

<さよならマエストロ 最終回>西島秀俊“俊平”に伝えられた「ボイコット」、それぞれがリスタートを切る結末に

西島秀俊主演の日曜劇場「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」(毎週日曜夜9:00-9:54、TBS系)の第10話「たくさんのありがとうとさよなら」が3月17日に放送された。同作は、“ある事件”で家族も音楽も失った父・夏目俊平(西島)と、そんな父を拒絶し音楽を嫌う娘・響(芦田愛菜)が、地方オーケストラを通して失った情熱を取り戻し、親子の絆と人生を再生させていく完全オリジナルのヒューマンドラマ。最終回となる第10話、俊平(西島)と晴見フィルの“これから”が決まった。(以下、ネタバレを含みます)
愛と魂の物語を彩る個性豊かなキャスト陣
西島、芦田の他、芦田演じる響の同僚のポジティブ思考で明るいトランペッター・森大輝役に宮沢氷魚、魔性のフルート奏者・倉科瑠李役に新木優子、クラシックに恋する高校生・谷崎天音役に當真、クラシックを諦めたチェリスト・羽野蓮役に佐藤緋美、プレッシャーに弱いティンパニー奏者・内村菜々役に久間田琳加を配役。
また、俊平の息子・海を大西利空、響と海の母親・志帆を石田ゆり子、晴見市の市長・白石一生を淵上泰史、コンサートマスター・近藤益夫を津田寛治、うたカフェの店主・小村二朗を西田敏行、俊平の元マネジャー・鏑木晃一を満島真之介、市民オーケストラの団長・古谷悟史を玉山鉄二が演じている。
脚本は、「凪のお暇」(2019年)、「妻、小学生になる。」(2022年)などを手掛けた大島里美氏。劇伴は「テセウスの船」(2020年)、「日本沈没―希望のひと―」(2021年)をはじめ、多くの作品を手掛けている菅野祐悟氏が担当。
さらに、東京音楽大学教授であり、日本クラシック界をけん引している世界的指揮者の広上淳一氏が同作のオーケストラを全面監修。また、オーケストラの演奏部分は東京音楽大学が全面バックアップしている。
小村が楽器を売り払い、遠征費を工面
仙台オーケストラフェスへの出場が決まっている晴見フィル。しかし、遠征のための資金集めに苦戦中。古谷(玉山鉄二)は市長に見つからないようにこっそりと募金活動を行うが、思うように集まらない。蓮(佐藤緋美)は以前お世話になったラジオ局のディレクター(小田井涼平)にスポンサーになってもらえるようにお願いするが、断られてしまう。
そんなピンチを救ったのは「うたカフェ二朗」の店主・小村(西田敏行)だった。多数の楽器を所有していた小村は、クラリネットだけを残し、他の楽器を全て売却。元々の楽器の質も良く、保存状態も良かったことから高値が付き、遠征する費用に十分な額となったようだ。
今回のフェスは廃団寸前の晴見フィルにとって、“これから”が決まる重要なイベント。ここで優勝すれば、スポンサーが付いて活動を継続できるかもしれない。団員たちは、そんな希望を抱いている。「マエストロがいるから大丈夫」という気持ちを持ちながら。
俊平は晴見フィルが3月に終わっても、響たちと一緒にいたいと伝えた
仙台に行く前に、俊平は一つの大きな決断を下した。それは“離婚”。志帆(石田ゆり子)に気持ちを伝え、そして離婚することを娘・響(芦田愛菜)と息子・海(大西利空)にも伝えた。
俊平は、晴見フィルが3月で終わったとしても、響と海の近くにいたいと伝え、近くに住むところを借りる予定だと話した。
勤めていたドイツの大学も辞めて、晴見に留まることを決めた俊平だったが、元マネージャーの鏑木(満島真之介)からシュナイダー先生が倒れたことを聞かされる。
俊平は「今はドイツには行けない」と返し、翌日、仙台に行く前の最後の練習に参加するが、瑠李(新木優子)に「今日はずっと心が違うところにいるみたいです」と指摘されてしまう。シュナイダー先生を心配する気持ちや動揺が表情に出てしまっていたようだ。
シューマンの交響曲第3番「ライン」のイメージは「希望」
気を取り直して練習を続けようと思ったところに、天音(當真あみ)が、仙台で演奏するシューマンの交響曲第3番「ライン」について「師匠にとってどんな曲なんですか? いつもどんなイメージでその曲を奏でてごらんって教えてくれるから」と質問した。
