宮崎あおい、十二単姿で「かぐや姫」世界観再現 松重豊と新CM登場

宮崎あおい・松重豊・手塚理美、華やかな着物姿で登場

新TVCMは、宮崎がかぐや姫役、松重が翁（おきな）役、手塚理美が媼（おうな）役として登場。絢香が歌う楽曲「三日月」にのせ、ユーモアがありながらもどこかエモーショナルな気持ちになるこの時期にピッタリの内容となっている。

かつて月へ旅立ち地球に帰って来たかぐや姫を演じる宮崎、そして育ての親である翁役の松重、媼役の手塚が着物姿で登場すると、広いスタジオは一気に華やかなムードに。これまで多くの時代劇に出演してきた宮崎だが、初めて十二単（じゅうにひとえ）を着ることもあり「華やかな衣装を身につけると楽しいですね」と、やや高めのテンションでニッコリと微笑んだ。

また、新TVCMは美術セットや衣装、設定など古典の世界観を味わい深く再現しながらも、現代風のセリフやアクションを交えることでユニークなギャップを演出。かぐや姫が現れるシーンでは、突然の帰宅に驚いている翁と媼に向かって「よっ！」と軽いノリで挨拶をするなど、重厚感に満ちた美術セットの中では終始楽しい雰囲気で撮影が行われ、演じている宮崎が笑いをこぼす場面も見られた。

松重豊、時代劇経験者ならではの演出を提案

かぐや姫と再会する現在の姿や、割った竹の中から現れる赤ん坊のかぐや姫と出会った当時の若い姿など、各年代の翁を見事に演じ分けていた松重。どのシーンでも落ち着きのある演技を披露し、カメラが回っていない状況でも“翁感”満点の空気を醸し出す姿に、周囲のスタッフは「さすが！」と驚きの声をもらした。大河ドラマなど数々の時代劇に出演し豊富な知識を持つ松重は、「あくまでもCM中の表現だけど、この場面の手の動きは、こうしたほうが…」と、時代考証を踏まえた演出を提案するひと幕も。監督も松重のアイデアを採用し、チーム全体が一丸となって作品作りに取り組んでいた。

「じゃあそろそろ…」と、かぐや姫が神妙な面持ちで立ち上がり月へ帰ることを匂わせる場面では、表情の変化やセリフを話すタイミングなど、絶妙に間の取り方を調整しながら見事なコンビネーションを見せた宮崎と松重。悲しげな表情からニコっと笑う宮崎、それを受け、泣き出しそうな表情から呆気にとられる松重の表情の変化が素晴らしく、周囲のスタッフから「おお～」とどよめきのような声があがる場面も。足早に歩き出すかぐや姫を翁が追いかけるシーンでも、宮崎と松重はエネルギッシュなアクションで撮影現場を沸かせ、すべての撮影が終了するとスタジオは大きな拍手で包まれた。

撮影を終え「心が上を向いた出来事」を問われた宮崎は「松重さんと一緒にお芝居ができるのがやっぱりすごく嬉しかったです」と回答。松重は「嬉しいな～そんなことを言っていただいて。月から帰ってきていただいた甲斐がありましたね（笑）」と冗談を交えつつ喜びを明かしていた。（modelpress編集部）

宮崎あおい＆松重豊インタビュー（※一部抜粋）

ー 最近「心が上を向いた」できごとを教えてください。

宮崎：私は今日です！この撮影ですね。もう何日も前からこの日を楽しみにしていましたし、松重さんと一緒にお芝居ができるのがやっぱりすごく嬉しかったです。

松重：嬉しいな～そんなことを言っていただいて。月から帰ってきていただいた甲斐がありましたね（笑）。

宮崎：帰ってきた甲斐がありました。

松重：撮影の前にちょっと目まいと頭痛に悩まされて、脳神経外科に行ってMRIを受けたんですけど…なんてことない加齢だって言われました（笑）。前を向いて生きていかなきゃいけないと、改めて思いましたね（笑）。今日という日が来てよかったです！

ー おふたりが「地球最高！」と思ったことを教えてください。

松重：本当に「地球最高」って言いたいんですけど…。世の中や地球環境が変わっているので、世界中の人に向かって「地球最高」って大きな声で言い続けたいですよね。何か大事にしたいなと、これから生きていく人たちのためにも思います。

宮崎：毎日生活をしていて食はすごく大事で…。人間はおいしいものがあっても、それをどうやったらもっとおいしくなるか考えられる生き物だと思うので、よりおいしく、より楽しくって考えられる地球人に生まれてよかったなと思います。