6つ子×F6が贈る「笑い」の連鎖、復活! 「松ステ」2nd SEASON開幕レポート

2023.11.24 13:00
提供:2.5ジゲン!!

舞台 『おそ松さんon STAGE~SIX MEN’S SHOW TIME~2nd SEASON』が、11月23日(木・祝)に開幕した。

今作は、TVアニメ「おそ松さん」を舞台化した人気シリーズ(通称「松ステ」)の2nd SEASON。2019年の第3弾以来、約4年ぶりの本公演となる。今作からキャストを一新し、新たなスタートを切った「松ステ」。前・おそ松役の高崎翔太が脚本として、前・F6おそ松役の井澤勇貴が振付として参加することでも開幕前から話題を呼んでいた。

2.5ジゲン!!では、初日に先駆けて行われたゲネプロと囲み会見の模様をレポートする。

今作の上演時間は約135分(休憩なし)。「松ステ」といえばショートストーリーが連続するオムニバス形式でおなじみだが、そのスタイルは今回も変わらない。

本編では、6つ子とF6、それぞれの世界観が入れ替わり立ち替わり登場。そこにトト子、イヤミ、チビ太、橋本にゃー、というおなじみの顔ぶれが加わって、総勢16人の登場人物たちがステージの上を所狭しと駆け回る。

原作そのままの不条理かつパワフルな展開と、怒涛のごとく押し寄せる、笑い、笑い、笑い。深く考えてはいけない、というより、何も考えられなくなる勢いで次々と笑いが投下される(ちなみに下ネタも、開幕早々フルスロットルで投下される)。

名脇役たちがメインのシーンも見逃せない。永遠のライバル、トト子(演:太田夢莉)と橋本にゃー(演:福山絢水)のやりとりや、最高の凸凹コンビ、イヤミ(演:瀬戸祐介)とチビ太(演:kayto)の会話劇のほか、それぞれ6つ子やF6との絡みもあり、どのシーンでも息ぴったりの爽快な芝居を繰り広げてくれている。

ゲネプロで何よりも伝わってきたのは、キャスト陣の「楽しい」という爆発的な感情だった。まずキャストたちが心から楽しんで芝居をし、それを見た観客が笑顔になる。するとステージ上の世界がますます鮮やかに色づき、活気づいていく。この笑顔の連鎖は、初演からずっと変わらない「松ステ」の魅力の1つだ。

一方で、歌やダンスにも注目したい。今作では、6つ子・F6ともに新曲が初披露される。スタイリッシュなメロディと振付、そこに被さる絶妙な歌詞とのギャップ。「これぞ松ステ!」という安心感すら感じられる。また新曲だけでなく、おなじみのあの曲たちも披露されるので、松ステファンは楽しみにしていてほしい。

さまざまな見どころがある今作だが、ここではオムニバス形式のストーリーについて、内容の一部を紹介したい。

※ここから先は本編の具体的なネタバレを含みます。

6つ子サイド:6人が語るそれぞれの夢、その後意外な展開が…!

ある夜、なかなか寝付けないチョロ松(演:杉咲真広)は他の兄弟たちを起こし、「地球を救うヒーローになりたい」と壮大な夢を語り出す。

チョロ松の話を聞いていた、おそ松(演:中西智也)、カラ松(演:大野紘幸)、一松(演:三井淳平)、十四松(演:中村碧十)、トド松(演:本間一稀)も、それぞれ「ささやかな夢」を語り始めた。

「猫になりたい」「女子と手をつないで走りたい」「結婚式でブーケをキャッチしたい」「ドラフト1位指名」「お隣さんなら引っ越しましたよ、という(推理ドラマあるあるの)セリフを言ってみたい」…などなど、盛り上がる6つ子たち。

その後眠りについた彼らは、自分たちの“夢が叶う夢”を見るが、チョロ松の夢だけはなかなか叶わない。果たしてチョロ松は、夢の中で夢を叶えることができるのだろうか?

6つ子サイドのストーリーはこの話を軸に、トド松が催眠術を披露する話や、とある衝撃の手紙が届く話など多数繰り広げられる。6人の息の合った芝居をたっぷりと楽しめるはずだ。

F6サイド:「おそ松学園」に転校してきたトト子が巻き込まれるのは?