俊平の答えは「希望」だった。若くして海外に渡り、この曲を演奏した時に、自分のような人間は指揮者になってはいけないんじゃないかと思うほど自信が持てなくなった。「指揮台は先生のような素晴らしい音楽家だけが立つためにあるんじゃないですか?」と、シュナイダー先生に聞いたことを団員たちに話した。
何も知らなかった自分に音楽を教えてくれたのが、そのシュナイダー先生だということも。
「音楽が好きなんだろ? だったら自分の歩調でゆっくり歩みなさい」というのが、シュナイダー先生からの返答だった。
天音の質問には、「この曲の僕のイメージは“朝の光”です。夜中に悶々と悩んでいても、外に出て、朝の光を浴びていると、『生きてていいんだ』って思えてくるでしょう? この世界は美しいものだと肯定してくれる、希望をくれる曲です」と答えた。
響の言葉に晴見フィルの団員の気持ちが一つになった
響は大輝(宮沢氷魚)にシュナイダー先生が倒れたことを話し、父・俊平をドイツに行かせてあげたいという気持ちも明かした。大輝は、その気持ちは理解しながらも、自分たちが俊平と過ごした時間も、俊平がシュナイダー先生と過ごした時間に負けないくらいのものだと主張。
うたカフェ二朗で団員たちが集まる中、瑠李はネットのニュースでシュナイダー先生が体調を崩して公演が中止になったことを知った。そして、それは他の団員にも共有されたのだろう。
出発の朝、不安を感じている団員たちの前に俊平が現れた。バスで移動し、会場に到着した団員たちはフェスの雰囲気にテンションが上がるが、ちょうどその時、シュナイダー先生から俊平に電話があり、「声が聞けてよかったです」と話しているのを聞かれていた。
俊平不在の食事の席で、団員がそれぞれの思いを語った。蓮や菜々(久間田琳加)は晴見に残って一緒にオケを続けてほしいと語り、近藤(津田寛治)と瑠李は“ドイツに行かせてあげたい”というふうに、俊平のことが好きだという気持ちは同じだが意見は二分した。
指揮者見習いの天音が「いなくなるのはイヤ。まだ教わりたいこといっぱいあるし」と話し、大輝が「分かんないよ。世界で活躍してほしいし、ずっと一緒に演奏もしたい」と思いを語ったところに、響が現れた。
響は団員たちに感謝の気持ちを伝えつつ、「父は天才でも完成品でもない。指揮者の中ではまだまだ若手のひよっこ。これからの人。これからだったのに私が時間を止めてしまった。これ以上のんびりさせたくない。落ち着かせたくない。叩き起こしたい」と本音を語った。
「きっとそれは“オオカミの口に飛び込む”ような挑戦になると思うんです。指揮者はパパの人生そのものだから」という響の言葉に、団員たちの気持ちと答えは一つになった。
古谷「マエストロは世界で羽ばたいてください」
フェス当日、俊平がリハに駆けつけると晴見フィルのメンバーの姿はなく、志帆から「ボイコット」と伝えられる。そして仙台空港に連れてこられた俊平は、オケの奏でる音を耳にした。指揮台には天音の姿が。
俊平をドイツに行かせることに決めた晴見フィル。古谷は「マエストロは世界で羽ばたいてください。僕らも背中を追いかけますから」と言って俊平に“クビ”を宣告。響が晴見フィルに参加し、コンマスを務めることも明かされた。
「留守は私が預かります」と笑顔を見せた響。団員たちは「オオカミの口に飛び込め」と俊平の背中を押し、俊平と響を加えて、再会を約束した最後の演奏を行った。
音楽は人の心を救うことができる。俊平の“情熱”が晴見フィルに元気を与え、晴見フィルの“情熱”が俊平を再び音楽の世界へと導いた。俊平と響の親子関係の修復も、やはり音楽があったからこそ。偶然、晴見フィルと出会い、音楽に目覚めた天音の“情熱”も、2人の関係修復に大きな影響を与えたのも確か。それぞれがリスタートを切るエンディングを迎えることができた。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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