ドラマ「君と世界が終わる日に」にジアン役で出演中の玄理

ジアンを演じる玄理が竹内涼真との撮影の舞台裏&シーズン2の“見せ場”を語る<君と世界が終わる日に>

2021.03.28 12:00
ドラマ「君と世界が終わる日に」にジアン役で出演中の玄理

3月21日に地上波でのシーズン1放送が終了した、日本テレビとHuluの共同制作ドラマ「君と世界が終わる日に」。シーズン1最終話の放送後には、早速Huluでシーズン2の第1話が配信された。

響(竹内涼真)ら“放浪グループ”と首藤(滝藤賢一)の戦いも決着し、シーズン1のラストは生き残った面々が猿ノ島で暮らす様子が映されていたが、その中には首藤に幽閉されていた医師・ジアン(玄理)の姿も。

WEBザテレビジョンでは、シーズン2でも引き続きジアンを演じる玄理にインタビューを実施。“きみセカ”シーズン2のことはもちろん、玄理が出演し、第71回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(審査員グランプリ)を受賞した濱口竜介監督の映画「偶然と想像」(公開日未定)についても話を聞いた。

「竹内さんからと提案があって」と撮影舞台裏を明かす

――まずは先日地上波で最終話が放送された「君と世界が終わる日に」シーズン1の撮影を振り返っていただけますか。

シーズン1では、私は駐屯地の研究所の中にいたので、そんなにゾンビに追いかけられることもなく、ゾンビを倒すこともなく、割と平和というか(笑)、そんなにゾンビのドラマを撮っているって感じはなかったですね。それよりもやっぱり私の役は、滝藤さんが演じていた首藤教授とか、キム・ジェヒョン君が演じた弟のミンジュンとか、人間関係の方にフォーカスが当たっていた気がします。

――後半は首藤に閉じ込められていましたしね。

そうですね。集団で撮影するシーンがほとんどなくて、個対個の撮影が多かったです。このドラマで経験することって、“放浪グループ”か“駐屯地グループ”かによってだったり、役柄によってだったりで、結構違ってくるんじゃないかなって思います。

――シーズン1の最終話で、ジアンが響にミンジュンの最期を尋ねるシーンがありますが、ジアンはどんな気持ちで響に弟のことを聞いていたんでしょうか。

ジアンは響に小瓶を渡した後、首藤に幽閉されたんですが、小瓶に入っていたのがワクチンじゃないというのは首藤のリアクションから分かっていたので、多分あれも効いていなくて、ミンジュンは死んでるかゴーレムになってしまったかって考えていたと思います。

あのシーンは、「俺がとどめを…」っていう竹内さんのセリフが本当はあったんですけど、竹内さんから言わない方がいいんじゃないかと提案があって、「俺が…」というお芝居になったんです。

ゾンビのクオリティーに太鼓判!

――Huluで配信されるシーズン2はどんなストーリーになるのでしょうか。

シーズン1の最後に少し出てきたんですけど、「希望の家」っていう新しい場所というか、一派閥が登場します。みんなそこを“シェルター”と呼んでいるんですけど、安全地帯かと思いきや、そこにもゾンビたちは迫ってきて。それが自然発生的なものなのか、誰かの手によるものなのかという謎解きもありつつ、サバイバルが続くという状況ですね。

私が演じているジアンは、シーズン1のラストシーンで響たちと合流してるんですけど、そこからまた「希望の家」に行くチームと、そこに留まる人たちと、薬やワクチンを探して旅立つ人たちに分かれていきます。

――シーズン1では首藤が物語上の“敵”になっていましたが、シーズン2でもそういった存在は出てくるんですか?

ジアンたちも敵が誰なのかはまだ分かっていないんです。シーズン1では、“敵”が最初はゾンビだったけど、首謀者が首藤だったってことが分かって、シーズン2では、今度は誰と戦っているか分からないって感じですね。“敵”が見えてこない不気味さもあると思います。

――シーズン1から引き続き、ゾンビと戦いつつ、人間関係も展開すると。

そうですね。それぞれの恋愛模様があったり、血がつながっていなくても家族のようになった人たちもいたり、というところですかね。

ただ、シーズン2の見どころはゾンビのクオリティーだと思っています! やっぱり地上波はたくさんの人に見てもらえる反面、だからこそあまりグロテスクな表現ができないという部分があったので、シーズン2を見てもらえたら、シーズン1で物足りなさを感じていた人たちにも満足してもらえるんじゃないかなって思います。

私、「ウォーキング・デッド」はじめ、世界各国のゾンビものを結構好きで見ているんですけど、シーズン1の時は“できなかった”んじゃなくて“やらなかった”だけってことがシーズン2を見てもらえれば分かると思いますし、私も出演していてすごくうれしかったですね。

シーズン1の時はプロデューサーたちも欲求不満みたいな感じだったんですけど、シーズン2では「やってやるぜ!」って感じで、すごく頼もしかった記憶がありますね。

――他にシーズン2になって変わったなと感じる部分はありますか?

