小嶋陽菜＆高橋みなみ＆峯岸みなみ“ノースリーブス”存続を発表 実弟に生電話企画も＜10周年ライブレポ／セットリスト＞

前座は元AKB48西野未姫

会場は開演前から熱気ムンムン。開演時間となり、待ちに待った3人の登場の前にオープニングアクトとして登場したのは元AKB48の西野未姫。

「ど～も～期待外れですみません。知らない方も多いですけど西野未姫です。ノースリーブス出てくるかな～と思ったら西野未姫って（笑）。久しぶりのヲタク活動、今までためてきたヲタク心を存分に発揮してください」と最近はバラエティ番組でも披露している軽快なトークで笑いを誘い、「誰も知らない私のソロ曲を歌わせて頂きます」と自虐しながらソロ曲を歌唱するも、途中で音楽が止まり、「準備の方ができたみたいで」と強制終了。「久しぶりの歓声に気分が上がっちゃって、あと3曲くらい歌いたい気分なんですけど」と名残惜しそうにしながら、「本番盛り上がる準備できてますか？」としっかりと会場を温めた。

「純愛のクレッシェンド」で開幕

スクリーンに10年前、3人が秋葉原のAKB48劇場に立つ映像が流れ、ユニットを結成した尾木プロダクション尾木徹社長がVTRに登場。『純愛のクレッシェンド』を当時劇場で聞き、衝撃を受けたことを振り返ったが、娘のハワイでの結婚式に出席するため、会場には来れないというオチでしめくくった。

そして、OVERTUREが会場に流れ出し、ついに開演。ステージ中央に現れた3人が『純愛のクレッシェンド』を歌い出すと、満員の会場は興奮の渦に。そのまま、『キスの流星』『キリギリス人』『ベディキュアday』と代表曲を続々歌唱。小嶋は「皆久しぶり！伝説のユニットが帰ってきたよ～」と呼びかけた。

「週刊ノースリー部」がステージ上で復活

4曲歌い終わり、卒業以来のパフォーマンスとなる小嶋はすでに息を切らし「もう踊れないよ！」と弱音。峯岸に「まだ踊れる？」と聞かれると、「あと1、2（曲）？」と首を傾げ、「ライブって言うとハードル上がっちゃうからイベントって言ってる」とゆるいトークで和ませた。

MCでは、ステージ端でテーブルを用意し、7年続いた伝説のラジオ番組『ノースリーブスの週刊ノースリー部』（ニッポン放送）が復活。

高橋は「曲とか流していい？最近私がハマっていて、やっぱりかっこいいなって思って」と曲フリをすると、「高橋みなみの『愛しさのアクセル』」と立ち上がりステージ中央で自身のソロ曲をパフォーマンス。ライフセーバーを振り回す振付も健在で、峯岸から「ほんと剣を持たせると圧倒的だよね」と感心されていた。

高橋に続き、『嘘でしょ？～七里ガ浜の七不思議～』（小嶋）、『私は私』（峯岸）と2人もソロ曲を歌唱。

「歌う機会がなかった」という『嘘でしょ？～』はライブ初披露。「一度も歌ったことがないから不安が多い。振り付けとか無いから2人に協力して欲しい」と小嶋が呼びかけると、2人は歌詞の世界観を後ろで再現するコント風の演出で笑わせる。

15日に26歳の誕生日を迎えた峯岸のバースデーサプライズは、リスナーから募集した「ケーキじゃなくてパンが出てくるがそれが異常に旨いっていうサプライズ」といった微妙なものだったが、複雑な表情をしていた峯岸も、あまりのパンの美味しさに「ちょっと嬉しかった」と小さく感謝。最終的に「峯岸のマイクだけブロッコリー」という案も自ら採用し、ソロ曲をしっとりと歌い上げた。

ノースリーブス、3人の実弟に電話

中盤のMCでは、事務所の後輩のAKB48向井地美音が司会を担当。「のし袋が立つくらい中身が入っている」という社長からの金一封をかけ、「ノースリーブスクイズ」に3人が挑戦した。

3人の共通点は全員弟がいるということで始まった“弟クイズ”は、「好きなタイプの芸能人を当てる」「現在の所持金が多い方が勝ち」の2問の答えを、その場で実弟に生電話をし確認するという斬新なもの。小嶋の弟は1回目電話に出たものの、2回目は応答せず。高橋の弟は好きなタイプの芸能人に頭を悩ませた挙げ句「彼女ってあり？」と驚きの回答で高橋を不正解に導いたが、2問目で「1万5千円」と答え、見事勝利に貢献。峯岸は2階席で観覧していた弟に呼びかけ、弟が大声で応答すると会場は大いに盛り上がった（ちなみに小嶋の弟の1問目の回答は川口春奈、峯岸の弟は”ガッキー”）。

クイズ後には、スタッフとして働いていた女性がAKB48の加藤玲奈だったことが発覚。高橋に客席1列目からライフセーバーを渡したり、峯岸にブロッコリーマイクを渡したりと密かに動いていたことを明かし、驚かせた。