F6サイドは、6つ子たちとはまた異なる笑いの世界観。ゴージャスな「おそ松学園」に転校してきたトト子の前に、学園のトップアイドル・F6の面々が次々と現れる。

おそ松/F6(演:草地稜之)は朝のホームルームを、カラ松/F6(演:中本大賀)は体育の授業を、チョロ松/F6(演:松井健太)は謎の授業を、一松/F6(演:磯野亨)は昼休みを、十四松/F6(演:木村優良)は放課後の部活動を、トド松/F6(演:松本勇輝)は帰り道を、それぞれに案内してくれる。

ここには理屈など持ち込まなくていい、というか持ち込む隙がない。F6ならではの世界観を存分に味わえる一篇である。

ときめきを一足飛びで凌駕し、強大すぎるサティスファクションを提供してくれるF6。今作は全体を通して、客席を巻き込む演出がパワーアップしているのだが、とくにF6の登場シーンでは彼らと客席が繰り返し一体化する仕掛けが印象的だ。

ライブシーンなど、観客が声援を送れる機会もかなり豊富だ。さらに“F6といえば”の伝説のアイテムが登場する演出もあるので、ここでしか味わえない臨場感を思いきり堪能してほしい。

囲み取材レポート

ゲネプロの直前に行われた囲み取材には、6つ子を演じる中西、大野、杉咲、三井、中村、本間、F6を演じる草地、中本、松井、磯野、木村、松本の12人が登壇し、意気込みなどを語った。

まずは公演に向けての意気込みをたずねられ、おそ松役の中西が「すごく緊張していますが、カンパニーのみんなを信じて、精一杯自分たちができることをやりきります」と回答。続けて大野が「主役のカラ松を務める大野です。楽しんで、笑顔で帰っていただけたら嬉しいです」と言うと、6つ子メンバーから「主役じゃない!」と総ツッコミが入る。

そんなカラ松に真っ先にツッコミを入れた杉咲は、「6つ子はこんな感じなので、しっかりとまとめられるよう頑張りたいです」とチョロ松らしい常識人の一面を見せ、一松役の三井は「1カ月間、楽しみながら稽古を積んできました。そんな僕らの気持ちがお客さまに伝わって、楽しさがどんどんふくらんでいったら嬉しいです」と笑顔を見せた。

十四松役の中村は、まず「ボゥエ!」と十四松らしい一声をあげた後、「主役の十四松を務めます、中村です。精一杯元気に楽しんで演じます!」とカラ松に重ねたボケを披露。それを受けた本間も「主役を務めます、トド松役の…」と続けるが、メンバーたちが「3人目はもういい」「時間がないから」とあしらう連携プレーで会場を沸かせた。

おそ松/F6を演じる草地は、「さらにパワーアップした2nd SEASONの松ステを楽しんでほしい」と落ち着いたコメントを披露。一方、カラ松/F6役の中本は、劇中のセリフを活かして「ブスどもはブスらしく盛り上がれ、盛り上がらない奴は俺がシメる!」と宣言してから、「もう明日仕事に行けないって思うくらい、盛り上がってくれたら嬉しいです」と続けた。

次に、チョロ松/F6を務める松井が「(F6の)チョロ松らしくビューティーに、最高に楽しい舞台をお届けします」と、続けて一松/F6役の磯野が「盛り上がることは、もはや運命(さだめ)。だからめいっぱい楽しみます」と、それぞれキャラクターと合ったセリフで意気込みを述べた。

十四松/F6役の木村も、「自由に楽しんでいきます。メロメロにさせちゃうよ!」と決めポーズを披露。トド松/F6役を演じる松本は「初舞台で緊張しますが、精一杯キューティーフェアリーをばらまいて、かわいい空間を提供します」と初々しいコメントを述べ、キャスト全体から「かわいい~!」の声が飛んだ。

続く質疑応答では、1問に対し、6つ子とF6から各1人が回答した。

――(中西・草地に)キャストとして先輩でもあり、今作にも携わっている高崎翔太さん、井澤勇貴さんとはどんなやりとりがありましたか?

