出産したら聖母みたいになると思ってた【ママになって変わったことインタビュー】福田萌さん
2016.03.28 18:00
ママとは思えない、あどけない笑顔が印象的な福田萌さん。ところが、子供の話を始めた途端、芯の通った母の表情になり、強く頼もしい雰囲気になりました。産後に抱えていた不安や孤独感を克服し、自分にあったマイペースな子育てを楽しめているという福田さんに、お話を伺いました。
出産したら“聖母マリア”みたいになるものと思っていた…
妊娠中は、産後のキラキラした生活を想像しては楽しく過ごす毎日でした。なんとなく、「出産したら、“母親スイッチ”が入って、聖母マリアみたいな“ザ・母”になるんだろうな」って、思っていたんです。でも、そんなスイッチはなく、出産した後も、産前と変わらない自分がいました。だから、気持ちにも余裕がなく、赤ちゃんとどう接したらいいのか、頭が真っ白になりました。自分が母親になったこともすぐには実感がわかなくて。でも世の中のママたちは、こんな風にならずに立派にママしているし、「私が悪いの?」「私が変なの?」って自分を責めてしまうこともありました。産後の不安や孤独感…まわりに頼れずネットで傷つき、負のスパイラルに
今思うと、完全に“産後クライシス”でした。育児書とか、子育てに関する本に書いてあるのは、子供の事ばかり。ママの心理や状態については、知る術があまりなかったんです。当時は、まわりにママ友と呼べる人もいなくて、ダンナさんは仕事が忙しいし、実家は岩手で遠いし、本当に孤独を感じていました。子供が生まれて幸せいっぱいのはずなのに、ダンナさんが「行ってきます」と仕事に出かける時の玄関のドアが閉まった瞬間、一気に押し寄せる不安や孤独感に押しつぶされそうでした。どうしたらいいのか、ネットで色々調べると、もっと不安感を煽ることばかり目に入ってしまうし、授乳に追われて睡眠不足が続いているせいで疲労困憊。ポジティブに変換できるはずもなく、負のスパイラルに陥っていました。私がイライラしたり、急に泣き出したりしているのを見て、ダンナさんは最初、「出産して、本当の性格が出たんだ」と思っていたらしいです(笑)。少しして、産後のホルモンバランスのせいだってわかったみたいですけど。
仕事で社会と触れ合えてだんだんと心のバランスを回復
産後2~3カ月で少しずつ仕事を再開し始めました。子育てとの両立で、もちろん体力的には大変だったんですが、精神的には「守るべきものがある」というのがあって、満たされている感じで、辛くはありませんでした。むしろ、仕事のおかげで社会との交流がもてて、「私でも人の役に立てている」というのを感じられたので、とてもありがたい気持ちでいっぱいに。ひとつひとつの仕事に対して大事に向き合うようになり、仕事が好きなんだということを改めて実感しました。ダンナさんのフォローもあり、産後すぐの不安や孤独からは徐々に解放されていきました。だから、産後仕事を辞めようか続けようか迷っている友達には、「もちろん大変な面もあるけど、続けたほうがいいよ」とアドバイスしています。私は、続けていてよかったって、心から思っています。
育児に教科書はない!「よき妻・よき母」になろうと無理するのはやめた!
「育児はこうあるべき」みたいな本も情報も溢れていて、ついつい教科書通りにしなくちゃって思いがちでした。でも、そうしようとすればするほど窮屈になって、教科書通りにできないと自分を責めてしまう…。結婚してすぐの頃も「いい妻でありたい」と、家事も頑張っていたけど、育児となるとそうは行きません。娘は世界でひとりだし、娘の取扱説明書なんてないから、教科書もルールブックもひとつの目安にしかならないんですよね。義理の母も「子供が小さいうちは、大変なんだからテキトーでいいのよ」って言ってくれたのもあって、育児に関してルールは決めないことにしました。子供のご飯でいうと、「毎食彩りも栄養バランスも良く」なんてムリ。子供が3食おいしく食べられればいいやって考えるようにしています。野菜もいっぱい摂れるから、ミネストローネとかポトフみたいなスープ系はよく作ります!いろいろ応用が効くし、娘も喜んで食べてくれます。あとは炊き込みご飯。これもいろいろな具材を入れれば簡単なのに栄養満点ですし(笑)。もともと、まじめに考えてしまう性格で、何事もきちんとしたいと肩に力が入ってしまうタイプでしたが、ママになったことで、いい意味で「肩の力を抜いてもいいんだ」と思えて、気持ちに余裕が生まれました。
毎晩の絵本タイムが大切な触れ合いの時間
唯一、ルールというか、大切にしているのが絵本の読み聞かせです。私の母も忙しかったけど、毎晩寝る前に必ず絵本を読み聞かせてくれて、その親子の時間がとても幸せだったんです。母の優しい声と触れている体温に、母の愛情を感じていたんだと思います。今では我が家に100冊くらい絵本があるので、毎晩、読んでほしい本を娘に選んでもらって読み聞かせをします。子供の寝顔って、本当に可愛いですよね。どんなに疲れていても、寝顔を見ると癒やされます。私にとってとても大事な時間、娘もそう感じていてくれたらうれしいです。ママになってから「パンツ」という選択肢が増えておしゃれが楽しく
子供が生まれる前は、デザインの凝った服とか、割と高い服も着ていました。ボトムスは、いつもスカートでしたね。でも子供が生まれてからは、動きやすさを重視。パンツデビューしました。毛足の長いニットなんてもってのほか、綿100%など、汚れるの覚悟で洗濯しやすい服を買うようになりました。買いに行く時間もないから、ネットショッピングもするようになったし、ファストファッションの常連になりました。パンツもファストファッションも、子供が生まれる前はあまり興味がなかったので、逆に言うと、ママになってからファッションの幅が広がって、おしゃれが楽しくなりました。あとは、ヘアスタイル。私の髪って、美容師さんにも「乾かしにくい髪質」と評判で(笑)、長いとブローに時間がかかって仕方がないので、ママになってから時短のためにバッサリとボブにしました。今ではこっちのほうが自分らしい気がします。
ひとりの時間の使い方が上手になった
今、娘は週の半分くらい保育園に預けています。その間に仕事をしたり、自分ひとりの時間を過ごしています。月に1回は仕事の合間にネイルサロンに行ったり、仕事のために勉強したり、時間をムダ遣いすることがなくなって、時間の使い方がうまくなった気がします。お酒が好きで、結婚前はよく飲みに行ったりしていましたが、今は、子供が寝てから家でダンナさんと話しながら飲んだりします。産後クライシスを乗り越えたからこそ、変に気を遣うこともなくなって、ますます夫婦らしく、絆も深くなった気がしますね。もともと会話の多い夫婦なのですが、子供が生まれてからもそれは変わらず。毎晩できるだけ今日の出来事とか話す時間をもつようにしています。やっぱり、子育てはダンナさんはじめ、まわりの協力があってこそだなと思う日々です。(modelpress編集部)
福田萌さんプロフィール
1985年生まれ。タレント。大学在学中から芸能活動を始め、バラエティ番組やドラマなどで活躍。2012年、オリエンタルラジオの中田敦彦さんと結婚。現在は2歳の女の子のママ。[PR]提供元:株式会社セブン&アイ出版関連記事
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