月島琉衣＆黒川想矢「からかい上手の高木さん」

原作は月刊漫画雑誌「ゲッサン」（小学館）で連載されていた「からかい上手の高木さん」（作：山本崇一朗）。現在、コミックス全20巻がで発売されており、シリーズ累計発行部数は1200万部を突破。テレビアニメや劇場版アニメも人気の、“照れたら負けのからかい青春ラブコメディ”。

本作は、とある中学校、隣同士に座る「からかい上手の高木さん」と「からかわれっぱなしの西片」2人の日常のやり取りを描く。西片をいつもからかって楽しんでいる高木さん役をファッション誌「Seventeen」の専属モデルとして活躍する月島、高木さんにいつもからかわれてしまう西片役を第76回カンヌ国際映画祭で脚本賞に輝いた是枝裕和監督の「怪物」で物語の鍵を握る少年を演じた黒川という10代のフレッシュなキャストが演じる。

月島琉衣＆黒川想矢、初対面から仲深めるまで

― お二人が初めてお会いしたのはいつ頃ですか？

月島：（オーディションで会っていますが）ちゃんと会えたのは本読みのときでした。最初はお互い緊張していて多分一言も話せなかったのですが、撮影を重ねていくうちに、本読みや練習も一緒にして最後はすごく仲良くなれました。

― 月島さんはご自身のことを「お喋り」だとお話されていましたが、撮影裏では2人でどんなお話をされましたか？

月島：結構喋っていました。

黒川：（月島の発言にツボりながら）結構喋っていました（笑）。

月島：結構喋ってたよね？

（黒川がそっと頷き一同笑い起こる）

月島：黒川くんのこれまでの活動の経験を聞かせてもらえたことが、自分にとっても勉強になってすごく良かったです。笑えるような浅いお話から、役のことに対しての深いお話までたくさんお話できて楽しかったです。

― お互いから見たそれぞれの魅力を教えてください。

月島：私はまだお芝居の経験があまりない中で黒川くんと出会って本当に支えてもらいました。高木さんと西片として演じているときのテンポ感がすごく心地良くて、やりやすかったです。あと、休憩時間や撮影合間に本読みの練習を一緒にしながら、お互い1シーン1シーン大切にやってきました。黒川くん含めて関わってくれた皆さんと「からかい上手の高木さん」を作り上げられた気がします。

黒川：月島さんは…すみません、現場ではずっと「高木さん」と呼んでいたのですが（笑）、すごく明るくていろいろな方とお話していて現場を明るくしてくれるような存在です。でも実はとても真面目で、役に対してもすごく考えて向き合っている方だと思いました。

― 撮影期間で印象に残っているエピソードはありますか？

黒川：宿泊ホテルにある銅像に「ヘレンさん」と名前をつけていました。あと、学校の理科室に置いてある骸骨にも「キューカンバーくん」みたいな名前をつけていました（笑）。

月島：つけてた！不思議な銅像だったので、思い出としてつけときました（笑）。

月島琉衣＆黒川想矢はリアル“高木さん・西片”のような関係性

― 恋愛視点で、もし実際に自分の前に高木さん・西片くんのような人がいたらいかがですか？

月島：西片は、からかわれて授業中でも大きな声を出して反応するようなオーバーリアクションがすごく面白いし可愛い人だなと思うかと。

黒川：まだそういうのは分からないです…（笑）。

スタッフ：からかわれる立場ですしね（笑）。

― 実際のお二人も“からかう・からかわれる”ような関係性なのですか？

月島：（黒川と顔を見合わせて笑いながら）撮影の合間にちょくちょくありました。私がちょっとしたいたずらみたいなことをしてよく笑い合っていました。

黒川：落書されたり消しゴム隠されたり…（笑）。

月島：後ろから「ワー」と驚かせたりもしていました（笑）。

― 「からかい上手の高木さん」にちなみ、自分の“〇〇上手”な一面や他の人には負けないと思う強みを教えてください。

月島：笑顔でいるようには心がけています。辛いことがあっても、すぐ笑顔で前向きになれますし、1日1日が楽しくて幸せなので自然と笑顔になっています。学校でも「ずっと笑って喋ってるね」と言われることがあると嬉しいです。

黒川：僕は“ミシン上手の黒川くん”で（笑）。今ミシンにすごくハマっていて、パソコンバッグなどを作りました。今度は服作りにも挑戦したいと思っています。

月島琉衣＆黒川想矢の“夢を叶える秘訣”

