「恋は闇」場面写真

<恋は闇>鈴間P、視聴者の考察に驚き「こんなに疑われないか…!」志尊淳&岸井ゆきのの撮影裏話を明かす

2025.05.07 23:00
「恋は闇」場面写真

愛した男は連続殺人鬼なのか、真実を見抜く目を持っているのかを問う恋愛ミステリー「恋は闇」(毎週水曜夜10:00-11:00、日本テレビ系)が放送中。“ホルスの目殺人事件”と名付けられた女性を狙ったゾロ目の日に犯行される猟奇殺人を追うフリーライターの設楽浩暉(志尊淳)と情報番組のディレクター筒井万琴(岸井ゆきの)は、恋人として確実に愛を育んでいた。しかし浩暉には母親殺害事件の第一発見者だった過去や“ホルスの目殺人事件”の犯人との共通点が出てくるなど、疑惑の目が向けられていく…。本作のプロデューサーの鈴間広枝氏にインタビューを敢行し、制作のきっかけやキャストの起用理由、今後のキーパーソンなどを聞いた。

多くの情報から真実を見つけることが出来るのか…企画への思い

――今回、本作を企画した経緯を教えてください。

近年、とても多くの情報があふれていて、結局のところ真相は何だったのかよく分からないことが多いなと感じていて、私たちが受け取っている情報の中から、真実を見つけることが出来るのかを描きたいと思いました。1行の見出しや30秒のニュースにも、伝えるのか伝えないのか、伝えるならどのように伝えるのかなど、絶対に誰かの意志が介在しています。伝える側の葛藤や判断をきちんと描くために、主人公の2人を情報を伝える側にしています。そして、みんな受け取った情報を鵜呑みにせず、本当のことを見極められる目を持っているのかもテーマにしたいと思い、究極の状態である「好きな人が殺人鬼だったら」という真実が見極められなさそうな状況で、ヘビーな現実と向き合って真実を見つけられるのかを描く作品にしました。

――ミステリーの要素もありますが、テーマを設定することが先だったのですか?

テーマが先でした。それを伝えるのに一番エンターテインメント性が高いのは何だろう?と考えてミステリー作品にしています。

主演の二人の起用理由「すごく魅力的」

――殺人鬼の疑いの目を向けられる設楽浩暉を志尊淳さん、真面目で情が厚い筒井万琴を岸井ゆきのさんが演じられていますが、お二人をキャスティングした理由を教えてください。

志尊さんとは7年前に「ドルメンX」(2018年、日本テレビ系)というドラマと映画になった作品でご一緒しました。責任感があり、とても頭がよく、いろんなことが見えており、ワンカット一発勝負のような時間がないときでもバシッと決めてくれる集中力と熱量を持っていて、表現者としてとてもすてきだと思っていました。そして30歳を前にしてがむしゃらな印象だった志尊さんが、どこか肩の力が抜けてより自由に大人の余裕と柔らかさが増されて魅力的になったと感じ、浩暉というチャラいけれどフワフワしてつかみどころない人物をすてきに演じていただけるんじゃないかと思いお願いしました。

万琴は恋に葛藤する難しいお芝居が必要となってくるので、「私たちはどうかしている」(2020年、日本テレビ系)でご一緒して圧倒的なお芝居の力があるのを知っていた岸井ゆきのさんにお願いしました。その確かな演技力はもちろんのこと、親しみやすさやかわいらしさで共感度の高いヒロインになっていただける方だと思ったのが理由です。

――志尊さんとは浩暉を演じる上でどのような話をされたのですか?

肩の力を抜いて、芝居すると思わないで芝居をしてほしいとお伝えました。本作の前に「日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった」(2025年、フジテレビ系)に出演されていたのですが、そちらはどちらかというといい子の役で、姿勢もすごく真っすぐだったので、浩暉はもっとだらっとしている雰囲気を出してほしいとお願いしました。セリフの温度感や表情については監督とも相談しながら作っていますが、本当に脱力してナチュラルに演じていただいていて。すごく魅力的な浩暉になってくださったと思います。

――岸井さんとはどのように万琴を作っていったのですか?

アウトプットに関しては全く心配していなかったのですが、岸井さんが万琴の気持ちをいかに掴めるかがポイントでした。岸井さんは浩暉のことを「何かうさんくさい」、「万琴がなんでこんなに浩暉のことが好きになるのかわからない」とおっしゃっていたので、万琴の恋心を落とし込むまでの時間は大切にして話し合いました。それ以外だと、万琴はテレビ局の情報番組のディレクターなので、私自身、情報番組に長年携わっていたためそのときの話をお伝えしたり、実際に女性ディレクターに直接会って話を聞いたりしました。万琴を演じている岸井さんを見ると、本来の彼女のチャーミングさが出ていて、本当にかわいいんです。これからもあの魅力を最大限に引き出していきたいです。

視聴者からの反響に「何か悔しい」

――怪しいところもあるけれど万琴には優しかったりと意外と情に厚い浩暉にハマっている人も多いですが、反響は届いていますか?

