シクフォニ、初ツアー公演を完走!

シクフォニが見せた“音楽愛”! 全4都市6公演の初ツアーでファンに見せた涙と覚悟の誓い<ライブリポ>

2025.05.13 16:19
シクフォニ、初ツアー公演を完走!

4月30日にYouTubeチャンネル登録者数100万人を突破した6人組歌い手グループ“シクフォニ(SIXFONIA)”にとって初のライブツアーとなる「SIXFONIA 1st Live Tour -Lodious Takt-」が、最後の開催地である東京・有明アリーナにて、5月11日に幕を閉じた。4都市6公演、約4万人を動員、そして最終日も多くの“シクファミ”で埋め尽くされた同日夜公演の模様をリポートする。

今回のツアータイトル「Lodious Takt」は、“Lodious(ロディアス)”という造語に、指揮棒を意味する“Takt”を組み合わせたもの。この言葉には、「アイドル(idol)という見られ方をしながらも逆行していく(lodi)ような存在でありたい」(いるま)という思いが込められているとあって、まさに“歌い手のアイドル”の概念を蹴破っていく彼ららしいステージが展開された。

シクフォニが打ち出す新たな2.5次元タレント像

シクフォニ6人――暇72、雨乃こさめ、いるま、LAN、すち、みことの気合いの入った円陣の掛け声がステージ裏から聞こえ、ついに始まるという期待感がじわりと膨らむ。本ツアーの新衣装をまとったOPムービーを経て、ステージ上に担当カラーのスポットライトに照らされた6人の姿が現れると、大歓声がはじけた。

会場を包んでいた期待感は高揚感へと変わり、彼らの原点といえるデビュー曲「J0KER×JOK3R」、2周年記念楽曲「Burn it All」で一気に加速。リスナーをシクフォニの世界へと誘う。いるまの「やっと来たな、東京!」の声に、リスナーは6色のペンライトと大歓声で応えた。

6人が戦隊風のポージングで賑やかに自己紹介した後は、この日の“お願いごと担当大臣”すちの指導のもと、次に披露する楽曲「僕らはその手を離さない。」のコール&レスポンスを練習。いるまの「お前ら、死ぬ気でこいよ」の声を合図に、6人とリスナーとが一体となった歌声が会場に響き渡った。

続く「アンダーリズムサーカス」は噴き上がる炎の中、妖しくゆらりとひるがえった6人のマントが印象的。彼らの持ち味でもあるオクターブユニゾンを響かせながら「俺達が王道」と歌い上げる姿に、文字通りの快進撃を続ける彼らの軌跡が重なる。

圧巻のソロステージで個性がさく裂!“らしさ”全開の前半戦

メンバーお着替えタイムを挟み、ソロ曲前半戦へ。昼公演のセトリとはソロ曲の順番が変わっており、夜公演はLANのソロ曲「灯」からスタート。セットの階段に座り、祈るように歌うLANの姿はどこか神秘的で、伸びやかなハイトーンでリスナーを魅了する。

2番手の雨乃こさめはエレクトリカルポップなサウンドが楽しくてかわいい「ジグザグ」を披露。かわいいショタボイスと楽曲と振り付けとの化学反応に、リスナーからは「かわいい…」と感嘆がこぼれた。かわいいがあふれた空間に、ピンスポットライトに照らされ登場したのは3番手のすち。

「後悔させねぇぞ」の掛け声とともに、「BURN-OUT」を圧巻の歌唱力で歌い上げる。ステージ上をふらりと歩きながら拳を突き上げ、リスナーの合いの手に「いいねぇ」とニヤリ。ソロ曲前半戦を熱く締めくくる。

再び集結した6人は、緑と青のライトが生み出す浮遊感漂うステージで、天地創造をテーマとした「Genesix」を幻想的に表現。次の「Sledgehammer」では一転して、ダークな世界観を構築する。「息絶える」の歌詞にあわせて6人が次々と倒れ込み折り重なっていく演出には、思わず鳥肌が立った。彼らの高い表現力と唯一無二のサウンドのバランスがあるからこそ生まれる振り幅を、真正面から食らわせるようなこのライブ構成。改めてシクフォニの実力を痛感する瞬間となった。

ソロ曲後半戦。トップバッターのいるまが歌う「REC.TRUE」は、バチバチのダンスとラップで見せる。「この時間は全員、“俺の”だからな」「目、離すなよ」と彼が客席を煽る度、リスナーの悲鳴が有明アリーナに轟いた。

続くは暇72の「最酊。」。担当カラーの赤と青とのライティングが、まるで点滅する信号のよう。歌い出しの咳払いからはじまり、気だるげで悩ましい歌声、そしてラストで階段に横たわる際の色気にハッと息をのんだ。

ラストを飾るのは、みことの完璧王子様っぷりを堪能できるキラキラな一曲「Magic」。客席の端から端まで手を振り、表情は見えないもののまぶしい笑顔を体をめいっぱい使って表現する。移動中にステージ中央で転んでしまうアクシデントも…。MCでは「走馬灯が見えた」と語っていたが、そんな素振りは見せず、ぶれない歌声&パフォーマンスでリスナーに“魔法”をかけてくれた。

覚悟を乗せたリード曲「Lodious Takt」が鳴らす“これから”

後半のお着替えタイムでは、高音組(こさめ・LAN・すち)がミニゲームで会場を温める。6人が新衣装でそろうと、腰に刺した剣を抜いてシェークスピアごっこをしたり、戦い始めたりと、まるで男子校のよう。わちゃわちゃした様子に、リスナーも自然と笑顔になる。

