NHK朝ドラ『巡るスワン』、ヒロイン・森田望智×脚本・バカリズムが挑む“飛躍もリスクもある”大勝負
2027年度前期のNHK朝の連続テレビ小説のタイトルが『巡(まわ)るスワン』に決定し、女優の森田望智が主演、タレントのバカリズムが脚本を務めることが発表された。大きな飛躍のチャンスであると同時にリスクもはらみ、両者にとって勝負作になりそうだ。
『巡るスワン』は、長野県の諏訪湖周辺をイメージした架空の佐和市が舞台。刑事にあこがれて警察官になった女性が生活安全課に配属され、地味な仕事に不満を抱きつつも真面目に働き、やがて地域に信頼される存在になり、“何も起こらない日常を守る”という道を見つけるまでを描くオリジナルのヒューマンコメディーだ。
主演に抜擢された森田は2011年に女優として活動を開始し、2019年に配信されたNetflixドラマ『全裸監督』で、主人公の村西とおる(山田孝之)の運命を変えるヒロイン・恵美(のちの黒木香)を好演し、ブレイク。教養のある女子大生が「性の開拓者」へと変貌していく姿を演じ切り、高い評価を得た。
強烈なインパクトのために『全裸監督』のイメージが固定化される恐れがあったが、その後も“憑依型”の演技で役になじみ、2021年前期のNHK朝ドラ『おかえりモネ』ではヒロインの先輩である気象予報士を自然体で演じて好評を博した。
2024年前期のNHK朝ドラ『虎に翼』でもヒロインの親友役を好演。さらに、同年に配信されたNetflix映画『シティーハンター』では、主人公のパートナー・槇村香を原作の雰囲気そのままに演じ話題となった。現在公開中の北川景子主演映画『ナイトフラワー』では、半年間に及ぶ過酷なトレーニングと7㎏の増量で別人のような肉体を作り上げ、孤独な女性格闘家を熱演している。
これまでは二番手以降での活躍が目立っていた森田だが、この朝ドラで「主演女優」として大きく飛躍することが期待されている。
一方、今作の脚本を担当するバカリズムは、お笑いタレントとして活躍する傍ら、独特の感性で日常の面白さを表現する脚本家としても活動。原作・脚本・主演を務めた日本テレビ系ドラマ『架空OL日記』は映画化されるほどの人気作となり、同局系でゴールデン・プライム帯に放送された『ブラッシュアップライフ』(2023年)と『ホットスポット』(2025年)は熱烈なファンを生むヒット作となった。バカリズムはNHKドラマ初執筆であり、タレントが朝ドラの脚本を担当するのも異例だが、脚本家としての実績や勢いを踏まえれば納得の起用だ。森田との相性もよさそうで、バカリズムは制作発表会見で「圧倒的に才能がある。いろんな作品で別人かのように演じ分けをされる方ですし、きっと素晴らしい作品にしてくださる。自分の作風とすごく相性がいいんじゃないかと勝手に思ったところもあります」と森田を絶賛している。
唯一無二ともいえる脚本の世界観は視聴者はもちろん、業界内でも支持されており、もし朝ドラを成功させれば「脚本家・バカリズム」の評価は盤石のものとなるだろう。
両者にとって出世作となりそうな今作だが、朝ドラは主演女優や脚本家にとってリスクもはらむ。注目度が高いゆえに、視聴者が内容に不満を抱くとSNSなどで批判が過熱しやすく、場合によっては評価を大きく下げる可能性があるからだ。
とくに近年は脚本に批判が集まる傾向がある。半年間の長丁場である朝ドラは通常のドラマや映画と勝手が違うため、ヒット作を連発する脚本家にとっても難しい部分があるようだ。批判の矛先が主演女優へと向けられることもあり、朝ドラヒロインに抜擢されても安泰というわけではない。
しかし逆に言えば、朝ドラで視聴者の心をつかむ脚本を書いたり、感動を与える名演技を披露できれば、幅広い世代から支持されて評価は大きく上がる。森田の演技力の高さやバカリズムの脚本家としてのセンスから、成功する可能性が高いと予測する業界の声は大きいが、いずれにしても本作は両者にとって「大勝負」となるだろう。
森田とバカリズムの才能の交錯がどのような化学反応を生み出すのか、放送を楽しみに待ちたい。
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