(上段)三宅健(中断左から)粟根まこと、松井玲奈、寺西拓人(下段)高田聖子(提供写真)

三宅健、シェイクスピア作品初挑戦 12年ぶり「オセロー」再演決定<ミナト町純情オセロ~月がとっても慕情篇~>

2022.10.10 04:00

三宅健が、2023年3月に東京、4月に大阪で上演される、2023年劇団☆新感線43周年興行・春公演『ミナト町純情オセロ~月がとっても慕情篇~』で主演を務めることが決定。三宅は、今回がシェイクスピア作品初挑戦となる。


12年ぶり「オセロー」再演決定

2011年に上演された、シェイクスピアの『オセロー』を翻案した青木豪書き下ろしの『港町純情オセロ』が2023年、『ミナト町純情オセロ~月がとっても慕情篇~』として12 年ぶりに甦ることが決定。

物語の舞台を戦前・戦中から、戦後のアメリカ文化が流れ込んできたポップな時代に改めて書き直し、当時を彷彿させる歌謡曲の要素を取り込みながら装いを新たに上演する。

三宅健、劇団☆新感線初参加でシェイクスピア作品初挑戦

オセロを演じるのは、ドラマや映画など映像作品はもちろん、数多くの舞台に出演、近年は朗読劇への初挑戦や、初のソロコンサートなど様々なことに挑み続け、新感線初参加となる三宅。今作では、初演で劇団員の橋本じゅんが演じた泥臭いヤクザの組長を、一本気で純情な、血気溢れるヤクザ者として演じる。

オセロの美しい妻・モナには、ドラマ・映画・舞台で役者として幅広い作品に出演し、作家としても活躍する松井玲奈。知らず知らずのうちにオセロを追い詰める悪計に加担する事になるオセロの部下・汐見丈に、舞台を中心にミュージカルからストレートプレイに数多く出演する寺西拓人。

劇団員からは、粟根まこと、高田聖子が登板。フレッシュな面々を支えるふたりの役どころも注目だ。(modelpress編集部)

三宅健コメント

兼ねてからいのうえひでのりさんの演出を受けてみたいと思っていましたので、「劇団☆新感線」に出演させていただけることを大変光栄に思います。自身にとってシェイクスピアを題材とした作品に携わるのは初のことなので身が引き締まる思いです。

僕の知っているオセロのイメージは、自身と真逆のイメージですが、僕にしか出来ないオセロを演じられるように精一杯努めたいと思います。

劇団☆新感線主宰・演出:いのうえひでのりコメント

ここ数年のコロナ禍での上演は、明るくて楽しいスペクタクルなものが続いていたので、そろそろ人間の心の動きから出てくるドラマを作りたいと思っていました。そこに『港町純情オセロ』再演の話が出てきた。シンプルに言うと『オセロ』は嫉妬の話。青木(豪)君はドラマの中で人間の狡さが際立つ物語を描くのが上手い。シェイクスピアと聞くと大仰に構えてしまうと思うけれど、青木君によって日本人の情緒に委ねるようなストーリーになっているので、共感を持って作品に入り込めると思います。ですが悲劇なので辛い話ではある。これを現代に置き換えるととても陰惨な話になってしまうので、戦後の混乱の中に置き換えることによって、ロマンティックなファンタジーとして捉えることが出来ると思います。

三宅君は年齢を超えた少年性とピュアな無邪気さがありますよね。オセロが騙され嫉妬に狂っていく過程は、ある意味純粋であるがゆえでもあるので、(初演の橋本)じゅんさんとは違う、三宅君なりのオセロが出来そうな気がしています。

今回はここ数年ではなかった、ガッツリと「芝居」に取り組む公演になります。僕も楽しみですし、新感線は「こういうこともやりますよ」ということをお見せしたい。前回とは全く違ったニュアンスの作品になると思うので、楽しみにしてください。

物語

戦後復興とともに新たな混沌が生まれつつあった 1950 年代の日本、関西の港町。そこでのし上がった沙鷗組の若頭、亜牟蘭オセロ(三宅健)は町の医師の娘、村板モナ(松井玲奈)と恋に落ちてヤクザ稼業から足を洗うことを決意する。だが、激化する抗争、そして男女の愛憎が生む不信は若頭補佐の汐見丈(寺西拓人)も巻き込み、人々を逃れられない悲劇へ誘うのだった――。
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