ここからはラストスパート。いるまが曲振りで次に「Lodious Takt」を披露する…と思わせてからの「Precious」の不意打ちに悲鳴があがった。

彼らそのものを表現するような歌詞が胸に沁みわたり、シクフォニの「永遠に続くストーリー」を願わずにはいられない。

軽快なリズムとメロディアスなサビ、ラップ、シャウトとシクフォニらしさを一度に楽しめる「SCRaP&ReV0LuT1oN」では、二人ずつペアになっての距離感の近いダンスが見どころ。各方面から黄色い歓声が上がり会場のボルテージは最高潮に達した。

そこで満を持してお披露目となったのが、今回のライブリード曲「Lodious Takt」だ。紅に染まったステージと、自らの運命を自らで指揮しようと歌う歌詞が、彼らの“これから”への覚悟を思わせる、熱き一曲だ。振り返ればこのライブはデビュー曲からスタートした。そしてアンコール前ラストにこの「Lodious Takt」。このライブツアー自体が、次なるステージへ進む彼らの“所信表明”ともいえるのかもしれない。

涙するメンバーも…6人が語るツアーへの思い

ここからは正真正銘のラスト。アンコールでTシャツに着替えた6人は、2023年のオリジナル曲人気投票決定戦で1位に輝いた自己紹介ソング「SHALL WE GONG!?!? -1st battle-」で各々の個性をラップと歌に乗せぶつけ合い、リスナーを最後の宴へと誘う。タオルぶん回し楽曲「Despareate Track」では、互いにここまでのツアーを労うように肩を組み合う姿も見られた。

最後のMCでは涙をこぼすメンバーが続出。LANは「もう何も残ってない。マジで限界。でも超楽しい、超幸せ」と語り、最後の力を振り絞りステージを端から端まで走って、リスナーに手を振り続ける。彼がそこで目にした「最高の景色」に感極まり涙をこぼした。

みことは、「最初は自分の夢だったものが、最近は自分だけのものじゃないなっていうことに気付いて」と最近の変化を語り、「俺もこの活動は楽しいし幸せだけど、自分のためだけじゃなくみんなのために活動したいと思うようになりました」と胸中を明かした。

ここまで各会場で“ご当地推し”を発表してきた暇72は、メンバーの方を振り返り「僕の推し」として紹介。さらに衣装スタッフとの友情が垣間見えるエピソードを披露し、「最後までチョコたっぷりのシクフォニをよろしくお願いします」とあいさつした。

続く雨乃こさめは、活動5周年を迎えたことに触れるも、言いたいことが飛んでしまったよう。とんかつを食べたい話や、言葉が出てこないゆえの謎の無言タイムで、彼らしい和やかな雰囲気に。ちなみに忘れてしまった“言いたかったこと”は、次のライブまでお預けとのこと。

すちは「満員のみんなに囲まれていますが、これは当たり前のことじゃない」と、声をつまらせながらここまでの苦労を振り返った。涙をこぼしながら、自分たちを支えてくれたスタッフへの感謝を述べると、リスナーにも「落ち着くようなグループじゃないので、油断しないようにしてください」と語る。

ラストを飾るのはこの日もMCとしてトークを回したいるま。「正直、しんどいこともたくさんあります。毎日戦いながら、今この場所に立っています」と明かした上で、「それでも頑張れるのは、今日みたいな日があるからです。リスナーのみんなも日々、いろんなものと戦っていると思いますが、自分の本当の心だけは忘れないでください。そしてどれだけつらいことがあっても、こうやって会えれば次の日から頑張れるはずです」と熱くエールを送った。

シクフォニ、新次元の挑戦へ!

銀テープが舞った「2 many fighterz」、いるまの「じゃあ、最後一つ約束しようか」の声とともにサプライズで披露された「Never Ending Story」をもって、全19曲のライブが終演。「Never Ending Story」で会場を縦横無尽に照らした6色のライトは、まるでシクフォニとシクファミをつなぐ、光の架け橋のようだった。最後には極大予報として、今年の夏に迎える3周年にて「最大の挑戦」に挑むことが告知され、会場はざわつきと共に余韻をかみ締めた。

さらに、ファンが頬を紅潮させながら会場を出た後にもまだサプライズが。開演前は6人それぞれの姿とキャッチコピーが描かれたのぼり旗がひらめいていたが、全てのツアーを完走した終演後には内容が入れ替わるという仕掛けを用意。

それぞれの姿はシルエットに変化し、キャッチコピーは文字化けのようなテキストへ。思わず読み解きたくなるようなシクフォニらしい遊び心で、彼らが踏み出す次の一歩への期待は膨らむばかりだ。

◆取材・文=双海しお

「SIXFONIA 1st Live Tour -Lodious Takt- at 有明アリーナ」

◇5月11日(日) 夜公演

<セットリスト>

01. J0KER×JOK3R

02. Burn it All

03. 僕らはその手を離さない。

04. アンダーリズムサーカス

05. 灯(LANソロ)

06. ジグザグ(雨乃こさめソロ)

07. BURN-OUT(すちソロ)

08. Genesix

09. Sledgehammer

10. REC.TRUE(いるまソロ)

11. 最酊。(暇72ソロ)

12. Magic(みことソロ)

13. Precious

14. SCRaP&ReV0LuT1oN

15. Lodious Takt

-アンコール-

16. SHALL WE GONG!?!? -1st battle-

17. Desperate Track

18. 2 many fighterz

19. Never Ending Story

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