二宮和也「8番出口」実写化出演は快諾 “1人演技作品ならではの理由”で映画脚本にも本格参加【インタビュー】
映画『8番出口』(8月29日公開)で主演を務める二宮和也(42)に、モデルプレスらがインタビュー。【Vol.1】では、映画化を聞いた時の心境や、本作の脚本に参加した理由を語ってもらった。
二宮和也主演『8番出口』
2023年にインディーゲームクリエイターのKOTAKE CREATE氏が制作したゲーム『8番出口』を実写映画化。無限にループする地下通路を舞台に、プレイヤーが次々と現れる不可解な異変を見つけ“8番出口”を目指す姿を描く。『告白』(2010年)、『怪物』(2023年)などを製作した川村元気氏が監督・脚本を務める。二宮和也、映画脚本にも参加「初めてかもしれない」
― 今回ゲーム「8番出口」を映画化すると聞いた時の心境と、オファーを受けたきっかけを教えてください。二宮:僕はこの題材自体は知っていたので、それをどうやって映像化するのか、映画として成立させていくのかということにはすごく興味があり、すぐ「やります」とお伝えし、すぐ本作に参加させていただき、ああでもないこうでもないと話し合いました。少ない人数感で最初の本作りも進めていったのは初めてかもしれないです。「どうやって物語を作るんだろう?」と興味を持ちながら作っていった感じはありました。
― 今回なぜ脚本に関わろうと思ったのでしょうか?
二宮:僕がこの作品で何か言うことはいっぱいあるだろうなとは思っていたので。なぜならほぼ1人演技で、僕が成立しないと成立しない映画になってくるので、脚本から入っていくという手段を取りました。戦争や学園ものとか、大人数の中の1人だったらそれなりにちゃんとできるのですが、僕1人になった時に、監督がこう思ってる、脚本家はこう思っている、役者はこう思っていると3方向出ると進まない。特に見た目が変わるわけでもなく、ずっとそこをループしている作品なので、出口は1つになれるようにというのはみんなで話していきました。
― 二宮さんがこの作品でこだわった部分を教えてください。
二宮:僕が話したのは“この周回で何をするか”。撮影も、今日は「1周目から3周目をやります」という感じなんです。なので、1周目と3周目の間にどういった波を作っていくのか、「4周目から5周目で何をするか」というのをみんなで考えながらやっていました。もちろん台本はあるのですが「6周目にあれがあるから、3周目にこれをやっておきたいな」というのをずーっと考えていた感じです(笑)。みんなで途中からあまり台本は読まなくなって、カメラと照明と録音と演者側で1回揉んでチャレンジして、監督に提案して、監督がそれを観て是非を判断する。毎回提出するような形でした。朝スタッフで集まって「何周から何周であれがあって…というのは台本に書いてあります」と共有して、自分たちでそれを引き取って現場の人たちと“歩く男”(河内大和)とともにやっていくというのがベースでした。台本にはこの“異変”が書いてあるけど「いや、いいか?とりあえず無視するか?」みたいな(笑)。そういうのも監督は楽しんで下さったので、自由度が高かったです。それは有り難かったですし、1番最初の観客は監督なので、(監督が)「楽しそうだな」と思ってくれたらいいなと思ってやっていました。
― 今のお話を聞いていると、そもそも二宮さんが台本を最後まで読まれていることが珍しいなと思ったのですが、最初の脚本から関わってみていかがでしたか?
二宮:難しいなと思いました。台本から(参加すること)は初めてで、この作品だからできたというか。多分1回しか(台本を)読んでないんじゃないかな。ずっと(台詞は)「看板、ポスター」と言って“異変”を探しているだけなので、途中から「台本を読む意味はなんだ?」みたいな(笑)。台詞というよりは見えているものを言っていくだけなので、今は(撮影時の)台詞を覚えていないです。後の展開も現場で作っていきました。
二宮和也、1人芝居は「楽でした」
― 作中では1人芝居のシーンも多かったかと思いますが、やってみていかがでしたか?二宮:結果的に僕は「人と芝居をするのがこんなにも難しいことだったのか」ということに気が付きました。1人の方が楽でした。間とか展開とかを自分のタイミングで仕掛けていけるので、人とやるのってこんなに難しいんだ(笑)って。スタッフの人たちが優れていて自分のタイミングでできたという部分もありましたが、その気付きが1番大きかった気がしますね。
― 今回初めて映画の脚本に携わってみて、ものづくりへの意欲は高まりましたか?
二宮:(今後も)やっていくと思います。僕はどちらかと言うと、役者さんたちが主役だろうとそうじゃなかろうと、平等に意見を持っていていいものだと思っているし、その意見を吸い上げて上に上げる打率が高いのが誰かというと、こういう(自分のような)人間を介して制作に投げた方が確度はどんどん高くなっていくので、そういう役職は必要なんじゃないかなと思います。もちろん(意見を)吸い上げていく段階で「それはエゴじゃない?」とか「作品というよりかは自分が前に出過ぎじゃない?」というやり取りも必要だとは思いますが、そうではない純度が高い意見も絶対あるのは昔の現場からも感じていたところでもあったので、それが叶わない後輩たちを観ているのであれば、パイプのような役職も必要だなと感じていました。そういうことができる現場があるのならば僕は積極的にやっていきたいし、海外からの技術面や物語への評価もいろんな人の意見を聞いていました。監督も「みんなで作っていかないとできない作品だと思うから、みんなが思うことを言ってほしい」というのを全部吸い上げて現場に戻してくれているので、そういう役回りは必要なのかなと思います。もちろん監督一強の現場であれば、そこに信じていくことも面白さだし醍醐味なので無くなってほしくはないなと思いますが、そういう環境が必要な作品であれば、積極的に入っていけたらなと思います。
★Vol.2、3では、共演者との秘話やカンヌ国際映画祭での反響について語っている。
(modelpress編集部)
二宮和也プロフィール
1983年6月17日生まれ、東京都出身。1999年、嵐としてCDデビュー。俳優としても高い評価を受けており、2006年に映画『硫黄島からの手紙』でハリウッドデビュー。映画『母と暮せば』(2015年)で『第39回 日本アカデミー賞』最優秀主演男優賞を、映画『TANG タング』『ラーゲリより愛を込めて』(ともに2022年)で『第65回ブルーリボン賞』主演男優賞を受賞した。近年の主な出演作は、ドラマ『マイファミリー』(2022年/TBS系)、『VIVANT』(2023年/TBS系)、『ONE DAY〜聖夜のから騒ぎ〜』(2023年/フジテレビ系)、『ブラックペアン シーズン2』(2024年7月期/TBS系)、映画『浅田家!』(2020年)、『アナログ』(2023年)、『【推しの子】-The Final Act-』(2024年)など。もっと詳しくみる
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