<山本彩インタビュー>卒業2日前に振り返ったNMB48の8年間…成長と悔しさと高橋みなみの言葉 今だから思う「アイドルに必要なこと」とは
2018.11.04 12:00
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本日11月4日、山本彩(25)がNMB48を卒業する。2010年のグループ発足以来、キャプテンとして、センターとしてNMB48を牽引し、その歌唱力とダンススキルでAKB48グループの中でも中心メンバーとして活躍。2016年にはアルバム「Rainbow」でソロデビューと、この8年間アイドルとして大きな花を咲かせてきた。
モデルプレスでは、卒業を2日後に控えたタイミングで山本にインタビューを実施。旅立ちの時を前にした彼女は何を思い、何が見えているのか聞いた【インタビュー前編】。
山本彩、卒業決意の心境
― いよいよ卒業ですね、実感はありますか?山本:実感は…1つ1つの事が「最後の〇〇」みたいになっているので、それで実感している感じです。
― 改めてこのタイミングで卒業した理由を教えてください。
山本:色々いっぱいあるんですけど、メンバーが育ってくれている中で、自分もNMB48もお互いがお互いに甘えずにやっていかないといけないなと思ってました。総選挙も2年連続で辞退させてもらって次はもう無いなっていうの思いもあったし、私自身もう25歳で30代に向けて始まったなぁっていうのもあって、ソロ活動も2年もやらせてもらいましたし…もうそろそろかなぁって。今じゃなかったら、たぶん10周年まで粘っちゃうので、だったら年をまたがない方が良いなって決めました。
― 渡辺美優紀さんが卒業した際の気持ちとして、「このタイミングでは卒業できないな」と感じていたことがあったと仰っていましたが、それから2年経って卒業を発表できるようになったのも、メンバーの成長が大きい?
山本:やっぱり大きいですね。それぞれのメンバーがそれぞれの個性を活かして仕事に繋げていくようになっていますし、普段の公演やライブでも私がメンバーに頼ることがすごく増えていたので、「これはもう、私がいなくても大丈夫」というか…。卒業発表のときにも言ったんですけどさらにNMB48が上のステージに上るには、私の卒業も大切なのかなって思いました。
― 正直、卒業は寂しい?
山本:寂しいっていうよりかは、発表してからの3ヶ月間が本当にあっという間で、約8年間続けてきたことの最後はこんなにあっと言う間なんやなぁっていう驚きのほうが大きいです。
NMB48として駆け抜けた8年…山本彩が嬉しかった言葉
― グループ発足時からキャプテンとセンターの両方を背負ってきたのは、48グループの中でも山本さんだけかと思いますが、やはりプレッシャーも大きかった?山本:プレッシャーはありましたけど、人にそうやって言ってもらえるほどあんまり分かんなくて…。途中から任されたわけじゃなくて、初めからやってたことなので。キャプテンを任される前も、1期生の中で年長組だったこともあって、引っ張っていかなきゃいけないなって自然に動いていました。
― そんな先頭を走ってきた約8年、山本彩として1番成長できたことは何ですか?
山本:う~ん……「受け入れること」。そもそもNMB48のオーディションも母親の勧めだったんです。それまで「自分がアイドルなんて」って思ってたけど、背中を押されていざオーディションを受けて、審査を通過していくうちに「絶対合格したい」って思うようになりましたし、いざ入ってみると、アイドルは自分が生きていこうとしてた形とは全然違ったんですけど、「そういうのもありやな」と考えられるようになって、すごい心に柔軟性が出来たのかなっていうのは感じます。「自分には出来ない」って思わずに、「何でもやってみよう」って考えられるようになりました。
― では、8年を振り返って悔しかったことを挙げるとしたら?
山本:難しいな…いっぱいある~(笑)。悔しい気持ちになったことは結構ありました。総選挙もそうだし、シングルの序列もシングルに入れる入れないの瀬戸際の時はすごく意識もしてましたし、歌番組でNMB48はもらえる時間が短いなあとか…。本当に小さなことがたくさんありました。
― そういう悔しさはどうやって乗り越えたんですか?
山本:乗り越えたというよりか、それが1番の原動力になっていたので、目標を立てて次へのモチベーションにしていました。
― 山本が悔しかったり、困ったりした時に相談していたのは誰?
