DISH//、10周年記念ライブにあいみょんシークレット登場 メンバー号泣も<「DISH// 10th Anniversary Live」ライブレポート>
2021.12.19 10:50
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バンド結成10周年を迎えるDISH//が、12月16日(木)~18日(土)にかけて、神奈川県・パシフィコ横浜 国立大ホールにて3DAYSライブ『DISH// 10th Anniversary Live』を開催。あいみょんがシークレットスペシャルゲストとして出演した。
DISH//、10周年記念ライブ開催
チケットは全日とも完売しており、3日間で15,000人のスラッシャー(//er:ファンの呼称)が集結。DISH//にとっては、10周年イヤーの幕開けとなるライブというだけではなく、年末には紅白歌合戦への初出演も控えており、満員の会場は祝福のムードに包まれていた。3日間ともシークレットスペシャルゲストが参加しており、初日公演ではマカロニえんぴつのはっとりとのデュエットが実現し、はっとりからは「ライブ観てたけど、めちゃめちゃロックバンドだね。熱くなっちゃった」と称賛を受けた。2日目の公演では、メンバーが“憧れの先輩”と尊敬するOKAMOTO’Sと熱いセッションを繰り広げ、ヴォーカルのオカモトショウに「ロックバンドのDISH//と一緒にやれて嬉しいです」という言葉をもらった。
そして、ファイナルとなる3日目の公演には、ストリーミング累計再生回数が4億回を達成するほどの社会現象を巻き起こした「猫」の“生みの親”であるシンガーソングライターのあいみょんが登場し、3日間に渡ったアニバーサリーライブの締めくくりを華やかに彩った。
DISH//ライブ「No.1」で開幕
ライブのオープニングムービーでは4年連続でワンマンライブを行った日本武道館公演や日比谷野外音楽堂、富士急ハイランド・コニファーフォレストでの野外ライブなどの過去映像とともに、北村による「誰になんて言われようと、DISH//ってすげえんだぞって言い続けたい」という5年前のライブでのMCが流された。そして、暗がりの中で矢部昌暉(Cho/G)、橘柊生(DJ/Key)、泉大智(Dr)に続いて、北村匠海(Vo/G)が姿を見せる。ピンスポットに照らされた北村がステージの中央で人差し指を天に突き上げ、オープニングムービーのフィルムリングが人差し指に重なると、ライブは勢いよく「No.1」で幕を開けた。
さらに、「順風満帆なようでずっと負けてばかりだった」というリアルな心境を込めた「ルーザー」、絶賛公開中の映画『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の日本語吹替版主題歌「Shout it out」と、2曲連続でメンバーが作詞作曲に携わったラウドなミクスチャーロックを連発すると、観客は総立ちとなってクラップを鳴らして盛り上がった。
DISH//、観客と一体感
最初のMCでは、北村が冒頭の映像に触れ、「14歳からDISH//を歩み始めて、右も左もわからないながらも、それでも前に進んでやってきました。僕らの歴史を語る集大成のライブにしたいと思っています」と語った後に、「懐かしい曲をやります」と続け、歌詞に楽曲名を盛り込んだ「皿に走れ!!!!」や以前は楽器を弾かずに抱えたままで踊っていた「TENKOUSEI」といった懐かしのナンバーを現在のバンドサウンドでリバイバル。初日のMCで北村が「バンドに憧れた少年たちは、ちゃんとバンドとして胸を張って生きています!」と語っていたように、2011年12月25日の結成時には楽器を全く弾けなかった彼らだが、それぞれが担当楽器を猛練習し、数多くのライブを経験したことでバンドとしての強固なグルーブを獲得。巨大スクリーンの前で楽器を弾きながら踊った「HIGH-VOLTAGE DANCER」や矢部がステージを所狭しと暴れ回った「NOT FLUNKY」でさらに熱気とスピード感を上昇させ、観客も一緒になってダンスして、会場には一体感が生み出された。
北村匠海、音楽に救われた過去
「コロナ禍の2年間、いっぱい挫けそうになったタイミングあったと思います。何かに思い悩んで立ち止まってしまったり、何か1人では心細いような夜があったりすることはありませんか?僕はあります」と話し始めた北村は、「そういう時に助けてくれたのは、いつも音楽でした。音楽の力ってすごいね。みんなにとって、僕らの音楽がそういう存在であって欲しいし、僕ら自身もそういう言葉やメッセージをたくさん届けていきたいです」と語り、「みんなに自分らしくいてほしい。1人1人の明日が笑いかけてくれますように」という願いを込めた「ありのまんまが愛しい君へ」の歌詞の一言一言を観客の心に丁寧に届けるように熱唱。続く「Loop.」では一転してアーバンなムードを醸し出し、エンターテインメントを追求するロックバンドとしての幅広い一面をアピールした。
橘柊生、歌えなくなるほどの涙流す
