チャリティー小説「あえのがたり」発売記念会見に出席した加藤シゲアキ(C)モデルプレス

NEWS加藤シゲアキ「葛藤はあった」「全て僕のエゴなのでは」チャリティー小説への思い 企画に込めた願いとは【あえのがたり】

2025.01.21 15:11

NEWS加藤シゲアキが21日、都内で行われたチャリティー小説『あえのがたり』発売記念会見に、作家の小川哲氏とともに出席。本企画への思いや、企画中の葛藤を明かした。


加藤シゲアキ、チャリティー小説への思い語る

加藤シゲアキ(C)モデルプレス
加藤シゲアキ(C)モデルプレス
2024年1月、直木賞選考会の夜から始まった『あえのがたり』は、物語で能登半島地震の被災地と寄り添おう、という企画。加藤、小川氏、今村翔吾氏の3人の呼びかけと企画主旨に賛同した7人の作家による「おもてなし」をテーマにしたチャリティー小説となっている。会見にはリモートで今村氏も参加した。

企画の経緯を聞かれた加藤は「昨年、『直木賞の候補になった』と聞いたのが一昨年の12月で、それから選考まで1ヶ月の間に能登の地震があった」と回顧。「自分の選考の緊張感もありつつ、このタイミングで地震が起きたことで、自分の中で何か作家として力になれることはないのだろうかと思うようになりまして」と続けた。

加藤シゲアキ「すごく葛藤はあった」

さらに、加藤は「チャリティー小説という構想があったわけではないんですけど、小説で被災地を何か盛り上げたり、支えになることはできないのだろうかと。僕自身が30年前に阪神淡路大震災を経験したということもありまして、何かできないのかなと思っていた」と思いを口に。「直木賞の待ち会に今村先生が来てくださって『一緒に何かやりませんか』というお話をさせてもらいました」と明かし、「その後、夜に残念会という形で食事していたところに小川さんが来てくださって。『こんな構想があるんですけど』ということで、『チャリティー小説を一緒にやりませんか』という風にお誘いしたのが事の始まりでした」と説明した。

被災地については「僕は実際に被災地に行きましたので、この現状をどれほど直接描いていいのかというのは、『描くことで傷つく人もいるかもしれない』というところですごく葛藤はあった」と吐露。「けど、それでも自分自身が言い出したこともあるし、チャリティーの覚悟を持って作品に臨みたいということで、僕は『おもてなし』というテーマとはまた違くて、能登の震災から、ある種、祈りみたいなものを書くというので挑戦させてもらいました」と作品に込めた思いを伝えた。

加藤シゲアキ、“小説”で企画した理由「書店という産業を含めて…」

小川哲氏、加藤シゲアキ(C)モデルプレス
小川哲氏、加藤シゲアキ(C)モデルプレス
また加藤は、チャリティー小説を書くことに関して「僕自身が寄付をすれば済む話かもしれなかった」としつつ、「けど、そうではなくて、産業とかそういった部分、企業の方とか、働く仕事という部分で何か力になりたいと思ったんですよね」と語る。「それは自分にしかできないものという部分で、僕はまずはチャリティー小説という形で、日本中にこの本が並んで、買ってくださり、読んでくだされば能登に寄付されるということが、僕自身の中で、書店という産業を含めて盛り上げることができるのかなという、実験的な部分も含めて相談させてもらったのが始まりです」と口にした。

最後に加藤は「『チャリティー小説をやろう』と言って、実際に被災地に行って、どこかでこの意義を感じながらも『全て僕のエゴなのではないか』と、『本当に小説を出す意味があるのか』という葛藤は少なからずあった」と言い、「それでもやらないよりはやったほうがいい、何か書籍でしかできないことがある。この書籍という部分も、すぐに形にはできないけれど、逆に1年経って、そこの復興やチャリティーというもので、長く何か寄付できたりとか力になれるものもあるんではないかと。何より人の心や思いというものを、物語を通して少し揺さぶることができたら、それが小説の力なんではないかと思い、こういった企画を実現するに至りました」とコメント。

「どれも本当に素晴らしい短編で、全作家が思いを込めて作ってくれたことが、読んで伝わる、本当に素晴らしい短編集ができました。チャリティー小説ということではなく、本当に純粋に面白い短編集ができたと思います」とアピールし、「本当に僕たちの利益になるわけではないので、能登のことを思って手に取ってもらえると嬉しいなと思います」と呼びかけた。(modelpress編集部)

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