阿久津友里(パラディーク)/撮影:飯酒盃智明

パラディーク 阿久津友理、「自分を変えたい」両親に土下座してまで進んだアイドルへの道

2021.12.12 06:03
提供:ENTAME next

2021年に誕生したアイドルグループの中で、圧倒的なルックスで一際存在感を放っている「パラディーク」。元人気アイドルグループ出身のメンバーが揃う中、センターを務めているのが芸能界デビューを果たしたばかりの新星・阿久津友理(あくつゆうり)だ。

引っ込み思案だったいう彼女はどういう経緯で芸能界へ進み、アイドルになったのか? ネクストブレイク必至の彼女に迫った。

──いつ頃からアイドルになりたいと思うようになったんですか?

阿久津 高校3年生のときに坂道グループさんのファンになって、曲を聴いたり、パフォーマンスを見たりするうちに自分もやってみたいと思うようになって、気付いたらアイドルになっていた感じです(笑)。

──高校3年生でアイドルを目指すのは、やや遅めの年齢ですよね。

阿久津 高校2年生の夏までは地元・栃木にある服飾系の高校に通う普通の高校生でした。

──洋服のデザインなどに興味を持っていたんですか?

阿久津 はい。東京に遊びに行ったときはファッションデザイナーさんに注目して洋服屋を回っていました。小さい頃から絵を描くのが好きで、モノ作りや自分の中にあるものを表現することが大好きだったんです。

──学生時代、モノ作りに繋がるような部活には入っていましたか?

阿久津 中学生のときはパソコン部でゲームを作ったり、イラストを描いたりしていました。ただパソコン部って暗いイメージがあるじゃないですか(笑)。なので高校生になって吹奏楽部に入ろうと思ったんです。

──なぜ吹奏楽部をやろうと?

阿久津 おしとやかできれいなイメージがあったからです。清楚で可愛らしい坂道グループさんを好きになるぐらいですから、そういう女性に憧れがあったんです。でも周りの友達がダンス部に入ったので、じゃあ私もという感じで吹奏楽部はやめて。そこから部活でヒップホップを踊るようになりました。栃木県内の大会で優勝もしているダンス部だったんですけど、私は初心者でしたし、もともと体を動かすのが苦手なので、ついていくのが大変でした。ただダンス部の経験が今に活きているところもあるので、やって良かったです。

──そこから、どうして芸能界を目指すことになったのでしょうか。

阿久津 エンターテイメントの世界にも興味があって、葵わかなさんや本田翼さんのような女優さんになりたくて、高校2年生の夏にオーディションを受けて、東京にある芸能系の高校に転入しました。

──思い切った行動に出ましたね!

阿久津 うちは親が厳しくて、やりたいと思ったことを否定されることが多くて、自分の意見を何も言わない、周りに流されやすい子になってしまったんです。でも、そのときだけは「絶対にやりたい!」って土下座までして親もビックリしてました。そこまで本気だったらということで、上京を許してくれました。

──芸能界に入りたいという気持ちは友達にも伝えていたんですか?

阿久津 誰にも言ってなかったです。学校では大人しくて、本当は目立ちたいけど、恥ずかしくて前に出られないタイプだったんです。東京に出たのも、そんな自分を変えたい気持ちがあったのかもしれません。

──上京して引っ込み思案な性格は変わりましたか?

阿久津 変わりましたね。周りは同じ目標の人ばかりなので話も合うし、言いたいことを言って意見をぶつけ合うこともあって、それも楽しかったんですよね。クラスメイトとはいえ役を取り合う関係なわけで、死に物狂いでお芝居に打ち込んで、次第に自我を出せるようになりました。メンタルも強くなりましたし、外見も変わったんですよ。

──外見が変わったというと?

阿久津 上京すると決まった高校2年生の夏から約1年間、食事制限とランニングを中心にダイエットを頑張って10キロ瘦せたんです。

──それはすごい!

阿久津 転入する前に学長さんとお会いしたんですけど、「足が太い」と言われたんです。今考えると女優さんになるには、このままだとダメだってことで言ってくださったと分かるんですけど、そのときはイラっとして(笑)。絶対に痩せて足を細くしてやる! と決心して、ひたすら足マッサージをしました。努力して痩せたことが自信にも繋がりましたね。

──女優を目指していたのに、どうしてアイドルになったんですか?

阿久津 高校で1年間お芝居を学んで、なかなかオーディションにも受からないし、狭き門だと実感したんです。それで高校卒業後は普通の大学に進学したんですけど、やっぱり芸能のお仕事をやりたくて、SNSで発信すればチャンスが広がるんじゃないかと思ってインスタグラムを始めたんです。

──それまでSNSはやってなかったんですか?

阿久津 はい。自撮りをしたことすらなかったです。大学の友達で26時のマスカレイドさんが好きな子がいて、SNSを見たら可愛かったので、来栖りんさんをイメージして自撮りの練習をしました。角度やアングルを勉強して、毎日1投稿を心がけて、自撮りのほかに自分で描いたイラストや実家のネコを上げていたらフォロワーが短期間で一気に増えて。そのうち芸能事務所からDMが届くようになって、30社ぐらいから声がかかったんです。

──狙い通りの展開になったわけですね。その中から、どうして今の事務所を選んだんですか?

阿久津 大きな事務所さんからも声をかけていただいたんですが、所属している人も多いから埋もれちゃうなと思ったんです。今の事務所は「グループに入りませんか?」ということで声をかけてくれて、お会いしたら個人の活動にも理解があったので所属させていただくことになりました。それが去年のことなんですけど、大学は今年の4月から休学してパラディークの活動に専念しています。

──阿久津さんはパラディークで唯一、芸能経験のないメンバーですが、苦労しませんでしたか?

阿久津 最初は大変だったんですけど、メンバー全員が対等に扱ってくれたんです。「みんな一から始めるんだから一緒だよ。どんどん自分の意見も言ってね」と言ってくれて気持ちが楽になりました。私の意見を引き出してくれるメンバーも多いのでありがたいですね。

──センターに抜擢されたのは、どの段階だったんですか?

阿久津 初めてプロデューサーさんと事務所の方と顔合わせをしたときです。センターを背負えるほどの経験値もないのに、「絶対に君は赤だ」と言われて、何で私なの? って思いました。

──どういう意図でセンターに選ばれたのか理由は聞きましたか?

阿久津 はい。「まだ色がないから、あえて赤にした。赤は何にでもなれるし、中心でもあり脇にもいける。未経験だからこその赤」と言っていただきました。正直、今もセンターはプレッシャーがありますね(笑)。

──今後の目標をお聞かせください。

阿久津 個人としての目標は女優さんですが、アイドルっていろいろな活動ができるじゃないですか。なのでお芝居はもちろん、いただけるお仕事は全てチャレンジしたいですし、メンバー個々で知名度を上げてグループを大きくしたいです。

▽阿久津友理(あくつゆうり)2001年11月23日生まれ、栃木県出身。パラディークの赤担当。12月より全公演無料の「東名阪仙無銭ツアー」を開催。12月18日(土)仙台E-BeanS 10F、12月31日(金)渋谷Spotify O-WEST。詳しくは公式サイト、公式Twitterをチェック!

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