中西:記者会見の際に「智也らしく演じることで、自然とおそ松になれるはず。だから前作はあまり意識せず、自分らしく楽しみながら演じてほしい」と言っていただいた言葉が印象的でした。

草地:僕は、F6特有の笑いのスタイルに悩んだとき、井澤さんに言われた「分からない、という感覚がある意味正解。自信を持って演じれば、必ずお客さまは笑ってくれる」という言葉が印象に残っています。その言葉を大切に、本番は胸を張って臨みたいです。

――(大野・中本に)役作りで難しかった点は?

大野:難しかったことよりも、楽しかった記憶の方が大きいです。僕(カラ松)のカッコよさにみんなが日に日に気づいていく日々でしたからね。

一同:ない、ない!(笑))。

中本:難しかったのは、筋肉づくり。僕はもともと身体が細いので、カラ松の身体を作るために稽古場で毎日たくさんプロテインを飲んで、筋トレを頑張っていました。それは大変でしたが、前作で和田雅成さんのカラ松を見て「絶対この役がやりたい」と思ってオーディションを受けたので、F6のカラ松としてついに本番を迎えることができて本当に嬉しいです。

――(杉咲・松井に)稽古中の印象的なエピソードは?

杉咲:6つ子のみんなと記者会見の時点で仲良くなれたので、稽古が始まってすぐの段階から、何に関しても積極的に挑戦できたことが嬉しかったです。稽古中に「6つ子会議」という話し合いをしていたことも心に残っています。6人の仲を本当に深いものにできた稽古期間でした。

松井:F6はダンスの稽古が多く、自主練もたくさん積みました。1カ月間、集中して稽古と自主練をやり抜いたことはとても良い経験になっています。F6がダンスの稽古をしているときは、6つ子が一生懸命話し合っていて、6つ子が芝居の稽古をしているときは、F6が歌唱稽古をしている、という感じで本当にずっと何らかの稽古をしていたことが印象的です。

――(三井・磯野に)役と自分が似ていると感じる部分は?

三井:一松は「楽しい」「好き」といったポジティブな感情をあまり表に出さないタイプですが、心の中には楽しい気持ちや兄弟への深い愛情を秘めていると思うんです。そういった“秘めたる愛”を持っている部分にとても共感しています。

磯野:(F6の)一松と僕は「ミステリアスクール」という点が似ています。僕もクールなので。(周囲から「クールではない」「磯野は何故かニヤニヤしていることが多い」と指摘が飛ぶ)……何故か、ってことはミステリアスではあるよね? それじゃあ「ミステリアス・ニヤニヤ」ということでお願いします(笑)。

――(中村・木村に)今作でとくに注目してほしいシーンは?

中村:個人的には、イヤミがメインのとあるシーンがお気に入りです。台本にセリフがほとんど無くて、長いト書きが延々続いて、最終的に「あるもの」が完成するんですが…そのシーンすべてが「おそ松さん」ならではの面白さを体現していて、大好きなんです。見たら一発で分かると思うので、探しながら観劇してみてください!

木村:F6で言うとやっぱりダンスに注目してほしいし、でも6つ子のお芝居も本当に面白いのでどれも見てほしい。トト子、イヤミ、チビ太、にゃーの4人もすごくぶっ飛んでて面白いし、決めるのが難しいですね! 1シーン通してほぼ日替わりのシーンもあるので、そこでは普段と違う空気感も楽しんでほしいです。

――(本間・松本に)囲み会見の締めとして、「松ステ」ファンの方々へメッセージをお願いします!

本間:6つ子の仲むつまじい雰囲気と、F6のカッコいい雰囲気、そして両方の面白さ。いろんな楽しさがある作品なので、ぜひ観に来てください! (トド松のポーズで)僕に会いに来てね♡

松本:僕は本当の末っ子みたいに、稽古の外でもみんなに支えてもらって、本当の家族になったような気持ちでいます。この「おそ松一家」で素敵な作品を作っていくので、ぜひ楽しみに来てください!

***

公演は、11月27日(月)まで東京・シアター1010で、11月30日(木)~12月3日(日)に兵庫・AiiA 2.5 Theater Kobeで行われる。

「バックステージ映像」等の映像特典が付いた配信チケットや、会場のみで購入可能な「リピーター向け配信カードチケット」も発売が決定しているので、詳しくは公式サイトをチェックしてみてほしい。

取材・文:豊島オリカ/囲み取材撮影:ケイヒカル
(C)赤塚不二夫/「おそ松さん」on STAGE 製作委員会 2023

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