大沢たかお、12年ぶり連ドラ出演を決めた理由 二宮和也&中谷美紀への尊敬・信頼語る<「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」インタビュー>
2023.10.04 06:30
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10月9日スタートのフジテレビ系『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』(毎週月曜よる9時~)で主演を務める俳優の大沢たかお(おおさわ・たかお/55)が、モデルプレスらのインタビューに応じた。今作への思いや努力を重ねた役作り、共にトリプル主演を務める二宮和也(嵐)と中谷美紀への印象などについて語った。
二宮和也・中谷美紀・大沢たかおトリプル主演「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」
大沢・二宮・中谷がトリプル主演を務める本作は、人々が思い思いに過ごすクリスマスイブの1日を1クールかけて描く、謎と愛と奇跡の物語。それぞれ別の人生を歩む3人の男女の物語が並行して進んでいき、最後に運命の交錯を果たす。聖夜が終わり、時計の針が再び午前0時を指した時、彼らの目の前に広がる光景とは。謎をひもとく伏線は第1話から張られ、最終話で全て回収される。TBS系ドラマ『JIN-仁-』シリーズ(2009年、2011年)以来12年ぶりの地上波民放連ドラへのレギュラー出演となる大沢が演じるのは、慎重でありながら頑固な孤高のシェフ・立葵時生。妻を亡くして以来、「もう二度と誰も愛することはないだろう」と孤独な人生を歩んできたが、一度だけ一瞬の恋に落ちたことも。それでも脇目を振らず仕事に打ち込む人生を送ってきた。
大沢たかお、12年ぶり連ドラ出演が「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」だった理由
― まずは企画を聞いたときの感想からお願いします。大沢:自分が今まで見たことのない企画であるということと、企画を読ませていただいて「あ、こんなことをテレビで挑戦するんだ」とインパクトがあってワクワクしました。それから、鈴木(雅之)監督や成河(広明)さんという自分の中でテレビを代表するチームが「こんな挑戦的なことをどうやってやるんだ」と思ったことはとても大きく、そこにプラスして二宮さん、中谷さんという今輝いている人たちとタッグを組んで、月9という歴史のある枠の中で色々な層に向けて発信できる新しい企画なんじゃないかと感じ、参加することを決めました。
大沢たかお、役作りで弟子入り志願するも「断られました」
― 役作りで準備をされたことはありますか?大沢:普段はあまり料理をしないので、映る限りは嘘がないように自分の手でできるよう練習をしました。また知り合いの洋食屋さんに何度も聞きに行きました。最初は弟子入りしたかったのですが「どうせテレビ終わったら来ないですよね」と、2件はっきり断られました(笑)。台本を書かれる方も、僕に「切る」というアクションをやらせるのは恐ろしいらしく比較的簡単なことだけ書いています(笑)。
― ではもうみじん切りもかなりスムーズにできるようになったのですか?
大沢:僕のみじん切りは次元が違います(笑)。手も切って何度か悲しい思いをしたので(笑)。少しずつ練習をして、自分の中ではすごくできる方になっているのではと思いますが、さすがにプロ技までは厳しいかもしれないです。
― 役の背景やストーリーについては現段階でどのあたりまで聞かれましたか?
大沢:このドラマが最終的に不幸で終わらないというのは聞いています。知らない状態で現場にいるのが楽しいですし、「次の話でこうなるからこうしよう」というのは全く考えていないです。この作品で新しいことをやりたいですし、とにかく挑戦したいんです。見たことがないような大沢たかおを見せたいし、「なんとなくこんな感じなんだろうな」と皆が思っているものを破壊したい。それを3人が色々なブロックで挑戦していく作品なので、先を知らない方がその場を一生懸命乗り越えていくという熱量になるのかなと思っています。
大沢たかお、1クールで1日を演じ続ける面白さと難しさ
― 1日を3ヶ月間かけて撮るという点に関してはいかがですか?大沢:三者三様の人生があり、シチュエーションが違う中、同時進行で皆が問題を乗り越えていくというのは難しいと思います。3人が別の空間、別の世界観の中で演じているというのが面白いし、このような作品を多分皆さんも観たことがないから、最初に観た人はびっくりするんじゃないかと思っています。撮影は皆で力を合わせて精一杯やっています。皆をびっくりさせたい、お客さんに喜んでほしいという意識が高いチームなので、妥協もないですし、ワクワクするし、緊張もするし…毎日充実した時間を過ごしています。
― 3ヶ月間、1日を演じ続ける難しさはありますか?
