柴咲コウ&川口春奈、対立する役で互いに刺激 週刊誌に持つイメージ・役作り秘話も【「スキャンダルイブ」インタビュー】
ABEMAオリジナル連続ドラマ「スキャンダルイブ」(全6話/11月19日よる10時より毎週無料配信)に出演する俳優の柴咲コウと川口春奈に、モデルプレスらがインタビュー。今作で初共演となるお互いの印象や刺激を受けた場面のほか、苦戦したという“ラストシーン”について語った。
ABEMAオリジナル連続ドラマ「スキャンダルイブ」
柴咲が演じるのは、大手事務所から独立して4年、看板俳優・藤原玖生(浅香航大)を悲願の地上波ドラマ主演にこぎつけた、芸能事務所“Rafale”の代表・井岡。川口は、週刊文潮の記者・平田奏を担当する。
柴咲コウ&川口春奈、オファーを受けたきっかけとは「攻めてるなと」
― 今回、オファーを受けたきっかけから教えてください。柴咲:本作のプロデューサーの藤野良太さんとお仕事したことが過去にあり、以前から「面白いことやりたいね」とお話していました。その中で、藤野さんから「ちょっと面白い企画ができそうだ」とお話をいただいたのが経緯です。実際に脚本を読んでみたら、“まさに自分がいる世界の話か”というのと、日常的に私たちがいる芸能の取りざたされるスクープやスキャンダルの話で、外側から見られる自分たちの内側で巻き起こっている動向を映し出せるいい機会なのかなという思いがあり、そこを丁寧に描いてもらえそうだなと思ったので、お引き受けしました。
川口:なかなか攻めてるなと思ったのが率直な感想です。芸能界のスキャンダルと記者の話ってあまり見たこともないし、描くには刺激的な内容なので、率直にそういった作品に参加させていただけることへの好奇心もあり、嬉しかったです。
― どのように役作りをしていったのでしょうか?
柴咲:私は、大手芸能事務所・KODAMAプロダクションから独立し、自分で事務所を立ち上げた女社長を演じます。いわゆる世間が想像する女社長像は、年配で企業系のスーツを着たピシッとした人物ですが、井岡は現場上がりで、今も小さな事務所を運営しているため現場第一主義で、常に所属タレントファーストで動いているような人物です。大手事務所を抜け出しているので、いじめられたり揉まれたりしながらも、負けず嫌いなところがあり、共感できるキャラクターになっていると思います。ヘアメイクやスタイリングについては現実離れしないように心掛けましたが、業界の人として少しおしゃれで華やかさを失わない部分も意識しました。独立した女性として、リアルに感じてもらえるようなイメージを作り上げました。
川口:週刊誌の記者の方はそれぞれ十人十色だと思いますが、平田奏というキャラクターは比較的フラットな印象です。やるべきことに対して信念を持って粛々と、淡々と取り組むタイプで、その姿勢には強さがあります。第三者から見ると少し尖った部分もありつつ、勝気ではっきりした性格をしていると思います。服装については気負いしていないようなラフな格好を意識し、取材の際にも動きやすい少し抜け感があるような感じです。でも、芯の強さを感じさせる部分もあるので、そういった部分はお芝居で意識しながら作っていきました。
― 今回、お二人は初共演ということですが、実際に共演してみてのお互いの印象を教えてください。
柴咲:メディアで観る川口春奈さんそのままで、飾り気も嫌味もなく、そりゃモテるな、好感度高いよなと(笑)。それも作っている感じがなく、逆にストレス溜まらないのかな?って思うくらいいい子です。
― 川口さんのどのような部分が“いい子”だなと感じましたか?
柴咲:取り繕わず、飾らない部分もそのまま出す。抜けているところもそのままなので、こっちも自然体で思わずあくびが出ちゃうくらい(笑)。緩まされちゃうみたいなのはありました。
― 川口さんは柴咲さんにどういったいった印象を持たれましたか?
川口:かっこいい女性のイメージがあったし、それはご一緒したときもやっぱりそうでした。現場でもペースを乱さずにずっとフラットに強くいてくださったので、頼もしい座長だなと思いました。
― とくに座長として“かっこいいな”と感じた部分を教えてください。
川口:役柄もご本人とリンクする部分があって、大変な状況やアクシデントがあっても動じないんだろうなという強さと頼もしさを感じました。約4ヶ月間毎日撮影するって精神的にも大変な部分がある中で、ずっと変わらずにそこにいてくださっていたのが安心しました。それは女性としてもそうだし、役者さんとしてもそうだし。男前で、潔く、かっこよかったです。
― 柴咲さんが座長として心がけていたことはありますか?
柴咲:現場によって変わりますが、こういった配信ドラマは総合芸術であってほしいと思っています。そのため、俳優部として、金井(紘)監督の頭の中にあるものを具現化していくというところに徹しています。自分のこだわりを前面に出すというよりは、求められているものはきちんと表現していきたい。その上で、何か違和感や辻褄が合わないと感じた部分があれば、そこはきちんと対話をして訂正していこうと思っています。プラスして、まだ寝る時間がある時はいいですが、詰まってくると雰囲気が崩れてくることもあるので、いかにそこが壊れないように「現場に来るの楽しいな」と思ってもらえるようにというのは気にしていました。
柴咲コウ、川口春奈の“表情”から刺激受ける
ー 芝居の中で、お互いに刺激を受けた部分があれば教えてください。柴咲:私は(川口との)関係性としてバチバチなところから始まるのですが、そこで対峙した時の表情が本当に腹立つ(笑)。でも、私も一俳優としてそういうことを書かれた経験がある中で、同じような感覚を持ったことがありますし、(記事を)書く側の正義もあると思うんです。その表情一つでそれが伝わってくるのがすごく頼もしくて。自分で作らなくても、顔を見るだけでそういうモードになるというか。作ってもらった感じですね。
川口:コウさんは全くスイッチが見えないというか、そのままフラットでいらっしゃる。例えば、長いセリフや芝居があるとプレッシャーに感じたり焦ったりすることが私はあったのですが、それを全く1ミリたりとも感じなくて…。
柴咲:あるよあるよ~(笑)!
