「花嫁未満エスケープ」中川大輔、賛否両論の“クズ役”への想い 主演・岡崎紗絵に救われた経験明かす<インタビュー前編>
2022.06.16 18:00
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モデルや俳優として活躍の場を広げている中川大輔(なかがわ・だいすけ/24)。現在放送中のテレビ東京系木ドラ24「花嫁未満エスケープ」(毎週木曜深夜0時30分~)では、岡崎紗絵演じる主人公・ゆうと7年付き合っていた尚紀役を熱演。インタビュー前編では、モデルやこれまでの作品で見せてきた爽やかな雰囲気から一転、癖のある役に挑んだ心境や「ほぼそのまま」という尚紀役への思いに迫った。
岡崎紗絵主演「花嫁未満エスケープ」
原作は、総合電子書籍ストア「ブックライブ」のオリジナルコミックで、小川まるにによる同名作。“結婚適齢期”を迎えたアラサー主人公・柏崎ゆうのリアルすぎるトライアングル・ラブストーリー。中川大輔、“クズ”役・尚紀への想い明かす
― まず「花嫁未満エスケープ」の出演が決まった時の心境を教えて下さい。中川:事務所の会議室に呼ばれてドキドキしながら待っていたところにマネージャーさんが入ってきて、作品の話を聞きました。純粋に嬉しかったです。重要な役どころということもあり、新しいお仕事に向けてすごく気合いが入りました。
― 尚紀を演じて共感した部分と「自分とは違うな」と感じた部分はどこですか?
中川:共感した部分は甘えることに抵抗がないことです。仲の良い姉がいるので、女性と距離を縮める感覚や甘えるところは似ていると思いました。
自分とは違う部分は…さすがに尚紀みたいに彼女の誕生日は忘れないと思います(笑)。洗濯や掃除などの家事は好きで苦痛ではないので自分でもやりますよ!それぐらいかな…。台本をもらって読んだ時に「ほぼ素でいけるのでは?」と思ったぐらいすごく自分に似ている役でした。
― 自分と似ている役を演じることに演じやすさや演じにくさはありますか?
中川:演じやすいです。台本を読んでいても「セリフが自然に言える」という感覚があります。「これ俺も言ったことあるな」みたいなセリフがあったりして。今まで演じた中で1番自分に近いのではと思っています。
― これまでの中川さんのモデル活動やほかの映像作品などを拝見していると爽やかな印象があります。今作では真逆なイメージの役だと思いますが、演じることに抵抗はなかったですか?
中川:僕は、尚紀がクズだと思って演じてはいなくて。「可愛いやつだな」と思って演じていたので全く抵抗はなかったです。ただ初回の放送後、SNSでは「ひどいやつだ」という反応が多かったですね(笑)。
― 放送が進むにつれて、Twitter上などで「可愛い」という声が増えてきたように感じます。
中川:少しずつ増えていますよね。1話の時点の感想はほとんどの方が否定的な反応でしたが、2~3話で尚紀の良いところなどが少しずつ見えてきているので「尚紀の株が上がっているのかな?」と安心しました。
― 役作りで意識していたことはありますか?
中川:尚紀に関しては、本当に作っていなくてありのままに近いのですが、撮影のない日でも監督とよくお話をさせていただきました。尚紀の人生について、物語の展開を担う役の演じ方について教えていただいて、その部分は頑張ったところであり、意識したところです。
加えて、視聴者の方にお芝居を通して役の心情を伝えることを強く意識していました。これまでは、お芝居をする時に自分のことだけを考えがちだったのですが、尚紀という役を通して相手のことを考えて言葉を発するという考え方に変わっていきました。尚紀はゆうちゃんのことを考えて生きていかないといけない、僕自身は岡崎さんや共演する方のことを考えてお芝居をしないといけないという状況が、尚紀と僕自身の中ですごくリンクしていると感じていて。役と一緒に成長していくことができて、それを表現できたのではないかと思っています。
― 具体的に監督とはどのようなお話をして、アドバイスをもらったのでしょうか?
