奥平大兼 撮影/山田健史

在日クルド人を描く映画に出演・奥平大兼「日本にこういう境遇の方が居るとは」

2022.05.03 06:03
提供:ENTAME next

俳優・奥平大兼が出演する映画『マイスモールランド』が5月6日劇場公開を迎える。初出演映画『MOTHER マザー』で長澤まさみとの親子役で話題をさらい、第44回日本アカデミー賞をはじめとする数々の新人賞を受賞した奥平。2本目の映画出演となる同作では、映画初出演にして主演の嵐莉菜扮するクルド人の高校生・サーリャに寄り添う少年・聡太を演じる。奥平に撮影を振り返ってもらうと共に、大型新人としての注目度の高さから生まれた葛藤、それを乗り越えていった心境の変化を聞いた‘(前後編の前編)。

──日本の現状を、イギリス人の父親と日本人の母親を持つ川和田恵真監督がリアリティを持って描く同作。まずは、今作の台本を読んだ印象をお聞かせください。

奥平 はじめは、僕にはしっかりと理解できることは少なかったです。やっぱり境遇も違いますし、(嵐)莉菜さんにはわかることでも、僕にはわからないことが多くて。ただ、今回演じた聡太の気持ちはすごくわかりました。サーリャの気持ちは、同じ環境にいるわけではない以上、理解するのはすごく難しいし、簡単に理解できるものだとも思っていません。むしろ理解し切ってしまったら聡太という役を演じるのは逆に難しくなってしまうのではないかなとも思います。

初めて出演した映画の『MOTHER マザー』は「こういうことが起きているんだな」と理解しやすかった部分もあったんですが、今回の作品は、日本でこういう境遇の方が居るということを初めて知ったので、「本当に?」と思ってしまいました。

──聡太の「わからないことを無理してわかろうとするわけでもなく、サーリャに寄り添う姿勢」をすごく真摯に感じました。

奥平 たぶん、聡太は聡太なりにサーリャのことを助けてあげたくて、自分ができることをやろうとしていると思うんですけど、あまりにも個人でどうにかなる問題じゃないんですよね。だから結果的には特別何かをしてあげられることもなく、気持ちと行動だけになってしまうんですが、それだけでもすごく勇気がいることだと思うんです。躊躇せず行動する聡太は素敵な人だなと感じます。

──奥平さん個人としては、今作を通してどんな学びがありましたか?

奥平 それこそ聡太の考え方はすごく学びになりました。クランクインする前から聡太に近い考え方は持っていましたが、確信を持って「こういう考え方をしよう」と思えたのは、この作品がきっかけですね。聡太の最初のイメージは「肯定から入る」ことだったんです。とりあえず受け入れて、否定をしないってすごく良いことだなと思いました。僕も、意識していても、なんとなく否定から入ってしまうことがある。それってすごくもったいないことだし、誰かを傷つけてしまうこともあるかもしれない。イエスマンというわけではないですが、肯定から入ることで良い方向に繋がるんだなと思いました。

──聡太とサーリャの関係性も絶妙でした。嵐さんは今作が映画初出演でしたが、話し合いも重ねたのでしょうか。

奥平 お芝居の話はまったくしなかったですね。僕もデビューしてまだ2年経っていないですし、人にお芝居のことをどうこう言える立場でもないので。自分が一番最初にお芝居した時を思い返してみると、いきなり多くのことを言われてもできるのか不安に感じてしまうんです。莉菜さんがどう思っていたかはわからないけど、少なくとも僕はそうだったので、僕から不必要なことは言わないようにしていました。

川和田監督も自由なお芝居をして欲しがっていたし、僕も莉菜さんの自由さを欠くようなことだけはしたくなかったんです。僕自身は演技について考えたりすることもありましたが、だからと言って莉菜さんに直接「どうする?」とは聞きませんでした。

──では演技とは別にどんな会話をされましたか?

奥平 めちゃくちゃてきとうな雑談をしていました(笑)。サーリャは、聡太と一緒にいる場面以外はつらいシーンが多かったので、それを演じる莉菜さんも絶対に大変だったと思うんです。でも、聡太といる時のサーリャは比較的楽しい時間を過ごしていたから、リアルでも莉菜さんと一緒にいるときはできるだけ楽しく過ごせたらいいなと思っていました。

──会話の内容で覚えているものはなにかありますか?

奥平 僕も莉菜さんもお洋服が好きなので、その日着ていた服について話したりしていましたね。あとは、僕が自撮りが下手という話もしました(笑)。やっぱり莉菜さんはモデルさんですし、自分の見せ方もわかっていると思ったので「自撮りのやり方を教えてよ」と聞いたのをよく覚えています。それで習ったんですが、撮影当時は僕も高校生だったのに、莉菜さんは「JKだな」「若いな」と思いました(笑)。

──それ以降、自撮りはレベルが上がりましたか?