川口:でも、それがわからない。セリフも多く、エモーショナルな場面も多い中で、境目を全く感じさせなかったのがすごいなとひしひしと感じていました。
柴咲:独立して会社をして、その中で自分の芸能のこともやるというのが、役柄と自分とで近いところもあり、なんなら「あて書きされた?」みたいなところもあるので、その影響はあったかもしれません。
柴咲コウ&川口春奈、“ラストシーン”に苦戦
― 撮影で一番苦労したシーンを教えてください。川口:とある長いシーンがあるのですが、セリフ量が多いのと、人がいる中で撮影したので、いい意味での緊張感もありました。それが最後の撮影だったのですが、ここまでの物語としても集大成だったので、印象的に残っています。
― 事前に練習もされたそうですね。
川口:そうですね。難しいことも言っているし、ただ言っているだけではなく、“届け”と思いながらやっていました。この二人のキャラクターは最初とお尻で全く関係性も価値観も変わるという中で、訴えかけるというのがすごく痺れました。
― そのシーンを改めて振り返ってみていかがですか?
川口:コウさんは、撮影のときいつも裸眼なんです。私は普段バチバチに見えるコンタクトしているのですが、その撮影の日は少し緊張してしまって“ボケてるぐらいの方がいい”と思い、途中で外したんです。自分の中でリラックスし、なるべく気負わずにできるようにという試みで視力を抑えたのですが、それぐらい緊張していました。
柴咲:冒頭、トラブルがあって現場を守るために駆け回るシーンがあるのですが、履いているのが“超”ヒールなんです。痛くて痛くて、全部の指にテーピングをしたのは少し大変でした。あと、春奈ちゃんが今話した“最後のシーン”であってほしかったシーンが、私にとっては撮影最後から2番目の日だったんです。怒りを持ちながらセリフをたくさん喋るのは、結構難しくて。淡々と、思いを実直に自分のペースで述べる方が私はスッといけたのですが、“怒り”は本来自分も我を忘れていないとできないと思うので、実際は忘れられないセリフがあるというのがとても難しかったです。
― 金井監督に助けられた瞬間もあったそうですね。
柴咲:監督はコミュニケーション力がすごく長けている方なので、スッと入ってきてくれるんです。他の役者さんやスタッフさんも繋いでくださるので、穏やかで気さくな現場が作られていて、やりやすかったですし、有り難かったです。
柴咲コウ&川口春奈、週刊誌に持つイメージとは
― お二人は普段、週刊誌を手に取ることはありますか?また、週刊誌に対しどのようなイメージを持たれていますでしょうか。柴咲:読む機会は少ないですが、芸能に限らず政治的なものや、闇を暴くようなイメージがありますし、トピックによっては世の中の価値観を変える大きなきっかけになるということで書かれていらっしゃると思うのですが、芸能に関しては書かれる側なのでビクビクしています(笑)。
川口:自分から手に取ることは少ないですが、トピックに対する熱量の入れ方や情熱は凄まじいのだと感じますし、そこに対する世間の興味も同じようにあり、需要と供給は感じます。
― 数ヶ月にわたる撮影の中で、現場の熱量を感じたシーンがあれば教えてください。
川口:“監督の頭の中ではこういうイメージなのかな”と自分なりに解釈してやっていくときはいい緊張感がありました。スタッフさんのモチベーションや熱量は、どのシーンもすごく感じられました。
柴咲:カメラマンの方と「こういう画角の方がいいんじゃないか」というセッションをかなり綿密に行い、カメラの位置を変えることもありました。仕上がりを観てから「こういうことだったんだな」と実感するところなのかなと思います。
― 貴重なお話、ありがとうございました。
(modelpress編集部)
柴咲コウ(しばさき・こう)プロフィール
8月5日生まれ、東京都出身。1998年に俳優デビュー。2017年、大河ドラマ「おんな城主 直虎」(NHK)で主演を務め、2022年には短編映画制作プロジェクト「MIRRORLIAR FILMS(ミラーライアーフィルムズ) Season2」にて初監督作品「巫.KANNAGI」が公開された。歌手としても活躍し「月のしずく」(2003)、「かたち あるもの」(2004)などヒット曲を生み出し、映画「君たちはどう生きるか」(2023)では声優を務めるなど幅広く活動。近年の主な出演作は、「Dr.コトー診療所」シリーズ(2003~)、ドラマ「インビジブル」(TBS/2022)、映画「沈黙のパレード」(2022)、「月の満ち欠け」(2022)、「蛇の道」(2024)など。川口春奈(かわぐち・はるな)プロフィール
1995年2月10日生まれ、長崎県出身。2007年、第11回「ニコラ」(新潮社)オーディションにおいてグランプリを獲得し、同年発売の誌面にて芸能界デビューを果たす。2009年「東京DOGS」(フジテレビ)で女優デビュー。その後、ドラマ「GTO」(関西テレビ・フジテレビ/2012)、「金田一少年の事件簿」(日本テレビ/2012)。大河ドラマ「麒麟がくる」(NHK/2020)、連続テレビ小説「ちむどんどん」(NHK/2022)、「silent」(フジテレビ/2022)などのヒット作に出演。近年の主な出演作は、ドラマ「ハヤブサ消防団」(テレビ朝日/2023)、「9ボーダー」(TBS/2024)、「アンサンブル」(日本テレビ/2025)など。もっと詳しくみる
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