EXILE ATSUSHI、843日ぶりライブで涙「すべてを失うぐらいの覚悟をするところまで行った」ファンへの感謝・思い明かす【“Heart to Heart” ~復活祭~】
2025.04.13 11:27
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EXILE ATSUSHIにとって約4年ぶりとなる単独ツアー『EXILE ATSUSHI LIVE TOUR 2025 “Heart to Heart” Season2』。その前哨戦と言える『EXILE ATSUSHI LIVE TOUR 2025 “Heart to Heart” ~復活祭~』の初日公演が、4月12日にさいたまスーパーアリーナ(埼玉)にて開催された。ここでは、ライブレポートをまとめる。
ATSUSHI、アーティスト活動再開発表後843日ぶりにステージへ
EXILE ATSUSHIは、2022年12月21日に開催した『EXILE LIVE TOUR 2022 “POWER OF WISH” ~Christmas Special~』の最終公演で、EXILEのボーカルとして完全復活することを高らかに宣言。その後、ソロとして『EXILE ATSUSHI LIVE TOUR 2023 "Heart to Heart" Season 2』を行う予定だったが、病気療養により一時活動休止していた。あれから約2年、2024年9月27日にアーティスト活動の再開を発表。満を持して迎えた本公演は実に843日ぶりのステージとなり、心の内を吐露するオープニング映像が静かに復活の時を告げた。「みんな、ありがとう――」次の瞬間、スポットライトが照らす先に、お馴染みのサングラスと真っ白の衣装を身に纏ったATSUSHIが登場。ライブ前の囲み取材で「大げさな言い方かもしれないけど、すべてを失うぐらいの覚悟をするところまで行ったので、ステージに立てるだけでありがたいです。ワクワクする気持ちが大きいですね。以前のようなネガティブな緊張感がなくなって、吹っ切れた感じがします」と語っていた通り、満面の笑みと感謝を手渡ししながら花道を練り歩くと、メインステージに設置されたスタンドマイクの前にスタンバイした。
バンド&ストリングスチームに合図を送り、本ツアーのタイトルを掲げた1曲目『Heart to Heart』を歌い始めた。ここ数年彼が感じていたであろう、思うように活動できないもどかしさや、そんな日々の中で見つけた“気づき”を詰め込んだ同曲が、ATSUSHIには「いつまででも待ってるよ」と伝えながらも、切実に復活を望んでいた観客の心をじんわりと温めていく。
続く『MAKE A MIRACLE』も、6人のダンサーとバンドサウンドに彩られながらグルーヴィーに歌唱。45歳の誕生日である4月30日にリリース予定のシングル『Love Thang/It's Brand New』より、最新曲『Love Thang』を初披露すると、MVと同様のダンスシーンや見事なムーンウォークに観客は釘付けとなった。タイトルの『Love Thang』には“それは愛のことだよ”という意味が込められているのだが、序盤からの嬉しいサプライズや、『Colorful Love』のコール&レスポンスで賑わう幸せな空間こそ、ATSUSHIがずっと見たかった景色であり、揺るぎない“愛”の形だろう。
最初のMCでは、“親衛隊”こと“自身の名前を呼ぶ大勢の観客”の声に「なんてあったかいの…?」と呟くATSUSHIに対し、「早くも感極まって泣いているのでは?」という雰囲気が漂った。だが、「支えてくださったみなさん、ありがとうございます」と感謝を述べながらも、「今日は泣かないつもりで来てるから(笑)」「復活した“ATSUSHI1000%”を見せる気持ちで来ていますので、みなさん、泣いたり叫んだりしてください」といったユーモラスな発言で笑いを誘い、コロナ禍真っ最中の2021年に石井竜也(米米CLUB)と共作した『KAZE』へ。
EXILE勇退後(2022年に復活)に初めてのソロリリースとなった同曲から、そのままミディアムバラードブロックに突入すると、EXILE TAKAHIROの加入後にEXILE第二章として制作された人気曲『響~HIBIKI~』では、彼が歩んできた道のりとEXILEへの熱い想いが浮かび上がる。繊細かつ情感豊かな歌声は、『糸』(中島みゆきカバー)や『愛燦燦』(美空ひばりカバー)で観客1人1人の心の深層部にまで沈み込み、生バンドやストリングスの演奏と共にドラマティックに広がった。
AI、スペシャルゲストで登場
