＜母と娘の歪な関係＞【前編】毒親じゃない、悪い人じゃない。でも実の母親との相性が悪くてつらい

みなさん、両親との関係はうまくいっていますか？「自分の親だからなんの気兼ねもなく仲良くしている」というママもいれば、そうでないママも。ママスタコミュニティに、あるママから投稿がありました。
『悪い人じゃない。毒親じゃない。いつも気を遣ってくれる。でも幼少期から合わないと思いながら、ここまで来た気がする。何かを言えば否定的。全力で応援してもらった記憶はない気がする。なんて言っていいのか分からないけど、母と合わないってつらいね。そして自己嫌悪』
「子どもの頃からなんとなく合わない」と思っていた親との関係が、大人になるにつれてよりはっきりしてきたことに気づいた投稿者さん。とはいえ育ててもらった恩もあるため、親のことを嫌っている自分がおかしいのかと自己嫌悪になってしまったようです。投稿者さんのこのお悩みについて、ママたちはどのように感じたのでしょうか？

「うちも同じ！」母親と合わないと感じているママたちの声

「毒親ではないけれど、母親が苦手」というママは、ほかにもいるようです。ママたちは自分の母親に対して、どんなところが合わないと思っているのでしょうか？
『私もだよ。まわりの友達は親と仲良しで、孫もすごくかわいがってくれたりで、うちとは大違い。毒親でもないし、感謝もしてるけど、子どもの頃は否定ばかりで愛情なんて感じたことなかった。「こういうこと言われて傷ついたよー」って冗談ぽく言ったら、「自分の子どもの頃はー」って話をされる』
『わかる、私も同じだ。共感してもらったことってあったかな。頑張ったねってほめてもらえたことあったかな。相談してもまず否定から入る母に、心から助けてと言えない。傷つくことが怖く、深い相談ができない』
投稿者さんのコメントに共感するかのように、ママたちからも「すぐ否定される」「愛情を感じない」「ほめてもらった記憶がない」というコメントが寄せられました。もしかしたらお母さんたちには、「子どもを甘やかしてはいけない」「厳しくしつけなければいけない」という親としての思いがあったのかもしれません。しかし子どもからしたら、「何をやっても否定される」と委縮してしまうことも。「母親と話すと傷つく」と話すママたちの気持ちも理解できますね。

親子でも性格の合う・合わないがある

「親子だったら気が合うもの」と思いたいところですが、実際のところは親子でも相性の良し悪しはあるようです。
『親子でも相性はあると思うよ。私も母親と合わないし、小さいときに「あんたとは合わない」と言われた』
『私は自分の母親とは気が合うし仲良し。でも自分の娘とは本当に合わない。娘とは相性が悪いんだなって思ってるよ』
「母親と合わない」と感じるママがいる一方で、「娘と合わない」ということもあるようです。親子といえど性格はそれぞれ違います。合う・合わないは、母娘どちらの立場でも感じる問題なのかもしれません……。

母親の言葉に傷つく前に……

母娘の関係が複雑なのは、もしかしたら「同性」ということも関係しているかもしれないと憶測するママもいました。
『娘も母親に一線超えたことを言う気がする。「息子なら言わないよ」ってことでも、娘は言うよね。母親も娘には言うけど』
同性だと、目がいきやすいところや気になるポイントが似ているのかもしれませんね。女性であれば、たとえば髪型やメイク、ファッションなどでしょうか。母親が娘のファッションに「はしたない」と否定的だったり、娘は娘で母親の容姿に対して「おばさんくさい」「太りすぎじゃない？」など、思ったことをストレートに口に出してしまうことも。

親子だからこそ遠慮がない物言いになってしまうのか、ちょっとした「合わない」をきっかけにお互いに嫌な気持ちになってしまうものなのかもしれません。そんなときは「相手と同じ土俵に立たない」ことを意識してみてはいかがでしょうか。言われたことを心に留めて気にしてしまうと、モヤモヤ、イライラしてしまいます。逆に受け流す力をつけることで、気にならなくなることも。合わない相手と話すときは事前に「こう言れたらこう切り返す！」とシミュレーションをしておくと、いざというときにすぐに切り返せるようになりそうですね。

後編へ続く。

文・間野由利子　編集・荻野実紀子　イラスト・Ponko