黒島結菜、故郷・沖縄舞台の朝ドラ「ちむどんどん」で初ヒロインに決定「まさか自分が」
2021.03.03 09:25
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2022年前期のNHK連続テレビ小説が沖縄を舞台にした「ちむどんどん」に決定し、女優の黒島結菜(23)がヒロインを務めることが3日、わかった。同局で同日放送の情報番組「あさイチ」(月~金曜午前8時15分)で発表された。
2022年前期朝ドラ「ちむどんどん」
106作目となる同作は、沖縄を舞台とした羽原大介氏の脚本によるオリジナル作品。2022年は、沖縄本土復帰50年。沖縄料理に夢をかけるヒロインと、強い絆で結ばれた四兄妹の笑いと涙の「家族」と「ふるさと」を描いた物語。語りを務めるのは沖縄出身のジョン・カビラ。黒島演じる主人公・比嘉暢子は、沖縄本島北部、「やんばる地方」のひなびた村の農家に生まれ育つ。四人兄妹の次女で、兄、姉、妹がいる。幼い頃からのんきでマイペースだが、いさぎよくまっすぐで喜怒哀楽のはっきりした性格。運動が大の得意。食べること、おいしいものをこよなく愛している。小学生の頃に父を亡くし、働く母を支えるために一家の「料理担当」に。一度だけ食べた西洋料理のきらびやかな魅力にとりつかれ、やがて料理人を目指して東京へと旅立っていく。
タイトルの「ちむどんどん」とは沖縄の言葉でチム(肝=心胸・心)が高鳴る様子。沖縄では若者たちまで知っている有名な言葉。前向きで肯定感に満ちた、わくわく感、という意味合い。(※使用例「ちむどんどんする!」)ヒロインがさまざまな「ちむどんどん」を経て成長していくイメージを託す。
黒島結菜、朝ドラ3作目で初ヒロインに
黒島は、「マッサン」「スカーレット」に続く朝ドラ3作目の出演でヒロインに決定。「朝ドラは3作目になりますが、まさか自分がヒロインを演じることになるとは思ってもいなかったので、信じられない気持ちでいっぱいです。でも、いつか自分も、という気持ちも心のどこかにあったのは本当です」と心境を明かし、「朝ドラは長期間で撮影も大変な分、ヒロインとして現場で過ごす時間の大切さを知っているからこそ、心を込めて伝えさせていただきたいと思います」と意気込みを語った。自身も沖縄出身の黒島は「私自身美味しいものを食べることが大好きですし、地元の沖縄料理を食べることも大好きなので、料理を通してヒロイン暢子がどう成長していくのかこれから楽しみです!私も同じ沖縄出身ということで、強さと優しさを持って演じていけたら」と伝えた。(modelpress編集部)
執筆にあたって/作者:羽原大介コメント
前回(マッサン)が北海道、今回が沖縄、日本最北端と最南端の朝ドラを担当させていただくことになりました。前回はウイスキー、今回は沖縄料理です。沖縄の『復帰50年』と言われた時は身構えたけど、1972年前後の沖縄を改めて学び、取材を重ねるうちに、プレッシャーはモチベーションへと変わりました。いつの時代、どこにいても、人々がその環境で精いっぱい生きる姿は同じと思えたからです。このドラマが放送される頃、世の中がどうなっているか全く予想できません。けれどたとえどんな激動の時代でも、人は食べ、学び、働き、遊び、恋をして、夢を見て、挫折して、じたばたもがき、明るい明日を信じて眠ります。毎朝ドラマを見て下さる皆さんが、『今はちょっとしんどくても、コツコツやってれば明日はきっといい日になる』、そう思ってもらえる物語を、信頼するスタッフや出演者の皆さんと共に、じたばたと紡いで行ければと思っています。
出演にあたって/語り:ジョン・カビラ
「でーじ、やっさぁ!」(WOW!)来春スタート『ちむどんどん』の「語り」をとのお申し出をいただいた瞬間の、心の声です。来年2022年は沖縄返還50周年。その特別な年に激動の1960年代の沖縄本島北部・やんばるから始まる夢追い物語に声で寄り添えるのは大変光栄です。心からうれしく、感謝の気持ちでいっぱいです。1972年復帰の年に東京に移住したウチナーンチュの私、実は自分の歴史とも「奇跡のシンクロ」なんです。当時は声の仕事に就くなんて想像もしておりませんでしたが、東京への夢と不安は大きなものでした。「ちむどんどん」では脚本、演出、そして演じる皆さんをアシストできるような語りをお届けすべく、精いっぱい努めさせていただきます!
制作にあたって/制作統括:小林大児
20代の頃、NHK沖縄放送局に勤め、4年間沖縄県民でした。職場からは海が見え、沖縄そばを食べて暮らす、それが日常でした。2001年の『ちゅらさん』で初めてドラマ制作の仕事に携わり、今回は制作統括として。沖縄には不思議な「縁」を感じています。沖縄の、そして全国の皆さんに、毎朝ヒロインとその家族の姿に笑って泣いて楽しんでいただきたいです。ヒロインを演じるのは、黒島結菜さん。透明感に、りりしさ、たくましさを併せ持ち、シリアスもコミカルも表現できるすばらしい俳優さんです。沖縄出身でもある黒島さんのほかにヒロインは考えられませんでした。
四兄妹の物語ということで、「若草物語」や「細雪」といった過去の名作にも刺激を受けてリスペクトを払いつつ、誰もがかつて、うれしいときも悲しいときも、誰かとともに食べて生きてきたということ、おいしいものを大好きな人と食べると笑顔になれるということ。そんな当たり前の、足元に秘められている豊かな泉を感じていただけるとうれしいです。
制作にあたって/演出:木村隆文
私ごとで恐縮ですが、小学生の時、父親の転勤で那覇市に1年間住んでおりました。本土に復帰して間もない頃で、まだ車は右側通行でした。言葉、食べ物、風景などすべてが珍しく、子供心にとても「ちむどんどん」したことを鮮明に覚えています。クラスにいわゆる「ヤマトンチュー」は自分ひとり。同級生たちに囲まれ質問攻めにあいました。そう、そこでは私の方が珍しい存在だったのです。それから50年弱、沖縄には何度か旅行に行きました。すっかり変わった町並みもあれば、今でも変わらず守り続ける文化もたくさんあり、食べ物もそのひとつ。このドラマには、たくさんの沖縄料理が登場します。沖縄出身の黒島結菜さんとともに、料理をはじめ沖縄の魅力をたっぷりお伝えしたいと思います。
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