― オーディションでドラマ主演という一つの夢を掴み取ったお二人が考える「夢を叶える秘訣」を教えてください。まずは月島さんからお願いします。

月島：私はとにかく自分を信じて頑張っています。例えばオーディションやテストでも「私ならできる！」と思うと自信を持って立ち向かうことができますし、そのお陰で毎回悔いなく楽しく終えることができるんです。あと、言霊があると信じているので、最近は声に出して実際にやりたいことや願いを言うようにしています。

― 憧れの方やなりたい“理想像”は？

月島：憧れの方は、北川景子さんです。私も誰かに影響力を与えられる国民的女優さんになりたいです。

― 黒川さんの「夢を叶える秘訣」を教えてください。

黒川：僕は今いろいろなお仕事をさせてもらえてすごく嬉しいのですが、まだ「これに向かって頑張っています」と言えるような大きな夢がなくて、勉強や、他にやってみたいこともたくさんあります。きっと今目の前にあることを一生懸命やって、たくさん扉を開けたその先に夢があって、その夢を叶えられるんじゃないかと思っているので、今は頑張ってひたすらドアを開け続けています。

― これから挑戦したいことはありますか？

黒川：役者としては、ヤンキー役に挑戦してみたいです。あとは宇宙が好きで、宇宙エレベーターがすごく気になっているので、そういうのも学べたらいいなと思っています。

― 最後に、ドラマ「からかい上手の高木さん」の見どころや注目してほしいポイントを教えてください。

月島：今泉監督がいろいろ細かくアドバイスをくださったりして、リハーサルも「とりあえずやってみて」という風に、私たちの自然な演技を見守っていただけたことがすごく嬉しかったです。小豆島の綺麗な自然と一緒に自由な演技ができて、自分なりに表現できたと思います。あと、最後に電話のシーンがあったのですが、台本を見たら11ページぐらいあって、ワンカットで撮影してくれたのですが、自分としても感情を保ちやすかったですし、私にとって大きな経験の一つだったので、そこもぜひ観てほしいです。そして、小豆島でいろいろなところに行ったので、ぜひ景色や場所なども楽しんで観ていただきたいですし、中学生ならではの可愛らしさや日常感溢れる素敵な雰囲気も感じてもらえたら嬉しいです。

黒川：2人の掛け合いやテンポ感をぜひ観てほしいです。そして小豆島の雰囲気も感じていただきたいですが、まずは楽しんで笑って観てくれたらすごく嬉しいです。

― ありがとうございました。ドラマも楽しみにしています！

こぼれ話2

撮影はすでに終えており、久しぶりの再会となった月島と黒川。また同ドラマの取材は今回が初ということもあり、最初は少し緊張気味だったが、少しずつリラックスした様子で楽しく話していた。2人の初々しさと可愛らしいやりとりに一同癒され、終始和やかなインタビューとなった。（modelpress編集部）

月島琉衣（つきしま・るい）プロフィール

2008年3月1日生まれ、神奈川県出身。2022年「ミスセブンティーン2022」を受賞、雑誌「Seventeen」（集英社）専属モデルに。同年自動車などを製造する重工業の会社のCMショートフィルム「Your story with」に出演後、立て続けにテレビドラマ出演。テレビ朝日系オシドラサタデー「恋する警護24時」では、白石麻衣演じる岸村里夏の幼少時代を演じたことでも注目を集めた。

黒川想矢（くろかわ・そうや）プロフィール

2009年12月5日生まれ、埼玉県出身。5歳から芸能活動をスタート。2018年、日本テレビ・シンドラ「トーキョーエイリアンブラザーズ」で俳優デビュー。2023年、「怪物」で映画初主演を務めると「第66回ブルーリボン賞」「第47回日本アカデミー賞」と名だたる映画賞の新人賞を受賞し、一躍脚光を浴びた。

「からかい上手の高木さん」第1話あらすじ

とある島の中学校、隣の席の女の子・高木さん（月島琉衣）に、何かとからかわれる男の子・西片（黒川想矢）。今日こそは高木さんをからかい返してやると奮闘するも、高木さんはいつも西片の上をいくからかい上手だった。

ある日、高木さんをからかい返そうと筆箱をびっくり箱に改造する西片だが、高木さんに見透かされ、逆にからかわれてしまうのだった。次こそはと悔しがる西片に消しゴムを貸して欲しいとお願いする高木さん。すると、高木さんは“消しゴムに好きな人の名前を書いて使い切ると両想いになれる”という、小学生の頃に流行ったおまじないの話を持ち出す。

子どもっぽいと相手にしない西片だったが、消しゴムと西片を交互に見てニヤニヤする高木さんの反応に焦り「返してほしい」と懇願する。ようやく消しゴムを取り返し、確認する西片だったが…。