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映画「チャロの囀り」東宮綾音&立仙愛理インタビュー「北九州の映像が本当に綺麗な作品です」

2024.03.25 08:00
提供:asagei MUSE

 1月に公開され好評を博した映画「チャロの囀り」が、3月23日~3月29日に東京・渋谷ユーロスペースにてアンコール上映されている。

 脚本も手掛ける末吉ノブ監督は、LiSAなど様々なアーティストのMVやライブ映像で知られる気鋭の映像作家。長編映画を手掛けるのは本作が初めてで、これが劇場デビュー作品となる。

 主役の大学生・美華を演じるのは、ドラマや舞台で実績を積んでいる新進女優の東宮綾音。美香の親友・ひより役に抜擢された元AKB48の立仙愛理は、本作が映像作品デビューとなる。

 今回はアンコール上映を記念して、東宮と立仙にインタビュー。本作に関するエピソードや、近況などを訊いた。

映画「チャロの囀り」

◆東宮綾音:映画の世界観を丸ごと楽しんでほしい

東宮綾音

【東宮綾音 プロフィール】
とうみや・あやね。1999年11月9日生まれ。兵庫県出身
大阪芸術大学で演劇を専攻し、2022年から芸能活動を本格化。Ella project連続ドラマ「東京彼女- シェアハウス篇-」で主演を務めるなど、映画・ドラマ・CM・MVなどで活躍。2023年からは舞台に積極的に出演し、近作にはアナログスイッチ「幸せを運ぶ男たち」、画餅「テアトロコント 天才少年」がある。X @ayaneteishoku

――監督たってのオファーで出演が決定したそうですが、その時の気持ちを教えてください。

東宮 最初はこんなに大きな規模で上映されると思っていなくて、ふわっとオファーを受けちゃいました(笑)。その後、顔合わせや読み合わせが始まり、「オール北九州ロケ? 思っていたよりすごいぞ」となった時から焦りを感じました。

――北九州が舞台の作品ですが、ロケでの思い出や共演者とのエピソードはありますか。

東宮 ひたすら寒かったです! 稽古期間などと重なって忙しく、撮影以外で北九州を楽しむ時間はあまりありませんでしたが、最後に共演者の方たちと博多ラーメンを食べました。あれはすごく美味しかったなあ(笑)。

――東宮さんが思う「チャロの囀り」の見どころを教えてください。

東宮 差別とかを描きつつも、やっぱり絵が綺麗なところです。この作品について「大人の絵本みたい」と話されている方がいて、本当にそうだなと思いました。リアリティの中にある非リアリティみたいなものがすごく上手く描かれていると思うので、世界観を丸ごと楽しんでいただけると思います。日常のリアリズムを描く作品が多いなかで、これほど絵が日常にこだわってない映画って私は最近あまりないかなと思います。

――作品を見た方はどのような反応をされていましたか。

東宮 劇場を出た時に、最後のシーンについて「美華にとってはベターな結果だったけど、東宮さん自身はどう思いますか?」と聞かれたことがありました。それまで考えたことはなかったんですが、ラストシーンの受け取り方で「疑問を抱く人」と「理解しようとしてくれる人」がそれぞれいることに驚きました。

――主役の美華は一見、煌びやかなようで、借金の返済のためにスナックでアルバイトをする大学生という役。ご自身の学生生活はいかがでしたか。

東宮 当時は、美華とは違って、周りを気にするとか周りに合わせるタイプではなかったです。どうしても芸能に関わりたかったので、どんな風に周りと差別化して自分らしさを活かせるかとか、周りと違う動きができるのかを一人で考えていました。今となってはそんなに一人で躍起になるんじゃなくて、もっと友人たちと交流したりするべきだったなと思います。

――最近はどのような休日を過ごされていますか。

東宮 映画館に行くことが多いです。必ず仲良い友達二人に連絡して、どちらかと行ってお茶をするという一日を過ごしています。

――普段、どんな映画を観ているのか教えてください。

東宮 映画館でアルバイトをしており、監督ごとの特集を組んで上映していることもあるので、好きな監督を見つけて観ることが多いです。内容面では、観た人が様々な感情を持てるような余白のある作品が好きです。年齢を重ねていくにつれて、悲しい作品が本当に悲しく感じてしまうようになって、余白のある作品や温かい作品が好きになりました。とくに海外作品が好きで、“フランス映画が好きな時期”などと、その時々で国別でハマったりもしています。去年は香港映画にハマっていました。

