「あんぱん」千尋役・中沢元紀、北村匠海からのアドバイス・刺激を受けた共演者「本当に勉強になりました」【インタビューVol.2】
NHK連続テレビ小説「あんぱん」(毎週月~土あさ8時~ほか)に出演している俳優の中沢元紀(なかざわ・もとき/25)にモデルプレスらがインタビュー。兄役の北村匠海や、先輩俳優から受けた刺激など、共演者とのエピソードを教えてくれた。<Vol.2>
今田美桜ヒロイン連続テレビ小説「あんぱん」
今作は、“アンパンマン”を生み出したやなせたかしと妻・暢の夫婦をモデルに、生きる意味も失っていた苦悩の日々と、それでも夢を忘れなかった2人が、“逆転しない正義”を体現した「アンパンマン」にたどり着くまでを描く愛と勇気の物語。ヒロイン・朝田のぶを今田美桜、のぶの夫・柳井嵩を北村が務め、中沢は嵩の弟・千尋を演じる。「あんぱん」中沢元紀、兄役・北村匠海からのアドバイス
― 北村さんとのシーンが多かったと思いますが、北村さんとは撮影の合間にどういった会話をしましたか?中沢:いろいろな話をしました。兄弟役なので、もちろん距離が近い方がその空気感も出ますし、僕も積極的に話しかけるようにしていました。僕はアクション作品が好きで、匠海さんも様々なアクション作品に出演されている方なので、喧嘩のシーンや、柔道で兄貴を投げるシーンの合間には、アクションの前蹴りの仕方や、別作品で匠海さんがやっていたことを聞きました。「僕もいつかアクション作品をやりたいんですよね」という話や、仕事関係の話、プライベートな話もたくさんさせていただきました。
― 北村さんからアクションの先輩として、アドバイスはもらいましたか?
中沢:前蹴りのときは足を出さずに腰から出すとか、専門的な体の構造の話から、事細かに教えていただきました。それがとても役に立っていて、聞いた後はアクション作品の見方も変わりましたし、勉強になることも多く、本当に充実した時間でした。
「あんぱん」中沢元紀、影響受けた共演者
― 北村さんからも影響を受けたと思いますが、他に影響を受けた共演者の方はいらっしゃいますか?中沢:阿部サダヲさん(“ヤムおんちゃん”屋村草吉)です。千尋とは全く違う役柄であり、阿部さんにしかできないヤムさん像が、現在放送されている中でもたくさん登場していると思います。そういった演技を間近で見られる贅沢さもありましたし、千尋はヤムさんに大事なことを言ってもらえる立場というか、堅い千尋が柔らかいヤムさんにほぐしてもらったり、助言してもらうところもあるので、そういった意味でもとても影響を受けた方だと思います。
― 阿部さんに相談したことも?
中沢:相談までは至りませんでしたが、お芝居を見て「とても面白いお芝居をするな」「こんな引き出しがあるんだ」と見ているだけでも本当に勉強になりました。
「あんぱん」中沢元紀、意外だった共演者の一面
― 共演者との撮影エピソードを聞かせてください。中沢:柳井家では、食卓のシーンが多かったのでみなさん本当に柔らかくて、和気あいあいと話してくださいました。竹野内さん(竹野内豊/柳井寛)がとてもチャーミングな方で、天然な部分もあるので、その話題が多かったです。竹野内さんが匠海さんと車の話などをされていたので、そこにちょろっと聞きにいっていました。
― チャーミングだと思った瞬間は?
