蜴と明智…まるで恋人関係のような2人に注目

江戸川乱歩の小説『黒蜥蜴』が原作となる本作。これまでの「美女シリーズ」では、物語終盤にトリックとともに犯人が明らかになっていたのに対し、本作では序盤から犯人は“黒蜥蜴”であることが明かされる。宿命の対決ともいうべき2人の激突が最大のポイントだ。

また、美女役の小川は、妖艶で儚げな魅力をまとった緑川と、自身の欲のためには手段を選ばない黒蜥蜴、同一人物の表裏を見事に演じている。中でも明智の“賭け”に応じた際に見せた、まるで自らの勝利を確信しているかのような自信に満ち溢れた表情は、まさに圧巻の一言。

徐々にお互いをライバル視していく明智と黒蜥蜴の緊張感あふれるやり取りが、終盤に向け色濃く描かれていく本作。勝負の行方はもちろんのこと、強烈に意識し合うあまり恋人同士のようになっていくドラマティックな関係性や、百戦錬磨の2人による予想できない駆け引きなど、見どころ満載となっている。