【シリーズ化した“名作”6選】「今日俺」「コード・ブルー」など一挙振り返り

「コンフィデンスマンJP」

「コンフィデンスマンJP」（2018年／フジテレビ系）は、一見平凡で善良そうな姿をした主人公のダー子（長澤まさみ）をはじめ、ボクちゃん（東出昌大）、リチャード（小日向文世）の3人の信用詐欺師たちが、金融業界、不動産業界、美術界、芸能界など、毎回様々な業界を舞台に、欲望にまみれた人間たちから大金を騙し取る痛快エンターテインメントコメディー。

2019年4月にはスペシャルドラマ「運勢編」、5月には香港を舞台にした映画「ロマンス編」が公開され、2020年7月にはマレーシアの伝説の島“ランカウイ島”を舞台にした映画第2弾「プリンセス編」が公開された。

シリーズを重ねるごとに豪華キャストが続々と参戦し、コンゲームの規模もどんどんビッグに。3人に加え、江口洋介・竹内涼子・広末涼子などの主役級俳優たちの大金をかけた駆け引きから目が離せない。

そして、すでに映画第3弾となる「英雄編」が製作されることが発表。ダー子たちがどんな大物をどんな方法で釣り上げるのか、次回作を心待ちにしているファンも多い。

「今日から俺は！！」

「今日から俺は！！」（2018年／日本テレビ系）は、累計4000万部を超える西森博之氏のヤンキーギャグ漫画の実写化作品。“ツッパリ”全盛期の1980年代、キメキメのヘアスタイルにイメチェンしてツッパリデビューを目論む三橋貴志（賀来賢人）と伊藤真司（伊藤健太郎）が偶然にも同じ高校で出会い、相棒として大暴れする痛快コメディーだ。2020年7月には映画化され、原作でも人気が高いエピソード“北根壊編”が描かれている。

まるで漫画から飛び出してきたかのように、細かく再現されているキャストたちのビジュアルや、あっという間に1話見終わってしまう軽快なテンポ感、世代問わず子どもから大人まで楽しめるストーリーになっていることが、同作が人気になった理由だろう。特に三橋は、自由奔放で悪知恵は天下一品、“やられたらどんな手を使ってもやり返す”という規格外なヒーローながらも、どこか憎めない愛されキャラで、演じていた賀来自身も“ちびっ子人気”を実感していたようだ。

「おっさんずラブ」

2016年の年末深夜に単発ドラマとして放送され、ネット上でも話題を呼んだ“抱腹絶倒の胸キュン・コメディー”を連続ドラマ化した新感覚の純愛ストーリー「おっさんずラブ」（2018年／テレビ朝日系）。

主人公のモテない独身男・春田創一（田中圭）を、ピュアな乙女心を持つ上司・黒澤武蔵（吉田鋼太郎）とイケメンでドSな後輩・牧凌太（林遣都）が取り合うという“全員男”のカオスなコメディーながら、名役者たちの熱演とストーリー展開が話題を呼んだ。

また、6話と最終回となった7話の2週連続でTwitterトレンド“世界一”を記録。最終回から数日が経過してもトレンド入りを果たすなど、圧倒的なSNS力を発揮した。その結果、「東京ドラマアウォード2018」にて作品賞＜連続ドラマ部門＞グランプリ、主演男優賞（田中）、助演男優賞（吉田）と3冠、「第97回テレビジョンドラマアカデミー賞」にて作品賞、主演男優賞（田中）、助演男優賞（吉田）、監督賞、脚本賞、特別賞（Instgram武蔵の部屋）と6冠、「第12回コンフィデンスアワード・ドラマ賞」にて作品賞、助演男優賞（吉田）と2冠と、賞レースを総なめする結果に。

その勢いは留まるところを知らず、2019年8月には映画「劇場版 おっさんずラブ ～LOVE or DEAD～」が公開。さらに11月には、航空業界を舞台にまったく新しい物語として生まれ変わったドラマ「おっさんずラブ-in the sky-」も放送された。

「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」

「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」（フジテレビ系）は、2008年7月にスタートした人気テレビドラマシリーズ。“ドクターヘリ”に乗り込むフライトドクターを目指し、若い医師たちが真摯に命と向き合う姿を描いた作品で、2009年1月にスペシャルドラマ、2010年に「2ndシーズン」、2017年に「3rdシーズン」が放送された。

救命救急センターを舞台に山下智久、新垣結衣、戸田恵梨香、比嘉愛未、浅利陽介がフライトドクター・ナースを演じ、どのシリーズでも大きな人気を集めていた。

第1、2シーズンでは、フェロー（研修医）として多くの壁にぶつかり、悩みながらもガムシャラに目の前の患者を救い続けた5人。第3シリーズではそんな彼等がベテランとなり、後輩フェローを教育する立場に。長年5人の成長を見守ってきたファンにとっては胸アツの展開となっていた。

そしてシリーズ誕生から10年が経った2018年7月、劇場版が公開。興行収入93億円を記録し、2018年邦画No.1ヒット作となった。

「HERO」

「HERO」（フジテレビ系）は、2001年と2004年に連続ドラマ、2006年と2007年にスペシャルドラマ、2007年と2015年に映画化と長年人気を誇ったシリーズ。木村拓哉演じる型破りな検事・久利生公平を中心に描かれる、個性的な城西支部のメンバーの群像劇が話題を呼び、視聴者から愛され続けてきた。

型破りで正義感の強い検事の久利生は、ラフなジーンズにダウンジャケット姿がトレードマーク。普段はおちゃらけているのに事件にはとことん熱く向き合うギャップ溢れるキャラクターは、老若男女を虜にしまさに日本中のヒーローとなった。さらに、松たか子や北川景子を始め、レギュラーキャスト陣との息の合った掛け合いも人気を集めた理由の1つと言える。

「ごくせん」

実家が任侠一家の教師・ヤンクミこと山口久美子（仲間由紀恵）が生徒たちと熱くぶつかる「ごくせん」（日本テレビ系）シリーズ。舞台となる黒銀学園では、問題児ばかりの3年D組の担任をヤンクミが務めることとなり、初めは生徒たちから煙たがられながらも徐々に絆を深めていく王道の青春ストーリーだ。

2002年に第1シリーズ、2005年に第2シリーズ、2008年に第3シリーズが放送され、2009年に映画版「ごくせん THE MOVIE」で完結。第1シリーズでは、松本潤と小栗旬、第2シリーズでは当時デビュー前だったKAT-TUNの赤西仁と亀梨和也による“仁亀コンビ”、第3シリーズではHey! Say! JUMP高木雄也ら旬のイケメンがメインキャストとなる生徒役を演じた。

赤ジャージにメガネ、ツインテール姿のヤンクミは“理想の教師”として人気を集め、生徒役を演じた俳優陣は続々ブレイク。第2シリーズ最終回は32.5%を獲得するなどまさに社会現象レベルの大ヒットドラマとなった。（modelpress編集部）