中川:すごく率直に意見を言って下さる監督だったので、たくさん教えていただきました。岡崎さんや浅香航大さんと比べるとキャリアが浅いから「頑張らないと2人に追いつけないよ」とおっしゃっていただいたので、2人からもエネルギーをもらっていました。
尚紀の背景についての話では「色々なひどい行動はするけどゆうちゃんに対しての愛情は誰よりも強くないと、この役は魅力的にならないよ」というお話をしていただいたので、ゆうちゃんへの愛情を大事に演じないといけないなと思いました。尚紀は、最終話に向かってどんどん成長していく役なので絶対に見届けて欲しいです。
中川大輔、岡崎紗絵&浅香航大の印象は?
― 共演されている岡崎さんや浅香さんの第一印象と実際に共演して印象が変わった部分はありますか?中川:岡崎さんは第一印象から変わらないです。最初から「頼れるお姉さん」という感じで最後まで変わらなかったです。岡崎さんが明るく現場にいてくださったおかげで作品全体が最後まで明るかったなと思います。お芝居に対してはすごく真正面から向き合ってくれました。僕が感情的なシーンで悩んでいた時にお芝居で導いてくださって、そういう些細なことがその後のお芝居に良い影響を与えてくれたので、頼りにしていました。岡崎さんのお芝居に対する熱量が素晴らしくて、対面しているとこちらまで感情が揺さぶられる方です。
浅香さんは最初からクールな方でした。終始、落ち着いた雰囲気を醸し出していたので、そのおかげで安心して現場で向き合えました。お酒がお好きということなので、落ち着いたら一緒にご飯に行きたいです!
中川大輔が考える理想の相手・結婚観
― ドラマ本編では、登場人物のすれ違いが度々起こってしまいますが、同じ状況に中川さん自身が立たされたらどのような行動をしますか?中川:4話で尚紀がゆうちゃんにキスをしようとして拒まれるシーンがあるのですが、あんな状況になったら「もう無理なんじゃないか」と思ってしまいます(笑)。それでももう1度やり直したい気持ちがあるんだったら、相手としっかり向き合って目を見て話し合うことが1番大事なんじゃないかなと。辛いと思いますが、お互いの気持ちを全部話し合えたら良い方向に進むかもしれないですから。僕は向き合って、関係が修復すればそれで良いですし、無理ならきっぱりと引くと思います。本当に小さいことの積み重ねですれ違いが起こってしまうと思うので、そうなる前に話し合って修復したいです。
― では、中川さんの考える理想の相手や結婚について教えて下さい。
中川:自分の中に好きなものが明確にある人が好きです。好きなものを持っている部分を尊敬できますし、人間味があるなと思います。好きなものがあることで、相手だけに依存しすぎず自立し合えるとも思うのでそういう関係が良いです。
― 相手とご自身で好きなものや趣味が違っていても?
中川:全く違う方が面白いなと思います。完全にわかり合えない分ずっと一緒に居られるんじゃないかなと感じます。
― では、改めて作品の見どころを教えて下さい。
中川:観ていて本当にリアルで辛いぐらい刺さりすぎるというのがこのドラマの魅力だと思っています。視聴者の方の反応を見ていても「わかりすぎて辛い」とか「今の私の状況と被りすぎている」という感想を目にして、そんな心が揺さぶられるドラマに参加させていただけたのはありがたいことだなと実感しています。楽しいや幸せだけではない、恋愛をしていて直面する問題に悩みながらどうにか乗り越えようとしていく3人に注目していただけたらすごく面白いんじゃないかなと思います。最後はそれぞれの道で、辛さを乗り越えて成長しているので最後まで観ていただけたら嬉しいです。
― 今後の放送も楽しみにしています。
★インタビュー後編では、これまでの芸能生活を振り返りターニングポイントや「夢を叶える秘訣」について語っている。(modelpress編集部)
中川大輔(なかがわ・だいすけ)プロフィール
1998年1月5日生まれ、東京都出身。2016年に開催された雑誌「MEN'S NON-NO」のオーディションでグランプリを受賞し、芸能界入り。同雑誌専属モデルに加えて、俳優として活動。ドラマ「俺のスカート、どこ行った?」(日本テレビ系/2019年)でドラマ初出演を果たし、「仮面ライダーゼロワン」(テレビ朝日系/2019年)への出演で話題に。その後、ドラマ「極主夫道」(日本テレビ系/2020年)、「ボイスⅡ 110緊急指令室」(日本テレビ系/2021年)などにレギュラー出演するなど幅広く活躍している。
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