初日公演にはスペシャルゲストも登場した。活動休止中に「また元気になったら一緒に歌おうね」と連絡をくれていたという音楽仲間のAIが、記念すべき復活のステージに駆け付けたのである。登場するやいなや、ATSUSHIとハグを交わしたAIは「良かったね、みんな!」と客席に向かってパワフルに呼びかける。そして、2016年に発表したコラボ曲『No more』と2015年発表の『Be Brave』をライブ初歌唱。当時は第1子を身籠り妊婦だったAIと、命の大切さを歌い続けるボーカリストATSUSHIとして向き合った楽曲たちだったが、いくつもの転機を迎えた道の先で再び重なった2人のハーモニーは、より美しく、より気高く。それでいて、会場を丸ごと抱きしめるほどの包容力と慈愛に満ちていた。MCでは、AIが2025年でデビュー25周年を迎えたという話題をキッカケに、AIがいつの間にか脱・鹿児島弁をしているというエピソードや、ATSUSHIも間もなく25周年を迎えるという“ほぼ同期トーク”を展開。2人が初めてデュエットした出会いの曲『So Special -Version EX-』を歌い繋ぐと、AIは太陽のようなビッグスマイルで「また会いましょう!」と言い残し、颯爽とステージを後にした。
本編後半は、この日のために準備してきたという“ATSUSHIスペシャルメドレー”をノンストップで届けた。まず、ダンサーチームの紹介を交えながらパフォーマンスしたのは、2012年にATSUSHIがリリースしたソロアルバム『Solo』より、『Change My Mind feat. VERBAL』『Another World』『Ooo Baby』の3曲。『Solo』はEXILEのアルバム『EXILE JAPAN』と同時にリリースされた初のソロアルバムであり、ATSUSHIのソロ活動を語る上で欠かせない作品である。
それゆえ、メロディーやサウンドからEXILE第二章を想起させるポップな楽曲もあれば、ソロだからこそ表現できたであろう、色気が滴るソウルフルなナンバーも。そこに挟み込まれた『青い龍』は、序盤に届けた『MAKE A MIRACLE』や『Colorful Love』と同じく2ndソロアルバム『Music』の収録曲で、イントロ中にステージ上で行われた生着替えには黄色い声が上がっていた。チャームポイントのサングラスを取って素顔で歌い上げる姿も、ソロツアーならではの見どころだろう。
メドレーを駆け抜けたATSUSHIは、おもむろにチェアに腰かけ、2025年に入ってから世界中で起きている災害への苦しい胸の内を語り始めた。自身の無力さを実感しながらも「支え合って、みんなで一緒に祈る力。そういう力が災害すらも減らしてくれると信じたいです」という言葉から、彼の愛情深い人柄が伝わる。『Solo』より披露された『いつかきっと…』や『BLACK RAIN』も、東日本大震災の際に復興を願って制作された祈りの歌だ。
自らもたくさんの悩みを抱え、時に立ち止まりながらも、小さな希望の光を手繰って立ち上がったATSUSHIの誠実な歌声に心が震える。2曲を歌い終えて「泣かないって決めてたのに、なんだか涙が浮かんでくる」とおどけながら涙を拭う声も、小さく震えていた。そして最後は、ATSUSHIが平和の願いを託したバラード『願い』へ。かつて『EXILE LIVE TOUR 2022 “POWER OF WISH”』でも“Love, Dream, Happiness”を象徴していた壮大な愛の歌が、本編を締め括った。
アンコールは、2023年に配信され、第105回全国高等学校野球選手権記念大会の2023年夏の高校野球応援ソング/『熱闘甲子園』テーマソングに起用された『フォトグラフ』からスタート。同曲はATSUSHIが歌詞を書き下ろし、東京スカパラダイスオーケストラのホーンセクションが演奏に、LDHの後輩グループLIL LEAGUEがバックコーラスに参加しているエールソング。そんな青春のメモリーを、この日はグランドピアノを背にして、1人で堂々と歌い切る。
続けざまに、『MELROSE 〜愛さない約束〜』や『言葉にできない』(小田和正カバー)、『雪化粧』といったバラードがピアノの弾き語りで届けられると、痛いほど研ぎ澄まされた切ない歌声を前に、観客は思わず黙り込んだ。だが、ウエディングソング『Precious Love』が舞い込むと安堵の表情に。上手く言葉にならない想いの数々を楽曲に託し、「愛してるよ」と照れくさそうに笑ったATSUSHIの頭上には、ひと際大きな拍手が降り注いだ。
濃密ながらも、あっという間に過ぎ去った2時間15分。自らピアノを奏でたラストナンバーは、2018年にBruno Marsの楽曲を日本語詞でカバーした『Just The Way You Are』。愛と命の大切さを歌い続けてきた、EXILE ATSUSHIの音楽人生。その1つ1つを20000人もの観客と辿った復活祭の夜に、<ありのままの君が愛おしいよ>というストレートな愛のメッセージが響き渡る。それに応えるように、観客も赤白のハートバルーンを高らかに掲げ、「愛」と「愛」を繋いだのだった。(modelpress編集部)
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