橋本環奈主演ドラマ「天久鷹央の推理カルテ」

知念実希人が手掛ける本格医療ミステリー小説「天久鷹央の推理カルテ」が実写化。超越した頭脳＆医師としての圧倒的な知識と洞察力を持つ診断医・天久鷹央（橋本）が、内科医・小鳥遊優（三浦翔平）とバディを組み、謎多き病状や殺人事件、超常現象までを鮮やかに解決していく。

ドラマ版の鷹央を橋本が、アニメ版の鷹央を佐倉が務め、ドラマ第1話には佐倉がゲスト出演する。

橋本環奈、佐倉綾音の天久鷹央に涙

― 橋本さんは初の医師役で、脅威の知能や診断能力を駆使して謎を解き明かしていく役どころですが、手応えはいかがですか？

橋本： まだまだ手探りで、自分としては手応えを掴めていない感覚です。セリフも専門用語が多くて難しく、スラスラと話すのが思っていた以上に大変で…。鷹央というキャラクターはとても個性が強いので、あまりに多くの要素を詰め込みすぎると、現実感が薄れてしまうのではと悩むこともあります。ただ、突飛な天才的行動や独特な感性をどう自然に見せるかを毎回模索しながら演じています。

― アニメはご覧になりましたか？

橋本： はい、拝見しています！実は、もともと原作が大好きだったので、お話をいただいたタイミングでちょうどアニメが放送されていて、毎週とても楽しみにしていました。今日もメイク中に最新話を観ていたんです（笑）。（三浦）翔平さんとも「このシーンすごかったね」と話したりしていて、佐倉さんが演じられている鷹央が本当に魅力的なんです。

特に小児科病棟のお話では、鷹央が落ち込んで感情を表に出す場面があって、思わず一緒に泣いてしまいました。鷹央って、人とのコミュニケーションがあまり得意じゃないけど、そこにとても人間らしさを感じるというか…。佐倉さんの声の表現によって、その魅力がさらに引き立っていて、視聴者として深く引き込まれました。

実写版ではまた違った視点から鷹央というキャラクターをお届けできたらと思っています。

― 佐倉さんは、自身が演じたキャラクターが実写として現れることになりましたが、実際にご覧になっていかがですか？

佐倉：キービジュアルが発表されたときにアニメチームで見て話題になっていたのですが、アニメや原作の（いとう）のいぢ先生のイラストを実写でAI生成したのではないかと思うくらいに理想的な3次元が展開されていて驚きました。お名前が発表された時点で「お、これはきっと完璧なのでは」と思っていたのですが、その期待をさらに超えてくるような鷹央像が写真に写っていました。（橋本さんのことを）すごく見てしまう一方、恥ずかしくてじっと見ることはできないという、相反する気持ちがせめぎ合っています（笑）。

橋本： 鷹央と一緒で、ちょっと目を合わせきれてない感じありますよね（笑）。

― 取材前に初めましてのご挨拶もされていましたが？

佐倉：「天久鷹央役の佐倉綾音です」と言おうとしたら、橋本さんも天久鷹央なので「同じく…」みたいな（笑）。

橋本：（笑）

橋本環奈＆佐倉綾音、浜辺美波が仲介役に

― 佐倉さんは、実写作品に出演されるのは「王様戦隊キングオージャー」（テレビ朝日系／2023～2024）以来ですが、今回のドラマの話を聞いたときの感想と、これからの撮影に向けてのお気持ちをお聞かせください。

佐倉：声優ですし恥ずかしいので、普段は顔出しの仕事を受けることがあまりないのですが、今回の企画に関しては「恥ずかしいな」「緊張するな」を通り越して、すごくワクワクするコラボレーションだと思いました。私も橋本さんと同じく10年前から原作がすごく好きで、そこからアニメに携わらせていただき、今回の企画に至るので、もし自分にできることがあるのであればお受けしたいと思いました。あと、橋本さんのお話をいろいろな方から聞いていたので、せっかくだからお会いしてみたいと思いました（笑）。共通のお友達がいて。浜辺美波ちゃんなんですけど。