――海外作品を多くご覧になるようですが、邦画についてはいかがですか。

東宮 幕末から明治にかけての歴史が好きで、「吉原炎上」(五社英雄監督、1987年公開)の世界観がいいなと思いました。この時代は薩長同盟など、その後に続く文化が出てくる時代なので、幕末の歴史が好きになりました。

――ミュージカルにも興味をお持ちだとか。

東宮 3歳からバトントワリングを習ってまして、競技のなかで「ライオンキング」をやることになった時に、振付と衣装は劇団四季の「ライオンキング」を参考にしたいと考え、みんなで劇団四季の資料を集めていた時に興味を持ちました。そこから劇団四季に入りたいと思うようになり、劇団四季を見て育ちました。中学生の時には1年に1回、大学入ってからも月イチで見るようになりました。

――劇団四季の作品でとくに好きなものを教えてください。

東宮 「ノートルダムの鐘」(2016年初演)で、この作品について語り始めると夜になっちゃうぐらい魅力のある作品です(笑)。最初に語り部だった人が急に役者になるみたいな瞬間があって、演劇の演出としてもすごく独特だなと思いました。悲しい話を楽しそうに歌っている場面もあり、衝撃を受けました。高3の9月ごろにこの作品に出会い、「私は演劇をやる!」と思うようになって、大阪芸術大学の演劇専攻を目指すようになったんです。

――それほど自分の人生に影響する作品に出会えることはあまりない経験です。

東宮 高校3年生のあの時だったからこそ「ノートルダムの鐘」に大きな影響を受けたのだと思います。その作品をいつ観るのか、そのタイミングでも感じ方は違ったのかなと思っています。

東宮綾音

――今後チャレンジしたいことは何ですか。

東宮 演劇が好きなので、より大きな舞台に出て、目標とする俳優さんと共演したいです。普段の活動はドラマが中心で、映画に関わる機会が少ないので、今年は1本でもいいので映画に関わらせていただけたらいいなと思っています。また食べることが大好きで、見ている人が気持ちいいほど食べるので、食べる仕事もしてみたいです。

――映画ではどんな役を演じてみたいですか。

東宮 明るい役をやってみたい。映像作品では静かな役やちょっとかわいそうな役が多いのですが、主人公の友達役とか、ちょっとハツラツとした役をやってみたいです。

――最後に読者のみなさんへメッセージをお願いします。

東宮 この「チャロの囀り」は、ほかにあまりないタイプの作品だと思うので、ご興味ありましたらぜひご覧いただければ。今後の東宮はこれまでとは少し違う仕事もたくさんする予定なので、ぜひご注目ください!

◆立仙愛理:ラストは観た方の想像を掻き立てる部分

映画「チャロの囀り」ひより役・立仙愛理

【立仙愛理 プロフィール】
りっせん・あいり。1999年3月18日生まれ。高知県出身。
2018年にチーム8高知県代表としてAKB48に加入。歌唱力No.1決定戦では3年連続で決勝に進出。2021年に卒業し、アイドルグループ「Pimm's」で活動しながら舞台「極悪鬼道」などに出演。インスタグラム @_airissen

――「チャロの囀り」に出演が決まったときのお気持ちを聞かせてください。

立仙 末吉監督と出会ったのはスチール撮影やミュージックビデオの撮影でした。そこから末吉監督の作品に出たいという思いで演技のワークショップにも参加させていただき、希望が現実になったのは嬉しかったです。末吉監督自身もミュージックビデオで活躍されてきたなか、映画の監督をするとの決意が込められた作品なので、その一員になれてすごく嬉しかったです。

――監督の思いが込められた作品を一緒に作り上げていくなかで難しかったところは。

立仙 私にとっても長編作品はほぼ初めてで、ヒロインをより輝かせる友達というのは、やってみたい役ではありましたけど上手くできるかが不安でした。一方では望んでいた役をいただけたので楽しいっていう気持ちと、自分にできているのかという不安の両方が常にありました。

――撮影のエピソードがあればぜひ。

立仙 北九州は初めてで、2週間滞在しました。初めての場所を探索することが好きなので、食事のスポットを自分で調べて食べ歩いたり、出演者の方と一緒にラーメンを食べに行ったりしていました。フグの唐揚げが美味しいってことにも初めて気づけて、東京に戻ってきてからも頼むようになったので、フグの唐揚げと出逢わせてくれた場所です(笑)。小倉を超えるフグの唐揚げにはまだ出逢ってないですね。

――ご出身は高知県ですが、北九州に行く機会はなかったんですね。

立仙 福岡には小学生のとき、オーディションをよく受けに行ってました。だから家族で行った思い出もあるんですが、北九州に行くことは本当になかったので、ロケに行くまではいろんな想像が膨らんでましたね。すごく良い街だったので行くことができて良かったです。