山本:ゆいはん!横山由依ちゃんは総監督もやってるし、お互いの悩みとか、グループの話とかはよくしています。
― 横山さん含め、印象に残っているメンバーの言葉があればお聞きしたいです。
山本:いっぱいあるんですけど…。AKB48さんのシングルがダンスナンバーの楽曲の時に、私は最後列だったのですごく悔しかったんです。ダンスもすごく長く続けてきて、大好きなので「最後列か~、くそ~」って悔しくて、でも誰にもその悔しさを言ってなくて、ダンスにぶつけるしかなかった時、当時の総監督のたかみな(高橋みなみ)さんが「なんでさや姉がここなんだよ、おかしいだろ」みたいなことを他のメンバーとか私にも言ってくださった時は嬉しかったです。「認めてもらえてた」っていう気持ちと、「一緒に悔しがってくれるんだ」って思えてとっても嬉しかったです。
ソロとして歩む 山本彩の期待と不安
― 以前は「ソロ活動でグループに恩返しをしたい」とも仰っていましたね。山本:NMB48にいながらソロ活動をさせて頂いたことで、もう1度自分の音楽に対する気持ちを確認出来たし、自分が作った曲をグループの曲にすることで、振り付けだったり製作だったりプラス要素で他のメンバーが関われて共同作業も出来たし、それがカップリングやチーム曲になって、またNMB48としてのドラマというか物語がつくれたのかなって思っています。
― ちなみに、卒業までにやり残したことはありますか?
山本:もうないですね。まあ心残りとしては、シングル曲を自分で書きたいって言っていたことは実現出来なかったんですけど、それはメンバーじゃなくなっても可能性があるかなって考えています。
― まだまだこれからですよね。
山本:はい!
― 今後のソロ活動の展望もお聞かせください。
山本:規模は小さくても、たくさんライブをしたいなって思います。あとは、やっぱり生ものが好きなので、ライブとか、舞台とか、ミュージカルとか、歌でも今までやったことのないやり方で仕事ができたらいいなって。去年はフェス出たんですけど、春フェスだったので、次は夏フェス出たいですし……いっぱいありますね(笑)。
― グループから離れて1人になるわけですが、期待と不安とはどれぐらい?
山本:半々ですね。でも期待のほうが大きいかな?
山本彩が思う「アイドルに必要なこと」
― 8年間アイドルとして活動してきた山本さんが思う「アイドルに必要なこと」って何でしょうか?山本:なんやろ……「感謝」「謙虚な心」、あとは「折れない心」ですかね。私自身メンタルはめちゃくちゃ鍛えられました(笑)。相当強くなったと思います。
― 最後に、山本さんの「夢を叶える秘訣」をお聞きしたいのですが、その前にNMB48に入って叶えられた夢は?
山本:う~ん…大阪城ホールや武道館も夢に見ていた舞台でしたし、それこそ今日(※インタビューは11月2日に実施)出演する「Mステ」さんもそうだし、シングル発売も、好きだったテレビにもたくさん出させてもらいましたし、ソロデビューも!
― その中で山本さん自身が1番心がけてきたことは?
山本:ストイックに(笑)。ステージに立つ以上は、どんな体だろうが出る!
― そういうことも山本さんの夢の叶える秘訣の1つなんですかね?
山本:そうですね。あとは、目標を達成するためには何が必要か逆算しますし、目標ややりたいことは全部ケータイにメモして、できたらチェックして、っていうのは日々してます。
― 貴重なお話ありがとうございました。
山本の言葉は1つ1つが胸に残る。それは、首をかしげながら「え~っと…」「難しいな…」と言いながら自分の気持ちを自分の言葉で伝えてくれるから。特にそれを感じたのは、山本がNMB48のことを語っているときだった。インタビューの後編では、山本の“難波愛”にフィーチャーする。(modelpress編集部)
山本彩(やまもと・さやか)プロフィール
1993年7月14日生まれ、大阪府出身。2010年にNMB48のオープニングメンバーとして加入。グループおよびチームのキャプテンを務める。2014年4月~16年5月までAKB48チームKを兼任していた。2015年にはNHK連続テレビ小説「あさが来た」の主題歌『365日の紙飛行機』のセンターに抜擢、昨年末にAKB48として出場した紅白歌合戦での“総選挙”「夢の紅白選抜」では1位を獲得した。2016年には、自作の楽曲も含むアルバム『Rainbow』をリリースしてソロデビュー。2018年7月30日にNMB48からの卒業を発表した後、10月27日の卒業コンサート、11月3日の卒業特別公演を経て、11月4日の公演をもって卒業する。
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