中沢:嵩を褒めるシーンで、とてもポジティブなセリフだったのですが、まったく逆の意味の言葉をおっしゃったときがあって、とても面白かったです。「そういう間違いする!?」みたいな言い間違いをしていて、松嶋さん(松嶋菜々子/登美子)のツボに入り、意外だったんですが、ずっと笑っていました。スタートがかかる直前までずっと下を向きながら我慢していたのが、とても印象的でした。でも始まったら登美子さんなんです。カットがかかったら「もうやめてくださいよ~(笑)」みたいにまたくだけて、スイッチの切り替えがすごかったです。そこが柳井家のシーンの中では一番柔らかい雰囲気になったのではないかと思います。
「あんぱん」中沢元紀、オーディション裏話
― オーディションのときに「アンパンマンのマーチ」の歌詞を喜怒哀楽を込めて朗読されたそうですね。中沢:本当にどうやれば良いんだと分からなくて、分からないまま、あまり考えずにオーディション会場に行きました。オーディション会場で監督と倉崎さん(制作統括:倉崎憲氏)たちと面談させていただきながら、「アンパンマンのマーチ」を…。どうでしたか(笑)?(倉崎氏に助けを求める)
倉崎:芝居以外のところでも、中沢さんと私を含め監督、脚本の中園ミホさんと話していたときのことの方が強く覚えています。オーディションではみなさん自分をよく見せようとしますが、中沢さんは自分の弱みも包み隠さず全部話してくれて、オーディションという場なのですが、人間と人間の対話のような時間で、この人だったら千尋役ができるという感触を持ってオファーしました。
「アンパンマンのマーチ」の1番から3番の歌詞を、シチュエーションを変えて喜びと怒りと悲しみの順で朗読してもらったときに、中沢さんの目の奥にあるピュアなところや目の奥以外も含めて、彼自身の誠実な人柄がとても伝わるものがありました。小倉の旅館で最後、嵩に言う言葉には言いようのないいろいろな感情が混ざっていると思うのです。あのシーンは史実にあるので、小倉の旅館での嵩との最後のセリフは、最初から我々の中で考えていたんです。そこにもハマる人は誰かとなったときに、「アンパンマンのマーチ」で、彼が悲しみの感情と怒りの感情を思い出したのを覚えています。
中沢:千尋に合っていたというのも嬉しいですし、千尋としての最大の山場は小倉でのシーンで、僕もとても力を入れたシーンではあるので、観ている方に届けば嬉しい、本当にそれだけの思いです。
― 他にオーディションで覚えていることはありますか?
中沢:「アンパンマンのマーチ」の印象が強すぎてあまり覚えていませんが(笑)、一対一で話をしました。弱みも包み隠さず話しましたし、挫折についても聞かれた気がします。自分を取り繕うことなく、素直に臨んだので、そこが選んでいただけた理由なのかなと思います。
中沢元紀「アンパンマン」で好きなキャラクター 幼少期のエピソードも
― そのときにロールパンナちゃんが好きという話も?中沢:しました。ロールパンナちゃんがずっと好きだったので、子供の頃からロールパンナちゃんの格好をして遊んでいました。風呂敷をマントに見立てて布団叩きにリボンを付けてお母さんと一緒に戦っていました(笑)。
― ロールパンナちゃんの好きなところを教えてください。
中沢:好きなところは、妹のメロンパンナちゃんがピンチのときに現れて助けてすぐ颯爽と帰るクールな感じが好きですし、ロールパンナちゃんには二面性があるので、そこに小さい頃惹かれていたのではないかと思います。だから「あんぱん」への出演は本当に嬉しかったですし、親が一番喜んでくれました。ずっと「アンパンマン」が好きだったことも知っていますし、「良かったね」と言ってくれました。
― 二面性はまったくなさそうなイメージですが、ご自身にも二面性がありますか?
中沢:ロールパンナちゃんを見て意識している部分は特にないのですが、自分を取り繕うことはあまりないかもしれません。
― 「あんぱん」に出演して、好きなキャラクターは変わりましたか?
中沢:変わらずロールパンナちゃんは好きですし、アンパンマンももちろん好きです。阿部サダヲさんを見て、ジャムおじさんの見方が変わりました。アンパンマンの生みの親といったところもあり、「あんぱん」に出演して「アンパンマン」をもう一度観たときに、ドキンちゃんはのぶさんだとか一人ひとりにモデルがあるので、そういった見方も加わりました。
(modelpress編集部)
★Vol.1、3、4、5も配信中
中沢元紀(なかざわ・もとき)プロフィール
2000年2月20日生まれ。茨城県出身。2022年配信のWEB CMドラマ「メゾンハーゲンダッツ 〜8つのしあわせストーリー〜」で俳優デビュー。主な出演作は、フジテレビ系「ナンバMG5」(2022)、フジテレビ系「366日」(2024)、テレビ東京系「ひだまりが聴こえる」(2024)、映画「ファストブレイク」(2024)など。TBS系「下剋上球児」(2023)では、エース役を好演し、大きな反響を呼んだ。もっと詳しくみる
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