奥平 ViViの専属モデル(嵐)が伝授してくれたんですから、ちょっとは上がったと信じたいです(笑)。

──レベルの上がった自撮りの公開を楽しみにしています。

奥平 ちょっと恥ずかしいですが、見る機会があったら「おっ」と思ってください(笑)。(後編に続く)

関連リンク

関連記事

  1. 雪平莉左、メリハリボディに目を奪われる極上水着ショットに「優勝」の声
    雪平莉左、メリハリボディに目を奪われる極上水着ショットに「優勝」の声
    ENTAME next
  2. 美人コスプレイヤー・JILL、ビキニ姿で魅せる"ド直球"グラビアショット披露
    美人コスプレイヤー・JILL、ビキニ姿で魅せる"ド直球"グラビアショット披露
    ENTAME next
  3. 星名美津紀、迫力バストに釘付けな寝転びキャミソール姿が「すごい破壊力」
    星名美津紀、迫力バストに釘付けな寝転びキャミソール姿が「すごい破壊力」
    ENTAME next
  4. ハーフ美女・ロサリオ惠奈とGiGiTateiが『週プレ』登場、美ボディ際立つペアグラビアを披露
    ハーフ美女・ロサリオ惠奈とGiGiTateiが『週プレ』登場、美ボディ際立つペアグラビアを披露
    ENTAME next
  5. 奥仲麻琴、初めての愛車を公開「一緒に乗ってる気持ちで見守ってて欲しい」
    奥仲麻琴、初めての愛車を公開「一緒に乗ってる気持ちで見守ってて欲しい」
    ENTAME next
  6. 元ブランチリポーター・新藤まなみ、最新DVDで究極セクシーな姿を披露【写真10点】
    元ブランチリポーター・新藤まなみ、最新DVDで究極セクシーな姿を披露【写真10点】
    ENTAME next

「ニュース」カテゴリーの最新記事

  1. 「今日好き」早坂ゆう、弟との2ショット公開「美男美女」「遺伝子すごい」と反響
    「今日好き」早坂ゆう、弟との2ショット公開「美男美女」「遺伝子すごい」と反響
    モデルプレス
  2. 希空(のあ)、自宅にウォーキングマシン設置 母・辻希美の「ポイント全部使いました」
    希空(のあ)、自宅にウォーキングマシン設置 母・辻希美の「ポイント全部使いました」
    モデルプレス
  3. 「ミスマガジン2025」セミファイナリスト16人が多彩な特技披露 “先輩”菊地姫奈は「堂々としていて尊敬」と驚き
    「ミスマガジン2025」セミファイナリスト16人が多彩な特技披露 “先輩”菊地姫奈は「堂々としていて尊敬」と驚き
    ENTAME next
  4. 坂口健太郎、韓国観光名誉広報⼤使に就任 観光ポスター初お披露目
    坂口健太郎、韓国観光名誉広報⼤使に就任 観光ポスター初お披露目
    モデルプレス
  5. <死ぬほど愛して>最終話に先駆け、主演・成宮寛貴&城定秀夫監督よりコメント到着「原作とは違う驚きがきっとあるはず」
    <死ぬほど愛して>最終話に先駆け、主演・成宮寛貴&城定秀夫監督よりコメント到着「原作とは違う驚きがきっとあるはず」
    WEBザテレビジョン
  6. ミセス大森元貴、メンバーとディズニー満喫ショット公開「聖地爆誕」「周りに気づかれなかった?」の声
    ミセス大森元貴、メンバーとディズニー満喫ショット公開「聖地爆誕」「周りに気づかれなかった?」の声
    モデルプレス
  7. 鈴木福ら4きょうだい、スタジオツアー東京を満喫「ローブ着てるの可愛い」「素敵な写真すぎる」と反響
    鈴木福ら4きょうだい、スタジオツアー東京を満喫「ローブ着てるの可愛い」「素敵な写真すぎる」と反響
    モデルプレス
  8. 桐谷健太“赤山”の経歴が明かされたシーンに「面白くなってきた!」「急展開来た」と視聴者興奮<いつか、ヒーロー>
    桐谷健太“赤山”の経歴が明かされたシーンに「面白くなってきた!」「急展開来た」と視聴者興奮<いつか、ヒーロー>
    WEBザテレビジョン
  9. SHIHO“約20年ぶり”インナーウェアのイメージキャラクター就任 体型維持&美の秘訣明かす
    SHIHO“約20年ぶり”インナーウェアのイメージキャラクター就任 体型維持&美の秘訣明かす
    モデルプレス

あなたにおすすめの記事