大沢:僕というよりも作る人たちが大変だと思います。僕らとしては微妙に髪の毛が伸びていくとか、3週間後に会ったときに全く同じ状態でいられるのかという心配はあります。
― 変えないためにやっていることはありますか?
大沢:最初の頃からあさ5時に目が覚めて、撮影期間中は同じがいいので終わるまであさ5時に目覚めないといけないなと思っています(笑)。
― コメディ要素もあるとのことですが、テンポやリズムの難しさはいかがですか?
大沢:こういうのは前例がないので、正解というのが分からないんです。これが1時間のコメディドラマなら正解があるんだろうけど、この作品にはサスペンスも人間ドラマもあるし、コメディかといえば僕のシーンは事件に巻き込まれていくのでコメディとも少し違う感じもあり、日々探り探り進んでいくのが新鮮で面白いです。計算で組み立ててやっているわけではないので、きっとお客さんが観たときに「あ、こういう感じね」とは思わないんじゃないかなと思います。監督と話して本番までに肉付けをしていくみたいな感じは今までなかったので、毎日すごくエネルギーを使います。
大沢たかお、二宮和也&中谷美紀には「尊敬も信頼もある」
― 共演者の方とのエピソードを教えてください。大沢:芝居の話はしないです。あとは、なんて真面目なんだろうと思うぐらい皆合間に台本を読んでいます。とてもいい雰囲気で、「いいドラマにしたい」ということに集中している感じです。喋っているのかなと思ったら、台本を読みながら喋っていて、そういう姿を見られるのは嬉しいです。
― 二宮さんと中谷さんの印象をお聞かせください。
大沢:それぞれ輝き続けている人たちなので、ご一緒できるのはすごく嬉しいです。「いいドラマにする」という皆で掲げた目標もあるので、それぞれの輝きは持ちつつ、この作品が1つになっていったらいいなと思います。それぞれの魅力は別だと思いますし、3人が違う環境にいて設定も違うので、皆で合わせない方が、このドラマが観たことがないぐらい熱く、変化する作品になるんじゃないかと思います。2人には尊敬も信頼もあるので自然にやっています。なので、意識をしない方が面白いかなと思っています。最後に観たときに玉手箱のように次から次へと出てくると観たことのないドラマになると思うので、自分のシーンを責任を持って精一杯やることが1番いいかなと思っています。
大沢たかお、月9への思い「30年前と違う輝き方をしなきゃいけない」
― 月9の思い出はありますか?大沢:自分が最初にやらせてもらった場所なんです。そういう場所って一生忘れられなくて、初日に行ったときの緊張や、共演者の方や監督、プロデューサーがとても優しくて、話しかけてくれたことなどを覚えています。そこでいい体験ができたので仕事を続けようと思いました。逆に言えば、何十年も経って戻ってきてがっくりさせちゃいけないし、30年前と違う輝き方をしなきゃいけないと緊張するので、今、毎朝5時に起きちゃいます。撮影が終わるのはよる9時頃だから夕方には疲れます(笑)。
台本もセットも素晴らしくて何かのせいにできない状況なので、絶対に迷惑をかけたくないんです。二宮さんのブロックも中谷さんのブロックもきっとすごく頑張るんだろうから、これで自分がずっこけたら皆に合わす顔もないなと考えていると、だいたい5時に起きます(笑)。
― 大沢さんご自身が役者として輝くために続けていることや意識してやっていることはありますか?
大沢:自分にどこまでできるか分かりませんが、この作品がどうしても上手くいってほしくて、そればかり考えています。撮影が始まると、ワンシチュエーションのシーンなので休みなくどんどん撮影するんです。でも、考えたりするのは苦ではなく、今はそればかり考えています。
― 貴重なお話をありがとうございました。
(modelpress編集部)
大沢たかお(おおさわ・たかお)プロフィール
3月11日生まれ。東京都出身。フジテレビ系ドラマ『君といた夏』(1994年)で俳優デビュー。以来、日本の映画・ドラマ界において幅広い活躍を続ける。2023年の出演作は映画『キングダム 運命の炎』『沈黙の艦隊』など。
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