浩暉に沼ってくださる方や万琴のことをかわいいと言ってくれる方がたくさんいてうれしいです。ただある程度は覚悟をしていましたが、こんなに浩暉が疑われないことは意外でした(笑)。わりと具体的にやっていることを見せているんですが、「浩暉は犯人じゃない」と考察している方が多くて…。現場で志尊さんと「こんなに疑われないか…!」「何か悔しい」と話しています。

――浩暉は主人公なだけに疑われにくいですよね。

第1話の冒頭では結構怪しいところは見せているので、まさかここまで絶対に違うと思われるとは意外でした。予想以上に疑われていないというか(笑)。第1~3話までは恋愛の駆け引きもあるので1人でニヤニヤしていたりすごく人間らしい部分も描いており、見ている方にもそういう印象になっているんだと思います。それが今後はどうなっていくかですが…。

――実際の犯人についてはキャストやスタッフの皆さんは知っているのですか?

キャストの方は、最終話までのプロットをキャスティングの段階でお見せした方はご存じですが、それ以外の方はご自身が演じるキャラクターの細かい設定のみをお見せしているので知らない方も多いです。なので新たな台本を渡すたびに「誰が怪しいと思いますか?」と感想を聞いています。撮影現場でもカットがかかるとみんなで真犯人は誰だと話していて、皆さんが考察をしてくださっているのはうれしいです。いいところをついている方はいますが、本当の理由の部分ではまだ真相にはたどり着いていないです。

――テレビ局にも警察にも出入りしている夏八木唯月(望月歩)あたりも怪しまれていますが…。

どうなんでしょう。ただ彼はこれからどんどん出番が増えていき、ちょっと大変なことも起こっていくので、ぜひ注目してください。

――今後のキーパーソンを教えてください。

田中哲司さん演じる野田(昇太郎)さんや、猫背椿さん演じる大和田(夏代)さんとかですかね。あと森田望智さん演じる(内海)向葵ちゃんの存在感が増していきます。そしてまだそこまで大きく出ていない人がキーパーソンになっていくと思います。

“ホルスの目”をモチーフにした理由

――“ホルスの目殺人事件”の真相も暴かれていくと思いますが、古代エジプトのシンボル“ホルスの目”をモチーフにしようと思った理由を教えてください。

凄惨(せいさん)でセンセーショナルなため世間が注目し、かつキャッチーな事件に見えるというので考えました。そもそも本作は真実を見抜く力があるのかというのがテーマなのでピッタリだなと。真実を見抜く目と検索すると“ホルスの目”って出てきますから。

――“ホルスの目”の象徴としてよく使われる青とオレンジがキーカラーになっていますよね。大和田が渡す飴が青とオレンジだったりと謎を解くアイテムが散りばめられているような気もするのですが…。

美術さん、衣装部さん、持ち道具さん、助監督さんなどスタッフの皆さんが「こういうのはどうですか?」と提案してきてくれている遊び心です。なのでそういう部分を探しながら楽しんでいただきたいです。もちろんその中には伏線のものもありますので、くまなく見ていただけるとうれしいです。

岸井ゆきのの心も動かした印象的なシーン

――撮影現場の雰囲気はいかがですか?

皆さん仲良く、和気あいあいとしています。志尊さんと岸井さんも仲良しで、年齢的には逆ですが、自由な妹と優しいお兄ちゃんみたいな関係で、天真らんまんな岸井さんと、それを温かく見守りながら応じている志尊さんという感じです。ラブシーンもありますが、にぎやかな雰囲気はそのままですね。ただ涙のシーンなどは、お互いに距離を取って気持ちを作るまで待って、じっくり撮っています。

――印象に残っているシーンを教えてください。

第2話の橋の上でのお芝居は印象深いです。「万琴が浩暉を好きになる理由は、頭では分かるけどやはりちょっとなんでだろう?と思ってしまう」と言っていた岸井さんが、志尊さんの涙のお芝居を見て「あぁ浩暉ってこんな人だったんですね。すごく浩暉を好きになった」と言ってくれて。それくらいすごくすてきなシーンでした。第1話の桜のシーンも、すごく大事なシーンなのでCGではなく本物の桜で時間を掛けて撮りたいと思っていて、お天気や桜の満開タイミングに合わせるのが大変でした。実際、花びら3枚同時につかむのは至難の業なんですが、撮影の待ち時間、お二人はめちゃくちゃ頑張ってチャレンジしていました(笑)。

第5話以降は「ザ・ミステリーな衝撃展開が続々」物語が動き出す

――第4話のラストで第5の殺人事件が発覚したり、万琴は襲ってきた犯人と浩暉が同じスニーカーを履いていると気付きながらもそのことを伝えなかったりと物語が大きく動き出しましたが、今後の展開を教えてください。

いよいよ“恋は闇”という状態になっていきます。万琴はスニーカーから浩暉が怪しいのでは?と思うようになり、浩暉の過去を知る人から意外な素顔を聞いて疑惑がどんどん深まっていきます。信じたいけれど信じられない、自分の目の前にいる浩暉と他の人が語る浩暉があまりに違いすぎるので万琴はどんどん闇に迷っていきます。そして第5話以降は、もっとザ・ミステリーな衝撃展開が続々で、前半戦より少しハードな感じになっていきます。ぜひ、浩暉の表情にも注目して見てください。

――「あなたの番です」(2019年、日本テレビ系)「真犯人フラグ」(2021~2022年、日本テレビ系)と同じスタッフで制作されていますが、前作に出ていた人が登場するというサプライズはあったりしますか?

2作品をすごく細かい所まで楽しんでいただいた方は、「あれ?この人って…」と思う人は出てきますが、主人公たちが出てくることはないです。でも実はそれがちょっとしたキーパーソンだったりする仕掛けにはなっているので、楽しんでいただけるとありがたいです。

◆取材・文=玉置晴子

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