― 橋本さんは佐倉さんの出演を知ってどんな気持ちでしたか？

橋本： 佐倉さんが出演されると聞いて、すぐにみーちゃん（浜辺）にLINEしました。「佐倉さんが出てくださるんだけど！」って（笑）。佐倉さんの声のお芝居にすごく惹かれていたので、ご一緒できるのが純粋に嬉しかったですし、少し緊張もしていました。でもみーちゃんから「絶対大丈夫、面白い人だから！」って背中を押してもらって、今こうしてお話できているのが本当にありがたいなと思います。

★後編では、2人の驚きの繋がりが明らかに――。

（modelpress編集部）

橋本環奈（はしもと・かんな）プロフィール

1999年2月3日生まれ、福岡県出身。2011年、是枝裕和監督・脚本映画「奇跡」で映画デビュー。2016年公開の「セーラー服と機関銃 -卒業-」では初主演を務め、同作にて第40回日本アカデミー賞「新人俳優賞」受賞。近年はドラマ「王様に捧ぐ薬指」（TBS系／2023）、「トクメイ！警視庁特別会計係」（カンテレ・フジテレビ系／2023）、連続テレビ小説「おむすび」（NHK／2024）、映画「キングダム 」シリーズ、「春に散る」（2023）、「禁じれらた遊び」（2023）、「赤ずきん、旅の途中で死体と出会う」（Netflix／2023）などに出演している。また、2022年東京・帝国劇場でスタートし、2024年イギリス・ロンドンでの公演も成功させた舞台「千と千尋の神隠し」では初演から主人公・千尋を演じており、2025年7月～8月には上海での公演も決定している。

佐倉綾音（さくら・あやね）プロフィール

1月29日生まれ、東京都出身。声優デビュー後、数々の作品に出演し、2018年には、第12回声優アワード助演女優賞・パーソナリティ賞を受賞。近年は「僕のヒーローアカデミア」麗日お茶子役、「進撃の巨人」ガビ・ブラウン役、「新幹線変形ロボ シンカリオン」速杉ハヤト役、「ご注文はうさぎですか？」ココア役、「五等分の花嫁」中野四葉役、「SPY×FAMILY」フィオナ・フロスト役、「ダンダダン」アイラ＜白鳥愛羅＞役、「わたしの幸せな結婚」斎森香耶役など、多くの話題作で活躍している。

ドラマ「天久鷹央の推理カルテ」第1話

天医会総合病院の統括診断部に、元外科医の内科医・小鳥遊優（三浦翔平）が派遣されてきた。各科で「診断困難」と判断された患者が集められる統括診断部の部長を務めるのは、同院の院長・天久大鷲（柳葉敏郎）の姪で、副院長でもある天久鷹央（橋本環奈）だ。唯一無二の個性をもつ鷹央の言動は、姉である事務長・天久真鶴（佐々木希）を除いて誰も制御できず、研修医の鴻ノ池舞（畑芽育）も「天久鷹央劇場」と評するほど。この日も小鳥遊のことを初対面にもかかわらず「小鳥」呼ばわりし、無邪気にぞんざいな態度を取る鷹央に、小鳥遊はあ然とするが、同時にその能力に舌を巻くことになる。何を隠そう鷹央は、驚異の診断能力を誇る天才ドクターだった。

まもなく、トラック運転手・香川昌平（塚地武雅）が交通事故を起こし、救急搬送されてくる。ドーナツを食べた直後に手が震え、意識を失ったという香川。彼が口にしたのは、このところ農薬混入事件や、消費者の集団嘔吐事件が相次ぐ会社のドーナツだった。しかし、いくら検査しても体に異常は見当たらないどころか、事故車内で回収したドーナツからも毒物は検出されない。この難攻不落の病状の原因究明に、鷹央と小鳥遊が挑むが…？