高橋みなみ「我々のワガママに付き合って下さる方が…」

終盤は『ハート型ウイルス』『ハート・エレキ』『唇にBe My Baby』『大声ダイヤモンド』とAKB48楽曲をメドレー形式で一気にパフォーマンス。『ハート型ウイルス』では、小嶋の「絶対にありえない！そう思ってたけど…なんだか私、あなたのことが好きみたい！」のセリフも以前と変わらず、ファンからは喜びの声が上がった。

歌い終わると、高橋から「最初小嶋さんが『Teacher Teacher歌いたい』とか言ってたけど、段々準備進めていく内に『新曲覚えるの難しくない！？』ってなった（笑）」と裏話が語られる場面も。

高橋は改めて観客に向き直り、「5年半くらいまともに活動してないわけですよ。10周年ってなってやりたいってなったときに我々のワガママに付き合って下さる方がこんなにいることに感謝しています。自分たちの節目を見届けて頂けることはありがたいなと思ってます」としみじみと感謝し、『青春の木漏れ日』で本編の幕を閉じた。

前田敦子・板野友美・篠田麻里子からもメッセージ

アンコール前には元メンバーの前田敦子、板野友美、篠田麻里子、お笑いタレントの永野、安田大サーカス・クロちゃんから祝福メッセージ。前田からは「いつ活動してたのかはちょっと知らないですけど（笑）、まだ残ってるのはすごいと思う。特にみいちゃんはまだ現役でやっているのは本当にすごい。あとの2人は久しぶりに踊るんでしょ。本当に頑張ってしか言えないですけど、頑張ってください～」と”らしい”メッセージが届いた。

アンコールは、「時間の関係でアンコールなしで行くよー！」（小嶋）とぶっちゃけながら突然スタート。西野、加藤、向井地の3人がサプライズでケーキを運び、会場全体で記念撮影を行った。

そして、峯岸が「何が起こるかわかんないけど、この3人でまた皆さんと会えると良いと思います」と言葉にすると、観客からは喜びの声が。最後は小嶋が「10年前の11月26日、私たちはこの曲から始まりました。聴いて下さい」とデビューシングル『Relax!』へ。曲中に「小嶋陽菜が結婚発表？」「高橋みなみが政界進出？」「峯岸みなみが卒業発表？」「ノースリーブスが存続？」「ノースリーブスが解散？」などと言葉が並ぶルーレットがスクリーン上に回り、”存続”でストップすると、3人も観客も安堵の表情を見せた。

いまや現役アイドルは峯岸のみとなったが、3人の歌声の絶妙なバランス、抜群の表現力、ゆる～い唯一無二の雰囲気は10年経っても変わらず。タイムスリップしたかのような2時間半に観客は酔いしれていた。

なお、ラストに客席に舞い落ちたハート型のカードに書かれていた3人のメッセージは「ノースリーブス存続決定　やったー（みいちゃん）」「ディナーショーで会おうね！nyan」「To be continued！たかみな　Thank you」。ノースリーブスは永久に不滅なのかもしれない。

ノースリーブスが復活

2008年にAKB48初の派生グループとして11月26日にデビューをした『ノースリーブス』は、当時AKB48の中心メンバーであった高橋、小嶋、そして現役メンバーである峯岸の3人で結成された派生ユニット。

デビュー翌年の2009年10月からは、ニッポン放送で初のレギュラー番組『ノースリーブスの週刊ノースリー部』がスタートし、2016年12月までのおよそ7年間に渡り3人がパーソナリティを担当。

近年は新曲のリリースがなく、唯一の活動の場だったラジオ番組も2016年に終了し、目立った活動もなかったため事実上解散となりかけていたが、昨年4月に行なわれた小嶋の卒業コンサートで復活。

今回、単独ライブ開催にあたり、1stアルバム「ノースリーブス」（2009年）のジャケット写真を再現したメインヴィジュアルも解禁。「解散はしない！」と明言していたメンバーも、多少ダンスに不安を抱えつつも10周年ライブイベントを心待ちにしていた。（modelpress編集部）

「ノースリーブス 10th ANNIVERSARY～丸ごと no3b！！～」開催概要

日時：2018年11月26日（月）
会場：EX THEATER ROPPONGI
開場：18時／開演：19時

セットリスト

オープニングアクト（西野未姫）
1．純愛のクレッシェンド
2．キスの流星
3．キリギリス人
4．ペディキュアday

5．愛しさのアクセル（高橋）

6．嘘でしょ？～七里ガ浜の七不思議～（小嶋）
7．私は私（峯岸）
8．タネ
9．ガールズトーク
10．君しか
ノースリーブス☆クイズ
MC（向井地美音＆加藤玲奈）
11．AKB48メドレー
ハート型ウイルス～ハート・エレキ～唇にBe My Baby～大声ダイヤモンド

12．青春の木漏れ日
アンコール
13．Answer
14．唇触れず…
15．Relax!