立仙愛理

――ひよりという役柄について聞かせてください。

立仙 台本を読んで、演じて、あらためて作品を観て感じたのは、すごく良い子、優しい子だなということ。私自身は間違っていると思ったら「それ間違ってるよ」と言っちゃうタイプですが、ひよりはそう思っても直接言葉にしたり伝えたりせず、でも相手のそばにいて、裏でも否定しません。そこはすごく筋の通った優しい子だなと思いました。

――最後の場面ではその後、ひよりがどのように美華と接していったのかは描かれていません。

立仙 観た方の想像を掻き立てる部分になるのかなと思います。ただ作中ですごく良い子だから、その後どうなったのか、どういうふうに美華と関わっていったのかというのが容易に想像できるような優しい子なので、こういう人になりたいなと思いました。私は白黒ハッキリつけないと気が収まらないタイプなので、何も伝えずにそばにいてあげたり、否定しないってことも才能の一つとしてすごく憧れます。

――ひより役を演じたことで、ご自身の性格にも役の影響があったりはしましたか。

立仙 元々の白黒ハッキリさせたい部分はあまり変わってないかもしれませんし、ハッキリ言って欲しいタイプの人には変わらずそうしてるんですが、そうじゃない人のことも分かるようになりました。ハッキリ言うことがその人の支えになるわけじゃない、と思えるようになったので、そういう人に対しては寄り添ってあげることができるようになった気がします。

――あらためて本作の見どころを教えてください。

立仙 舞台となる北九州の映像が本当に綺麗ですし、私が撮影に参加していない部分の景色もすごく綺麗だったので、もう一回行きたいなって思えます。東京ディズニーシーの「ソアリン:ファンタスティック・フライト」みたいな感覚になります!

――公開後の反響はいかがでしたか。

立仙 アイドルファンの方も観に来てくださって、ふだんはこういった映画をあまり観ないという方からも「すごく良かったから何回でも観るね」っていう言葉をいただけました。そういうこと言わなそうな方だったので、映画が日常にない人でもいいと思える作品なんだということを改めて実感しました。あと、アイドルには興味ないけど、映画や舞台なら観に行くと言ってくださる方もいたことが印象的でした。これまではアイドル活動を見て、そこから演技を見てくださるパターンが多かったんですけど、その逆はあまりなかったのですごく嬉しかったです。

――今後挑戦してみたいことは何ですか。

立仙 池の掃除がしてみたいです!(笑)。バラエティにも挑戦したいですし、何でもやります。あと自分が高専を卒業しているので、ロボコンとか高専で学んだことを活かせる活動もしたいですね。

――休日はどんなことをしていますか。

立仙 飼っている猫と遊ぶのと、最近はピラティスにハマってるのと、グロ映画を観るっていう3択ですね。飼っている猫ですか? 1歳半のマンチカンのラキ君です。飼い主に似ていて、寂しくなると本気噛みをしてきます!(笑)

――アイドルと俳優の両方を経験していますが、自分の中ではどう分けていますか。

立仙 アイドルの時は素の立仙愛理でやっています。素の自分を愛してくれる人がいることを知ったときに、そこに嬉しさを感じたので、それが一番気楽に楽しくやれる活動の仕方だと思ってからは素で楽しくやらせていただいてます。それに対して俳優の時は役もありますし、心構えも必要なので、自分ではない何かでやっていますね。

――俳優をやってみようと思ったキッカケを教えてください。

立仙 8歳からお芝居と歌、ダンスをやってきたので「これをやろう!」というよりもナチュラルに触れてたもの、ずっとやってきたものという感じです。その当時からオーディションに受かるように特技を増やしたり、武器になりそうなものは全部やっていろいろ身につけてたおかげで今があります。それが形になってきた今になって、無駄じゃなかったと思えるようになりました。

――最後に読者のみなさんにメッセージをお願いします。

立仙 このたび、みなさんがたくさん観に来てくださったおかげで、「チャロの囀り」を再上映することが決定しました。前回の舞台挨拶をご覧になってくださった皆様も、まだ観ていないけど気になっているという方も、たくさんたくさん来てほしいです! よろしくお願いします。

立仙愛理

Photo by Nobb Sueyoshi

【映画情報】
作品名:チャロの囀り
監督・脚本:末吉ノブ
出演:卯ノ原圭吾、東宮綾音、芽衣子、米元信太郎、立仙愛理、宇佐美彩乃、松本響、渋江譲二 ほか
主題歌:LiSA『BEAUTIFUL WORLD』
公式サイト:charo-movie.bitfan.id

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