草なぎ剛にとって“大切な時間”とは?「夢中になっています」
2022.03.30 20:05
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草なぎ剛がMCを務める「最後の○○ ~日本のレッドデータ~」(NHK BSプレミアム・BS4K同時放送)の第3回が、4月15日午後10時から放送。草なぎが収録後インタビューにて“大切な時間”について明かした。
草なぎ剛MC「最後の○○ ~日本のレッドデータ~」
いま、日本には人知れず消えつつある「最後の○○」がある。世界で唯一無二の職人の技、その工場でしか作られなくなった製品…いわば“日本のレッドデータ”。今回登場するのは、京都で日本髪の“究極の美”を生み出す92歳、最高品質の“メイドインジャパン”を復活させた若き職人。番組MCの草なぎが「最後の○○」に光を当て、不屈の信念や生きざま、知られざる価値に迫る。日本の多様性を再発見する知的探求ドキュメンタリー。
最後の「結髪師」
京都の花街を彩る舞妓や芸妓の中で、最高位といわれる「太夫」。遊芸や所作を極めた生きる文化財といわれる。その太夫の絢爛豪華な日本髪を結えるのは、結髪師の山中恵美子さん(92)ただ1人。23種類の伝統の髪型で、華やかさだけでなく品格や威厳を表現する。彼女が引退してしまうと、消滅の危機にある花街の美。戦前戦後を生きた山中さんの歴史をたどりながら、究極の日本髪を生み出す技に迫る。最後の「ランプ職人」
いまアウトドアブームで再注目されているオイルランプ。日本で唯一作っているのがランプ職人の別所由加さん(32)。曽祖父が日本で初めて、耐風性に優れるハリケーンランプを製造し、海外に輸出するなど隆盛を誇った。しかし、需要が激減したことで工場が倒産。別所さんが12年前、職人となり一人で製造を続けている。復活の道のりでみえた“メイドインジャパン”の神髄とは?最高品質のランプ作りに密着する。ミニコーナー「失われゆくモノが問いかけること」
昭和の時代、スポーツ選手やヒーローの名前が刻まれた鉄製のコマ「ベーゴマ」。埼玉・川口市にある鋳物工場は、一度ベーゴマの製造をやめたものの、子どもたちからの強い要望で復活させた。細い柳を編み込んで作られた収納道具「柳行李」。かつて地域の特産品だった兵庫・豊岡市では、唯一の職人が伝統の技を守り続けている。昭和・平成を経て、かつて暮らしの中にあったモノが問いかけることとは。
草なぎ剛にとっての“大切な時間”とは?
草なぎは、撮影を終え「3度目の収録でしたが、毎回必ず良い発見や出会いがあります。前回テーマの“在来野菜”は、その後すごく調べて実際に買いに行きましたし、今回も職人の技で作られた物が本当に欲しくなりました。いつも何かしら影響があるんです。また、職人の方が生涯現役でバリバリ仕事をされている姿はすばらしいなと思いました。自分の仕事にとってもすごく刺激になり、また頑張ろうと思える番組です」とコメント。番組内で職人たちが熱中している様子から、草なぎが時間を忘れて夢中になってしまう時を問われると「デニムとブーツを見ている時が一番好きですね。手入れをしている時は夢中になっています。ちょっと汚れたブーツが大好きなので、あえて磨かないんです(笑)。シワや泥が付いていると、さすがに拭ったりしながら『これくらいの汚れ感がいいな』と眺めています。デニムも年代別に並べてみたり、履いていないものもあるので『このデニムはそろそろ下ろそうかな』とか考えている時、頭の中が無になってリラックスできています」と大切な時間を明かした。(modelpress編集部)
草なぎ剛、収録後インタビュー全文
― 「最後の〇〇」は今回で3回目ですね。草なぎさんから見てこの番組の魅力とは?草なぎ:原点に返らせてくれるところですね。少し生き方を正してくれる番組だと思っています。今失われつつあるものの中に、生きる道標のようなヒントがある。もう一度、振り返ってみるといいものがあるのではないかと思います。
― 登場した職人の方へ、熱心に質問をされている姿が印象的でした。特にひきつけられたところは?