私の役に限って言えば、シーズン1では研究所や自衛隊、あるいは銃というもので自分を守っていたし、守られていたので、強気なキャラクターだったと思うんです。でも、シーズン2では丸腰で、守ってくれる組織もなくて、初めてゾンビたちと対峙するとなったときに、やっぱり人間は丸腰だとこんなに弱いものなんだって思わされるシーンがありました。

「スタンフォードの監獄実験」っていう、刑務所を模した建物の中で被験者たちを看守役と囚人役に分けると、それぞれがその立場らしく振る舞うようになるという実験があって、これが最近は主催者による意図的な工作もあったんじゃないかって言われてるんですけど、私は大まかには間違っていない気がして。

置かれてる立場が変わったり、守られていた組織がなくなったりしたときに、特別力が強い人間というわけでもないから、1人の人間として変化があるっていうのは、ジアンを演じていてすごく面白かったですね。

――シーズン1では、弟のミンジュンを助けるために画策する第7話が、ジアンの見せ場だったと思うんですが、シーズン2でもそういった見せ場はあるんでしょうか?

あるんですよ! ジアンがある人に守られるシーンがあるんですけど、それがすごく切なくて、シーズン2はそこがジアンの山場なんじゃないかなって思っています。現場ではそのジアンを守ってくれた人がカッコイイって、ファンが増えていました(笑)。

「受賞したのは濱口さんのおかげだと思っています」

――では、ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した「偶然と想像」についてもお話を聞きたいと思います。銀熊賞受賞の一報を聞いた時の感想はいかがだったでしょうか。

濱口監督はリハーサルの時間を長く取るんですけど、中島歩君と私で、映画で使われるシーンの前に当たる“出てこないシーン”というのを、リハーサルとしてやっていたんですよ。その休憩時間に、歩君がベネチア(国際映画祭)に、私はベルリンに、濱口監督はカンヌ(国際映画祭)に行ったことがあったので、「映画祭いけるといいね」とか「行けるでしょ」とか言ってたんです。濱口監督は「僕は言ってない」ってずっと言ってるんですけど(笑)。

「偶然と想像」は短編集で、短編集でコンペ部門に入ることって3大映画祭どれを見てもなかなかないことだと思います。

私は濱口監督の作品だったり、脚本や演出に対して、本当に100%の信頼を寄せているので、今回銀熊賞を受賞したのは濱口さんのおかげだと思っています。

――玄理さんが出演しているのは、その短編集の中の「魔法(よりもっと不確か)」という作品ですが、どんな役なのでしょうか。

古川琴音ちゃんがモデルさんで、私はその親友のヘアメークです。撮影が終わって、帰りのタクシーの中で、私がある男性といかに運命的な出会いをしたかっていうことを、20分くらいほぼ一人でしゃべってます。だけど、私と、私が運命的な出会いをしたと思っている男性と、そのモデルの子が、その後思いもよらぬ三角関係に発展していきます。

――20分一人でしゃべってるシーンというのはすごいですね。

体感は20分だけど、実際は10分くらいかな?(笑) いや、でも15分くらいはあったんじゃないかな。

――モデルの芽衣子を演じる古川さんとの共演はいかがでしたか?

琴音ちゃん、本当にかわいいんですよね。奈良美智さんの絵みたいでめっちゃかわいいなって思います。個人的に好きな顔なのかもしれないですけど、声もすごい好きです。

琴音ちゃんが芽衣子について、試写会が終わった後に「私、サイコパスみたいでしたね」って(笑)。あの顔でそういうことをさらっと言うから、すごくかわいくて好きだなって思いますね。

――先ほど濱口監督はリハーサルの時間を長く取るとおっしゃってましたが、他に濱口監督の現場で他と違うなと感じることってありますか?

だいぶ、かなり、いろんなことが違うと思います。濱口監督と私は「天国はまだ遠い」(2016年)って作品で初めて一緒にお仕事をして、その時の方がリハーサル期間は長かったです。相手の俳優さんと、濱口監督が作った質問をランダムにお互いし合って、最初は私たち自身として、次はそれぞれの役として答えるという、インタビュー形式のゲームをしました。そのたびに濱口さんがセリフを書き加えて、次の日に違う台本が来るという感じでしたね。

今回はそれとは違って、お互いが部屋の端と端に立って、一人は相手に背中を向けて、もう一人が背中を見せてる相手に向かって名前を呼んで、本当に呼ばれてると思ったら振り返っていいよっていう、シンプルなゲームをしました。

あと、濱口監督は目を瞑ってセリフを聞いていることが多くて、声の“当てどころ”に関してはすごい名言があるんですけど…それは誰にも教えたくないから言わないです(笑)。前回も今回も同じことをおっしゃっていたので、濱口さんが「これだ!」と確信をつかんだ内の一つなんじゃないかなと思っています。

――最後に、この映画のタイトルにちなんで、偶然を感じたエピソードがあればお聞きしたいのですが。

「君と世界が終わる日に」できょうだい役だったジェヒョン君は実際にお姉さんがいて、私も実際に弟がいるんです。ジェヒョン君のお姉さんは元々アイドルの方で、今は女優として活動してらして、私の弟は日本で生まれたんですけど、今は韓国で映画監督の仕事をしていて。

シーズン1でのジェヒョン君とのシーンはワンシーンしかなくて、ほとんど会うことがなかったんですけど、たまたま現場であいさつできたタイミングがあって、その時に「家族構成がお互いに似ていてやりやすいね」とか、「偶然だけどよかったね」とか話はしましたね。

最初は弟に関するセリフをしゃべってるときは、実の弟のことを思い浮かべてしゃべっていたんですけど、ジェヒョン君と会った後はちゃんとジェヒョン君の顔で涙が出てくるようになりました。現場で会う機会があまりなかっただけに、そういう偶然はすごくありがたかったですね。

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