ここで、バンド結成からの10年間を振り返っては、2018年にメンバーが脱退したことにも触れ、「バンド名を変えて歩き出そう」という案まで出たという過去を明かした。そして、バンドとして再出発する決意を込めた「Starting Over」では8人編成のストリングス隊との豪華なコラボレーションを披露。楽曲の輪郭を凛々しく引き立てるような弦の調べによって、バンドの後悔や無念さ、それでも失うことのない情熱が駆り立てられるような演奏となっており、橘が途中で歌えなくなるほどの涙を流すと、メンバーや観客にも感情が溢れた涙が伝播。さらに、ステージ上にトーチが掲げられ、新しい幕開けを願う「DAWN」では、北村が間奏中に「今日、流した涙は一生忘れない。皆さんも、この瞬間をどうか忘れないでください」と絶叫。そして、大ヒットした「猫」ではノスタルジックな照明の中でバンドとストリングスによる優しいアンサンブルに乗せて切ない歌声を響かせた。
DISH//、過去写真も公開
橘がセレクトしたメンバーの過去の写真をもとに思い出話を展開する和やかな時間を経て、ライブは一気に後半戦へと突入。北村は「最初はギターを持って踊っていたけど、演奏はできていなくて。少しずつ進んできて、今、胸張ってバンドとしてステージに立てています。僕らが大きくなったところを見せてもいいですか?」と呼びかけ、「俺たちは音楽で飯食ってるぞ!」と声を上げた。そして、「また明日から、DISH//で過ごす日々が、最高で最強で超楽しみです」と語り、 DISH//初のオリジナル曲である「It’s alright」やメジャーデビュー曲「I Can Hear」、アニメ『NARUTO -ナルト- 疾風伝』のEDテーマで「FLAME」といった初期のライブのキラーチューンから、最新のド派手なロックロールナンバー「Seagull」へとつなげてオーディエンスのテンションを引き上げると、YouTubeでの視聴回数が公開からわずか1ヶ月で1千万回を超えた最新シングル「沈丁花」を通して、ファンに「いつもいつもありがとう」という感謝の気持ちをまっすぐに届けると、手を振ってステージを後にした。
あいみょんと「猫」歌唱
そして、アンコールで、メンバーとともにあいみょんが登場すると、客席は興奮と歓喜で溢れ、大きな拍手が沸き起こった。2組の共演は、2019年6月に開催されたあいみょん主催の対バンツアー「AIMYON vs TOUR 2019 “ラブ・コール”」以来、2年半ぶり2度目。この日は、あいみょんが北村が出演した映画『君の膵臓をたべたい』に触発されて描いたバラード「猫」をアコースティック編成でパフォーマンス。この2人でしか成し得ないエモーショナルなハーモニーやフェイクも披露し、別れの曲ではあるが会場の雰囲気は多幸感でいっぱいとなっていた。
歌い終えたあいみょんは、「一緒に“猫”を歌うなんて思ってもなかったから緊張したけど、10周年の記念のライブということで、ほんまに貴重な機会に一緒に歌えてよかったです」と語ると、「紅白でお会いしましょう」と笑顔で退場。
そして、メンバーが作詞作曲した「揺れてゆく」「B-BOY」に続き、北村が「DISH//らしく踊り狂える曲」と解説したライブの定番曲「愛の導火線」をファンとともに思い切り楽しむと、北村は「DISH//史上1番最高のライブだったと思います」と感想を述べ、「また次の10年に向けて歩み出したいと思います」と決意を表明。「また会いましょう」とファンとの再会を誓い、ステージ上に大量の皿を振り撒いてアニバーサリーライブを豪快に締めくくってステージを後にした。
10周年記念プロジェクト「再青」始動
エンドロールが流れ終わると、結成10周年を記念したプロジェクト『再青』(さいせい)の告知映像が流された。10年間で生み出してきた楽曲の数々を”現在”の彼らの演奏と声でリテイクする、まさに“過去”と“未来”を繋げるプロジェクトである。2022年1月1日を初回として、毎月1日に2曲ずつリテイク楽曲が配信される。第1弾はメジャーデビュー曲「I Can Hear」、もう1曲はシークレットになっており、配信当日に発表となる。以下、メンバーコメント全文。(modelpress編集部)北村匠海コメント
再青。僕たちは再び青春を味わえるのだ。2度とないあの頃をもう一度過ごして そして、また次の10年と向かい合わせになって僕らは夢を語りたい。
足踏みしてた10年前の僕らは 今では少し歩幅も大きくなった気がするな。
沢山のありがとうと ほんのちょっとだけ自分たちも褒めながら あの頃を再生できたらなと思います。
北村匠海
矢部昌暉コメント
0から始まったDISH// 楽器も弾けなくて歌も上手くなくて 本当に何もないところから始まったDISH//10年間で色んなことを学んで、経験して、反省して 今の僕らの中には10年間の全てが血となり肉となり存在しています。
何もできなかった、何も知らなかったあの頃とは違う。
今のDISH//の「音」を聴いてほしい。
また新しいスタートと共に。
矢部昌暉
橘柊生コメント
昔の音を今の僕らの音で。青春を駆け抜けたあの時代をまた。今できることを全て出し尽くす。
橘柊生
泉大智コメント
10年という節目は自分にとってもとても大事で、DISH//に入って5年経ちます。10年目にして僕にとってはまた新しいスタートな気がしています。
本当の勝負はここから始まると確信しています。
音楽の素晴らしさを信じて切に音楽を届けていきます。
泉大智
【Not Sponsored 記事】
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