草なぎ:ハリケーンランプの質感と古めかしい加工にあたたかみがあり、そういうものが好きなので「あっ、欲しいな」と思い、次々と質問してしまいました。素直な気持ちが出てしまいましたね。髪を結う職人さんも本当にすばらしかったです。
― お二人とも「好き」という気持ちがものづくりの中心にある方々でした。とても熱中している様子でしたが、草彅さんが時間を忘れて夢中になってしまうのはどんな時ですか?
草なぎ:デニムとブーツを見ている時が一番好きですね。手入れをしている時は夢中になっています。ちょっと汚れたブーツが大好きなので、あえて磨かないんです(笑)。シワや泥が付いていると、さすがに拭ったりしながら「これくらいの汚れ感がいいな」と眺めています。デニムも年代別に並べてみたり、履いていないものもあるので「このデニムはそろそろ下ろそうかな」とか考えている時、頭の中が無になってリラックスできています。
― 草なぎさんにとって大切な時間なんですね。
草なぎ:そうですね。強がって「僕はもう、ものはいらない」と言ってしまいますが、実はやっぱり好きなんでしょう。新しいものも好きですが、昔のものも好きです。頭を空っぽにしてくれるので心にメリハリが生まれて、切り替えになりますね。
― さまざまな職人の方がつながり合ってものが完成する様子を見ていかがでしたか。
草なぎ:一つのものを作るためにつながっているんですね。買ったものが手元にあるのが当たり前の状況ですが、それまでにはたくさんの人が手をかけて、いろいろな工程を経て一つのものが出来上がっている。それが手作りであればあるほど大変です。そういうことを改めて考えると「やっぱりものって大切にしないと」と思う。自分の基本を正してくれる感じがありますね。
失われてしまうものや途絶えてしまうものもありますが、またいつかよみがえるかもしれない。一方で、失われてしまったことさえ分からない時もあれば、失われる寸前で知ることもある。そういった、失われつつあるものの中に大切なもの、忘れちゃいけないものはあるんじゃないかと、いつも思います。「最後の〇〇」では職人さんの熱意や情熱が分かりやすく伝わってきて、すごく楽しかったですね。
― 年齢にとらわれず前向きに頑張る方々の姿に、何を感じられましたか?
草なぎ:あんなにもエネルギッシュに情熱をもって楽しんで仕事をしている姿には、やっぱり憧れます。すごく刺激をもらいました。何よりも説得力がありますね。僕もこういう仕事をしているので、できる限り長く頑張りたいと思います。この番組は、僕にとっても今後の仕事においてもいいことがあるなと思っています。
― 草なぎさんが仕事を長く続けてこられた中で大切にしていることは?
草なぎ:早く寝ることですかね。寝ればなんとかなる。早く寝て、起きてから考えよう!と(笑)。それが一番大事にしていることです。煮詰まってくると考えても進まないのでいったん寝て、起きると「あれ?なんであんなに夜中に考えてたのかな(笑)」となりますね。
― これから挑戦したいこと、現在の目標を教えてください。
草なぎ:今、入っている撮影をちゃんとやる。それ以外は何も考えてないですね(笑)。コロナ禍になり、そんなに先のことを考えなくなりました。目の前に仕事があるならそれでいいと思っています。それを集中してやっているうちに次のこと、次の方向に向かえるんじゃないかなと。計画を立てて先のことを考えるのはもちろん大事なことですが、そればかり考えてもどうにもならないことがたくさんある。月並みですが、今日を生きる。それがすごくシンプルで難しいです。じゃ明日はどうするんだって感じですが(笑)。でもここ何年かはそういう気持ち。「今日がOKだったらOKでしょう!」と。
だから次に向かうのは明日ですね。今ある仕事に全力しかない。そうしているうちに次のことが見つかるんじゃないかな。目の前のことをしていきたいと思います。
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