北村匠海、東日本大震災で人生観が変化 やなせたかしに感じる“運命”とは【「あんぱん」インタビューVol.3】
NHK連続テレビ小説「あんぱん」(毎週月~土あさ8時~ほか)に出演する俳優の北村匠海(きたむら・たくみ/27)に、モデルプレスらがインタビュー。やなせたかしに感じる運命、そして東日本大震災を経て変化した人生観について聞いた。<Vol.3>
今田美桜ヒロイン連続テレビ小説「あんぱん」
今作は、“アンパンマン”を生み出したやなせたかしと妻・暢の夫婦をモデルに、生きる意味も失っていた苦悩の日々と、それでも夢を忘れなかった2人が、“逆転しない正義”を体現した「アンパンマン」にたどり着くまでを描く愛と勇気の物語。ヒロイン・朝田のぶを今田美桜、のぶの夫・柳井嵩を北村が務める。
北村匠海、やなせたかしに感じる“運命”
― 絵を描いているシーンは全部手元の吹き替えなしで北村さんが描いているとのことですが、実際に撮影した感想をお聞かせください。北村:小学生の頃から絵画教室に通っており、学校の選択科目も全部美術だったので、メソッド自体はわかりますが、普段は油絵やボールペン画の抽象的なものを描くことが多く、漫画タッチの絵を描くのは初めてでした。絵を描くことには馴染みがあるので、もしかしたら嵩と通ずる部分があるのかもしれません。今回、絵を描くことに関しては何のレッスンもしていないので、先生が描いている様子を見て、トレースしてやっています。
― そういう部分でも、やなせさんがモデルの役にはすんなり入れたところもあるのでしょうか?
北村:そうですね、ある意味運命的な役との出会いだと感じています。やなせさんとお会いしたことはないですが、作品が決まってから知らなかった繋がりが自分のところに舞い込んできて、点と点が繋がっていくような感覚がありました。僕自身、コロナ禍で偶然「アンパンマン」と出会い直し、子供の頃よりも深い目線でやなせさんを見ていたので、運命を感じています。
― アンパンマンを描く練習はしていますか?
北村:もちろんしています。誰しも描いたことがあるけど、いざ上手く描こうとすると全然上手く描けなくて(笑)。高知ロケに行ったときも、別の仕事で地方へ行ったときも、寝る前にホテルのメモ帳にアンパンマンを描いていました。まず、丸を描くのって相当難しいんですよ。そこに迷いがあってはいけない。やなせさんは何百何千とサインを書いてきて淀みがないので、そのレベルまでいきたいです。
北村匠海、東日本大震災で人生観に変化
― 今日(取材日)は3月11日です。やなせさんは2011年頃、視力の低下などを理由に引退を考えたそうですが、東日本大震災を経て「アンパンマンのマーチ」で多くの人が励まされていること知り、引退を取りやめたということがありました。今回やなせさんを演じるにあたり、震災についての受け止め方に変化はありましたか?北村:震災の当時は中学1年生で、日活撮影所で「鈴木先生」(テレビ東京系/2011)というドラマの撮影をしていました。教室のシーンだったのですが、すごく揺れて、みんなで机の下に隠れたのを覚えています。その日は僕は一睡もできなかったです。次の日リビングで並んで眠る家族と一緒に川の字になって寝たのですが、気づけば長時間眠っていました。その経験は、中学生ながらに僕の人生観に変化をもたらしました。僕自身にできることは微々たることですが僕も何か力になれたら、という思いでいます。当時を忘れさせないためにも、ドラマや映画で震災・戦争を描き続けることは僕たちにしかできないので、平和な世の中をつくるためにも頑張りたいという思いを3.11からずっと持ち続けています。
戦争を経験したわけではなく、まだ27年しか生きていませんが、やなせさんの人生とどこか重ねてしまう部分もあります。今自分ができることを精一杯やるために、自分自身の人生を思い返しながら生きているというのを、今日黙祷したときに感じました。
★Vol.4に続く!
(modelpress編集部)
北村匠海(きたむら・たくみ)プロフィール
1997年11月3日生まれ、東京都出身。映画「君の膵臓をたべたい」(2017)で第41回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。近年はドラマ「教場」シリーズ(フジテレビ系/2021、2023)、「にじいろカルテ」(テレビ朝日系/2021)、「アンチヒーロー」(TBS系/2023)、「幽☆遊☆白書」(Netflix/2023)、映画「東京リベンジャーズ」シリーズ、「明け方の若者たち」(2021)、「法廷遊戯」(2023)、「悪い夏」(2025)など数々の話題作に出演し、2025年2月には初監督作品「世界征服やめた」が公開された。もっと詳しくみる
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